タヌキもいないこんな山の中じゃ

<危険…この刈場…あまりにも…!>
生姜の収穫を終えた私を待っていたのは、生姜の茎を上げる作業だけではなかった。

生姜 段々畑

刈らなきゃなんないんだよ…!
この断崖…絶壁に生える草たちを…!

“草刈り…!草刈り…!草刈り…!
山の民の宿命…草刈りっっっ……!!”

「オラぁ腰が痛いき、よう刈らんぞ!」
というわけでオビ=ワン不参加。私一人で行う。

<ククク…絶壁でも大丈夫さ…俺にはフォースの力がある…!>
農業を初めて十年ほどが経過した昨今。私の百姓フォースとテクノロジーは格段に進歩していた。

<バランスというのは下半身で取るのだよ…!>
膝を上手に使い、時折ケツを絶壁にへばり付かせ、伝統のケツブレーキを効かせる。

<よく言うだろ…ケツとハサミは使いようと…!>
映画「スターウォーズ」に大事なライトセーバーを落としてしまうシーンがよくあることに対抗。

私も定期的に草刈り機をワザと落とす。
落とした草刈り機を、フォースの力で浮かせ手元に引き寄せる。

「俺カッコイイ…!」
と思ってしまうシーンである。だが誰も見てくれていない。タヌキすらも…。

それでも泣かない。めげない。男の子が泣いちゃダメだ。
ジェダイの騎士のように、畑の岸で華麗に草刈り機を振り回し、私は刈り続ける。

<人が見ていないところで頑張り…人が見ているところでフザケル…!それが人生だろっ…芸人だろっ…気持ちのいいお笑いってもんだろっ……!!

何度か足が滑り、転落しそうにもなる。
しかしフォースとケツブレーキの力で絶壁から離れない。

<よし!今日はこのぐらいにしといたるわっ!>
大したことない程度の仕事を終え、家路に着く。

草刈り機を片手に山道を歩く。
背中に夕日が射している。俺カッコイイ。

だが誰も見ていない。

↓ ゆっくり押していってね!
【人気ブログランキング】

コメント投稿

*

Return Top