ファミリー喫茶 シーランド

2012.06.27

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ファミリー喫茶 シーランド

2012.06.27

数年ぶりの再会だと思うと、すっかり興奮して鼻息荒くイレ込んで、
開店10分前に「麦庵」に到達してしまった私が、
時間つぶしを兼ねて、"三里方面"で偵察していたのは、もちろん、うどん屋さんだった。

あとから調べてみると、そこは"三里"ではなく、
「麦庵」があるのと同じ"仁井田"という地名で、
その"うどん屋さん"も、正確には"うどん屋さん"ではなく、"喫茶店"である。

とにもかくにも、「麦庵」で"肉ぶっかけ"を食べおおした私は、
早速、偵察しておいた、喫茶店みたいなうどん屋さんみたいな喫茶店へと走った。

ファミリー喫茶 シーランド

「麦庵」から車で5分足らずで到着。

その喫茶店みたいなうどん屋さんみたいな喫茶店、
「シーランド」を味わうのも、4年ぶりか、5年ぶりか、
思い出せないほど久し振りだった。

喫茶店の"売り"が"うどん"であるということは、少なくとも、"よくあること"ではないので、
内心、今もうどんが提供されているのか不安を覚えたのだけれど、
敷地の一角に、「うどん」と大きく書かれた看板が掲示されていたことで、安心した。

ファミリー喫茶 シーランド 正面

黒い自動ドアを潜って中に入ると、
クッキリと陰影のある顔立ちをした色白の婦人が出迎えてくれる。

年季の入った赤いソファーに腰を下ろすと、
先程の婦人がメニュー表を持ってきてくれた。

メニュー表は、二つ。

コーヒーやサンドイッチなど、
通常の喫茶店によくあるものが並んだメニュー表とは別に、もう一つ。
うどんばかりが記載されたメニュー表が添えられている。

私は片方のメニュー表には目もくれず、
うどんばかりが記載されたメニュー表を食い入るように見た。

喫茶店とはいえ、「かけ」や「ざる」の他に、
「カレーうどん」もあれば、「ぶっかけうどん」だってある。

中でも目を引いたのは「からあげうどん」というもの。
喫茶店の唐揚げ・・・なんだか良さそうな気がするではないか。

"揚げたての衣の中から溢れ出す肉汁"
それを想像し始めたら、肉汁よりも先に私のヨダレが溢れ始めて、
ヨダレを拭いながら、婦人に注文した。

遥か後方にある厨房のほうから、
「からあげ定食じゃなくて、からあげうどんね」と、
婦人に注文を聞き返す、調理担当だと思われるオバチャンの声が聞こえてくる。

もしかすると、「からあげうどん」を注文する客は珍しいのかもしれないな、と思った。

「からあげうどん」と「からあげ定食」で、どちらにするか迷ったら、
値段もおそらく大差ないだろうし、大抵の人が「からあげ定食」を選ぶだろう。

私も"うどん依存症"になってさえいなければ、
あるいは、「からあげ定食」を選んでいたかもしれない。

考察を巡らせていると、
婦人がテクテクと歩み寄ってきて、ニッコリと微笑みながら言う。

「はい、かきあげうどんね!」

ファミリー喫茶 シーランド からあげうどん

<おおっ・・・!か・・・かきあげ・・・
それにしても、"からあげ"みたいな"かきあげ"だな・・・>

婦人は、自身が置いた目の前のものを見て、
一瞬、ハッとした表情をして顔を赤らめながら言い直した。

「あっ!からあげうどんですね!」

思わず私も「そうですねぇ!」と笑いながら同調した。

ファミリー喫茶 シーランド からあげうどん アップ

「かきあげうどん」と間違われながら、
微笑ましく登場した、待望の「からあげうどん」

比較的大きめの器に並々と注がれた
かけ出汁の湖に白い麺が沈み、麺上には3個の鶏唐揚げが鎮座する。

ファミリー喫茶 シーランド からあげうどん 麺アップ

出汁が少し塩辛く感じるけれども、
表面に細かな凹凸がある麺は、ムッチリとした食感を魅せて、なかなかにアルデンテ。

そして期待通りの唐揚げ。

揚げたての衣の中から
溢れ出す肉汁の攻撃力・・・!

<ありがたいっ・・・!>

「ショパン」でも「めんどーる」でも感じたことだが、
喫茶店独特の落ち着いた雰囲気の中で食べるうどんというのも、
普段とまた趣が違って良いものである。

ファミリー喫茶 シーランド かきあげうどん
(これが正真正銘の"かきあげうどん"

私は婦人に舌代を払うと、
駐車場に繋いでおいた白馬に跨って、颯爽と帰りおおした。

ファミリー喫茶 シーランド

◆ ファミリー喫茶 シーランド
(高知県高知市仁井田1612−12)
営業時間/確認し忘れ
定休日/確認し忘れ
営業形態/喫茶店
駐車場/有

(からあげうどん700円、かきあげうどん580円など)
『ファミリー喫茶シーランド』の場所はココ・・・!