【高知】「草や」古民家を改装した市街地の名店のランチは絶品

2012.03.24

  1. TOP >
  2. 高知グルメ >
  3. 高知市グルメ >

【高知】「草や」古民家を改装した市街地の名店のランチは絶品

2012.03.24

 

<俺いつから草やさんのこと知ってるんだろ・・・!
んん・・・考えてみれば・・・ほとんどオープン当初の頃から知っているかもしれねぇ・・・!
オニヨメさんがブログにコメントをくれたのがきっかけで知った気がする・・・!>

車で走る、電車通り。
ドンドンと高知市中心部へと進入して行きながら、
竜一のドキはムネムネと高鳴っていた。

<うぅぅ・・・実際に会ったことはないと言っても・・・!
ネット上で知っている人のお店に行く・・・それは文通相手に会いに行く感じに酷似・・・!
いささか緊張するぜっ・・・!>

なぜ今このタイミングで突然行くことになったのかと言うと、単純な話。

「草やな気分だからさ・・・!」

実は竜一、かなりの気分屋で、
食べに行くうどん屋を決めたりするのでも、
全部その時々の、気分。

細かく思慮して行くことなど、まるで無い。

店の前を一旦通過。

<開いているっ・・・!これは・・・!
言っているんだ・・・草やが・・・俺に・・・!>

バッチこーいっ・・・と言っているんだ・・・!

店の南側に見つけたコインパーキング。
見やる看板。

<20分100円か・・・!
よしっ・・・可決っ・・・!>

厳しい審査を通過したソコに車を停めて目指す、草や。

テクテクと歩いていると、近くの老舗旅館から、
赤と白の和装に身を包んだ女性や、たくさんの人達が出てきた。

<結婚式・・・!か・・・!
俺もいつかあんなキレイな花嫁さんになりたいな・・・!>

そして、県民文化ホールの前には長打の列。

大きな張り紙に『NHKのど自慢』とある。

<えっ・・・今日・・・!
のど自慢・・・高知からなの・・・!?>

まったく知らなくてこの時は少し驚いたけれど、
あとから思い起こしてみると、この日は土曜日。
のど自慢の生放送は日曜日だから、おそらく予選をやっていたのだと思う。

遠くから、路面電車が走る音が聞こえてくる。
「ガタゴト・・・ガタゴト・・・!」

雨上がり。
穏やかな午後の空気。

襲来する、農民。

「来ちゃった・・・!☆」

草や

『草や』

"いつの日か・・・ボク達は・・・!
きっと相まみえることになるのだろう・・・!"

やがて訪れる運命を感じてはいたけれど、
なかなか行くことが出来ないでいた『草や』

<上手く言葉に変換できないけれど・・・!
ただ・・・なんとなく恥ずかしかったんだ・・・!>

月日は流れ、2012春。

<なんだか今日はキテる・・・!
今日ならイケるっ・・・恥ずかしくない気がするっ・・・!>

時、満ちた。

本日は絶好の"草や"日和なりっ・・・!

向かいし、草や門。
竜一、やはり躊躇。

草やin竜一

全身から醸し出す、
圧倒的・・・シャイ・・・!

だが、突如、
内気な気持ち、

爆発っ・・・!

クサヤノオト・・・!
ドクンドクンドクン聴こえてくるよ・・・!
ドクンドクンドクン・・・

<ククク・・・任せろよ・・・!
俺は『うどん』も『草や』も一発必中さ・・・!>

いくぜっ・・・!

みんな・・・抱きしめて・・・!
草やの・・・!果てまでぇっ・・・!

草やin竜一(キラッ☆)
(※ 画像サイズは乙女心です!)

キラッ☆

道路を挟んで向かい側の建設現場(?)から突き刺さるガードマンさんの視線が冷たかった。

さて、草やの昼メニュー。
それが800円の日替わり定食一拓だというのは事前に知っていた。
そこで気になるのは、やはり本日の定食、その中身。

草や 本日の定食!

<マグロの山かけ・・・!
おやおや・・・コイツはうどんでいうところの山かけうどんじゃねぇか・・・!
山かけの下が・・・うどんじゃなくてマグロ・・・!>

抑えきれない興奮。
門を潜って入口。

草や 入口

袋小路・・・!

入ってスグに現れた小さな部屋。
左右に閉ざされた戸が、ひとつずつある。

<右か・・・左か・・・!
どっちの戸を開けるのが正解だ・・・!?>

下駄箱に並んでいる大量の靴から、
とりあえず、靴を脱いで入れば良いのだと察して脱ぎ、直感勝負。

右。

正解っ・・・!

戸を開けるとたくさんのお客さん。
女性が多い。

<よもや満席かっ・・・!>

ひるむ竜一。
その姿に気付いて、空いている席に案内してくれる店のお姉さん。

<セーフ・・・空いていた・・・!>

安堵する竜一。
意外と策士。

<まぁ・・・作戦通りさ・・・!
うどん屋でも人気店に行く場合はピーク時を外す・・・!
これは定石・・・!云わば常套手段っ・・・!>

ちなみに、この時、
11時30分の開店に合わせたハズが遅れてしまい、
11時45分ほどであった辺りが、また竜一クオリティである。

<おおぉっ・・・!
アレが噂のお庭か・・・!>

目の前に見える手入れの行き届いた閑静な庭を、
ニヤニヤしながら見つめていると、先程のお姉さんがお茶を持って来てくれて、
日替わりご飯である『タチウオの魚飯』か、白飯か、どちらかご飯を選んでくれと言う。

この局面、
貧乏性の竜一、迷わない。

「タ・・・タタ・・・タチウオの・・・う・・・魚飯で・・・!」


オーダーから現れるまでの速度、それがマッハ。

音速の提供が炸裂するっ・・・!

草や 本日の定食!実写!

『本日の定食』
(2012年3月17日仕様)

<うえぇぇぇっ・・・早いっ・・・すごいっ・・・豪華っ・・・!
大挙して押し寄せてきた・・・!くぅぅ・・・どれから食べようかと2年は迷えるっ・・・!>

星の数ほどの圧倒的品数っ・・・!

SHIKAMO・・・!

草や お漬物

お漬物付き・・・!

<ニンジンの横にあるオレンジ色したのはなんだろう・・・!>

「白ご飯のおかわり自由ですので・・・!
アチラのジャーからどうぞ・・・!」

お姉さんの言葉に、
竜一、色めき立つ。

<うぉぉぉっ・・・!
魔法の言葉・・・おかわり自由・・・!
ジャーあとでお言葉に甘えていただきます・・・ジャーだけにねっ・・・!>

草や タチウオの魚飯

さて、豊富な品数の中から、
まずは『タチウオの魚飯』からいただく。

これはルーチン。
いつもの手順どおり。

<十代の頃・・・ラジオでやっていた心理テストで・・・!
何から先に食べるかで・・・その人のタイプが解るっていうのがあってさ・・・!
ご飯から先に食べる人は・・・心が温かい人だと言っていたんだ・・・!>

それを聞いて以来・・・出来る限りご飯から先に食べるようにしているんだ・・・!
無論・・・たまに忘れて・・・オカズからイッてしまうこともあるにはあるっ・・・!

<タチウオの魚飯自体・・・初めて食べたけれど・・・!
・・・タチウオとゴマが入り混じった香りがフワッと鼻から抜けて醸す・・・芳醇っ・・・!

タチウオとゴマの香ばしさの中から・・・!
米の甘みがフワッ・・・!

染みわたってくるっ・・・!!

百花繚乱のオカズはどれから行くべきかと散々迷ったけれど、
やはり主役級の扱いを受けていると見られる一皿から手をつけることにした。

草や マグロの山かけ

マグロの山かけと聞いて、切った生のマグロの赤身の上に、
山芋とろろをかけたモノを想像していたが、実際は、否。

<表面が・・・カツオのたたきみたいになってる・・・!>

そのまま横向けの状態で噛んだ竜一。
食感の妙味に感銘。

<自分が美味しいと思ううどんでよくあるのは・・・!
固いか柔らかいかだけの表現で大まかに言えば・・・固い・・・柔らかい・・・また固い・・・!
・・・という食感・・・!だけれど・・・これは新感覚で固いと柔らかいが・・・同時に来るっ・・・!>

アルデンテの方程式を横倒しにしたみたいな食感の様相、サイドインパクト。

<生の部分は・・・最初の何回かの噛み締めで反応を魅せながら・・・次第に融けてゆく・・・!>

この一枚に乗った、山芋とろろ、マグロ、ワサビなどの有志を、
ドンブリ飯の上に乗せて掻き込んでも、きっと悶絶、それは確定的。

草や 小松菜と春菊の白和え

次順、白和え。

<これはウチのオバ=アも時々作る料理だぜ・・・!
いいんだよなぁ・・・春菊のシャキッとした歯応え・・・!
それが柔らかい豆腐と真逆の食感を生み出していて・・・食べ飽きない・・・!>

葉ゴボウの煮もの

葉ゴボウである。

<俺・・・葉ゴボウ食べるの初めてかもしれない・・・!
上品・・・!ゴボウっていう感じはあんまりしない・・・!
あくまで葉ゴボウは葉ゴボウなんだっ・・・そういった主張・・・あるぞ・・・!>

モグモグと食べ進む竜一、
その時、魚飯の全量を既に制圧。

「チラッ」と振り向いてジャーの位置を確認。

"ロックオン・・・!"

むくり・・・!
立ち上がり行く・・・!

<立ち上がって・・・ひとっ跳び・・・!
あそこに見える・・・ジャーまでっ・・・!>

ジャーの蓋を開けた瞬間に、
店のお姉さんに見付かる。

「お好きなだけどうぞぉ・・・!」

<言ったね・・・お姉さん・・・!
ボクにそのセリフを・・・言ってしまったね・・・!じゃ遠慮なく・・・!>

草や ご飯おかわり!もちろん特盛!

特盛敢行っ・・・!

<うまいっ・・・お米が旨いっ・・・!
これほどまでに旨い米・・・これはきっと・・・春野町産のコシヒカリに違いない・・・!>

フフッ・・・!
当然さぁ・・・そのくらい分かるさぁ・・・!
俺も一応プロの農家だからね・・・米の銘柄なんか一口食べただけで分かるさぁ・・・!

(※ ホントは他のお客さんと店のお姉さんの会話を盗聴して知っただけ)

それにしても普通こんなに盛っちゃいけないのは、
竜一とて、いい大人だからわきまえてはいて、
都合3杯までを常識の範囲内とし、再度のおかわりは2杯目との帳尻を合わす為に茶碗半分にした。

オカズが美味しいさかい・・・!
ご飯がナンボでもイケてまうんや・・・!

12時台に突入して超満員、
待機客も出始めた草や。

草や デザート(文旦ゼリー?)

デザートを頬張りながら見やる庭の草木は、
ガラス戸ひとつ隔てただけの店内の賑わいが嘘みたいに、
春めき始めた柔らかな風に静かに葉を揺らしている。

なにか幻想的な雰囲気を醸すその空間を眺めながら、
またひとつ、スプーンですくって口に運ぶ。

柑橘独特の酸味を帯びた甘さが舌の上にフワッと広がって、
日々の労働の疲れと共に溶けた。

草や

◆ 草や
(高知県高知市鷹匠町2丁目1-41)
営業時間/
昼・11:30~14:00(L.O.13:30)*昼営業は火・水・木のみ
夜・17:30~22時
定休日/日曜・祝日
駐車場/1台(近隣にたくさんある有料駐車場を利用するのが定石)

(本日の定食800円、+100円でスモールコーヒー付き)
『草や』の場所はココっ・・・!