【閉店】手打ちうどん とがの藤家 エピソード2/震撼の特盛

2011.01.30

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【閉店】手打ちうどん とがの藤家 エピソード2/震撼の特盛

2011.01.30

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憧れの地、『とがの藤家』での、ひと時を、
満喫する竜一。

その時、実は奇跡を起こしていた。

珍しく上手な発声で、注文すること・・・!
それが出来たのだ・・・!

「か・・・!かかか・・・かま・・・かまげ・・・!」

終わった。
になるかと思ったのに・・・!

「釜あげパスタ、特盛で!」

そう普通に言うことが出来たんだ・・・!

「俺・・・今日・・・なんだか・・・
まろやか・・・!

何気ない日常の中で見つけた小さな感動に、
一人、涙した。

やれば出来るんだよ・・・!
人間は・・・!

独特の和の空間を誇る、とがの藤家。
待っているあいだも、退屈しない。

店内をくまなく観察し、
畳の目を数えていると、
お姉さんが、持ってきた。

瞬間、
竜一。

絶句。

手打ちうどんとがの藤家 釜あげパスタ(特盛)

『釜あげパスタ(特盛)』
ズゴ━━━━(゚Д゚)━━━━ン!!

なにがあったの・・・!
この麺量っ・・・!

まるで巨大な氷山のように、
ドサッ!と鎮座する、大量のうどん。

普通のうどん屋の感覚で頼んだ私は、
この時、心底震えていた。

浅はか・・・!
俺は・・・浅はか過ぎる・・・!

舐めていた・・・!
舐め切っていた・・・!
とがの藤家の攻撃力をっ・・・!

大盛で良かったんだよっ・・・!

云わば、それは、『○分以内で食べられたら無料』
そんなチャレンジメニューを知らずに注文してしまったようなもの・・・!

しかし・・・!
困ったことになった・・・!

食べきれねぇ・・・!
どんな角度から計算しても・・・!
これは食べきれねぇ・・・!

常人が食べきれる量・・・!
その程度の次元は、とっくに逸脱している・・・!

好きなものだったらいくらでも食べられる・・・
そんなの・・・まやかし・・・!
幸福の境地を知らない者の口八丁・・・!

ただ、自信が無かった。

食えるかよっ・・・!
なんぼでも・・・!

絶望的な思いが、
私を支配する。

あとから思い起こしてみると、この時、

「釜あげパスタ特盛で~す♪」

そう言うお姉さんの笑顔が、
笑顔ではなくて、不敵な笑みにも見えた気がした。

(エピソード3に続く)
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