三里うどん本舗 後編/噂のムニュンムニュン

2012.09.04

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三里うどん本舗 後編/噂のムニュンムニュン

2012.09.04

「前編を読む」


三里うどん本舗 外の飲食スペース

駐車場から坂をテクテク。
少し歩いて入口へ達す。

外の車庫のようなところに、
大きな木のテーブルがひとつ「デン!」とある。
そして周りにいくつかの椅子が並べられていた。

<ここで食べることもできるのかな・・・!>

三里うどん本舗 入口

戸を開けて中へ入る。

左手に厨房があって、
私の気配に気が付いた店の人たちが一斉に振り向いて、笑顔で声をかけてくれる。

何を食べるかはネット情報を頼りに、
あらかじめ決めてきていたので、迷わずカウンター越しに注文。

「牛すじぶっかけ・・・大でっ・・・!」

注文を受けてくれたのは女性だったけれど、
奥には大将と思われる男性と、もう一人、男性の姿が見えた。

厨房の反対側には、L字型のカウンター席。
4人ほどの先客がいた。時刻は11時半だった。

注文してから湯掻いてくれていたようで、待ち時間は長かった。
たぶん15分ぐらいは待ったと思う。

けれども、わずかな時間と引き換えに、
湯から上がったばかりの麺を食べれるのだ。

そう考えると、待つのはまったく苦にならないし、
むしろ待つこと自体が嬉しくなってくる。

<ありがたいなぁ・・・!
待たさせていただいて・・・いやぁ、ありがたいっ・・・!>

これをうどんの世界では、「悟りを開いた状態」という。

三里うどん本舗 牛筋ぶっかけ(大)

『牛筋ぶっかけ(大)』

呼ばれてカウンターまで取りに行った。
笑顔で渡してくれるお姉さん。
受け取ったそれを、私はあらゆる角度から舐めるように眺め回した。

<大変だ・・・大変なことが起きている・・・!
俺の目の前の器の中には・・・お肉が・・・お肉が・・・!>

三里うどん本舗 牛筋ぶっかけ(大) アップ

お肉が溢れかえってんだよっ・・・!

牛すじ肉・・・!
それは独特の舌触りと食感を持った、聖なるお肉である・・・!

<どうだい・・・麺からイクか・・・!
いやぁ・・・お肉からという手も捨てがたい・・・!
だが俺はやはりスターウドンウォーズ・・・!>

スターウォーズ風竜一先生

マスターーーーーーー!
リューイチ・・・ウドンウォーカー・・・!

<麺からゆこう・・・!迷わずゆこう・・・!
ゆけばわかるさ・・・三里うどん本舗の実力も・・・アントニオ猪木の気持ちも・・・!

三里うどん本舗 牛筋ぶっかけ(大) 麺アップ

魔性の麺の誘惑。

<キミがみんなを虜にする噂の麺か・・・!>

箸で摘み上げて気が付いた。

<思っていたよりも細い・・・!>

口に運んで驚いた。

<表面は柔らかいが深い位置に弾力・・・!
ムニュンムニュンしている・・・!>

まさに、噛まずとも飲めるような感覚のその麺は、
ほんのりと塩気を漂い知らせながら、
私を身体をムニュンムニュンと駆け巡る。

トロリと柔らかい牛すじ。

これをツマミに焼酎が飲みたいっ・・・!

そんなの・・・人間のエゴよ・・・!
でも・・・!飲み・・・たい・・・!

酒とうどんと男とスターウォーズ・・・!
(※ 自分でも意味がわからない)

実は、このとき私は先に麺ばかりをバクバク食べてしまっていた。
つまり器の中には、数個の牛すじ肉とぶっかけ出汁が入っているのみ。

<今この場で牛すじをアテに焼酎を飲むことは不可能・・・!
ならば俺に今できること・・・それは牛すじをアテに・・・!
ぶっかけ出汁を飲み干すことだけだよっ・・・!>

俺は・・・この近年稀に見る評判の三里うどん本舗で・・・!
牛すじをツマミに・・・ぶっかけ出汁を飲もうと言ってるんだ・・・!

静かにぶっかけ出汁を飲んで、牛すじ肉をつまむ。

一口、二口・・・。
スッキリとした味わいのぶっかけ出汁を含んで、牛すじ肉は溶け去った。

足りないよ・・・。
まだまだ足りないよ・・・。
もっと・・・!欲しい・・・。

三里うどん本舗 かけうどん(大) & ちくわ

『かけうどん(大) & ちくわ』

無理がなく、とても自然な雰囲気の、かけ出汁。
麺ともよく合っている気がする。

<飲めそうだ・・・!
3リッターぐらいなら・・・!
ゴクッ・・・ゴクッ・・・飲めそうだ・・・!>

ちなみに・・・。

「ちく天」ではない、「ちくわ」である。

<望遠鏡みたいに大きい・・・!>

にこやかに微笑むお姉さんに、
お代を払って坂をテクテク。駐車場へ歩く。

近年、稀に見る評判である「三里うどん本舗」

そのうどんもさることながら、
最も印象に残ったのは、終始絶えないお店の人の笑顔だった。

三里うどん本舗

◆ 三里うどん本舗
(高知県高知市十津2丁目4-11)
営業時間/7時~14時
定休日/水曜日
営業形態/(カウンターで注文→席で待機→出来たら呼ばれる→食べる→支払い)
駐車場/8台(坂の下、十津スーパーと書かれた看板があるところ)

(かけうどん350円、牛筋ぶっかけ700円、ちくわ100円など、大100円増)
「三里うどん本舗」の場所はココ・・・!