喜寿・静岡伊豆放浪記! 第16話 「雛のつるし飾りまつり」

『第15話を読む』


━━━2013年1月26日(土)夕刻
静岡県賀茂郡東伊豆町稲取━━━

さあ!お雛様見学だっ!

2日目の宿にチェックインするには、まだ時間がある。

そんな折にタイミングよく『雛のつるし飾りまつり』なるものが開催されているという情報を得て、行ってみることにした。

それらしき建物!発見!

「この中かよぉ?」
とオビ=ワンは興味があるのかないのか、わからないような表情で言った。

「そやろねぇ」
オカンもあまり表情を変えずに言った。

「今回…博物館系、多いなぁ…」
私がそう呟くと、オカンは微笑した。

「ガイドブックに載っちゅうが、そんなんばっかりながやき…」

<そうなのか!そうなのか伊豆…!観る観る博物館系大好きなオビ=ワンだけ…歓喜じゃないかっ…!>

入口を抜けると、そこはお雛様パラダイスだった。

天井からぶら下がっている、つるし飾り。

これがきっとこのパラダイスの”ウリ”であり、この地方の伝統的なものなのだと思う。

たしかに綺麗!圧倒的綺麗…!
炊きたてのお米みたいに綺麗…!

おおかたの予想通り、ひとつずつシゲシゲと時間をかけてジックリ鑑賞してまわるオビ=ワン。

おそらく飾り雛の繊維の数を数えているに違いない。

キリッとしたカッコイイ系の雛もいれば、カピバラみたいな顔したノホホン系の雛もいた。

出口付近にあったお土産ものコーナーにて、一口饅頭くらい小さいのに数千円もするような雛をオバ=アが買おうとしたので、「そんな金があるがやったら俺にくれ!」と聴衆の前ですごい一言を吐いて全力で止めた。

お雛様パラダイスの館と同じ敷地内には…足湯っ…!足湯があった…!

さすがは温泉地!圧倒的!足湯だらけ!ありがたいっ…!

高知では見かけない足湯を至るところに設置して、高知県民に怒涛の攻勢をかける静岡。

だが、入らない。

<高知のうどんバカがバカみたいに喜んで足湯に浸かると思っただろう…!ククク…甘いな…静岡県っ…!>

非・足湯県民だから…だからこそ…!

<足湯に浸かる浸かり方…マナーみたいなものがわからないんだ…!そう簡単に足湯に浸かれるものかねっ…!>

お雛様パラダイスは、ひとつじゃなかった!

足湯に入る勇気のない我々は、さらに別の館でお雛様を観ていくことにした。

熱海もモナコっぽかったけど、東伊豆もモナコっぽくないか!これっ!

「ここもモナコみたいやね…!」
とオカンに言うと、オカンは息子を小馬鹿にしたような表情を浮かべて言った。

「だから…あんたモナコ行ったこともないのに…どーいてモナコみたいとか言えるが?」

クソッ!と思った。
落ちていた石ころを蹴った。
石ぐるまに乗って転けそうになった。

入館。

お雛様パラダイス再び。
またしてもお雛様パラダイス。

またしても繊維の数を数えているとしか思えないぐらい、ひとつずつゆっくりジックリ時間をかけて観察していくオビ=ワン。

お雛様もよかったけれど、そんなオビ=ワンの姿が面白く興味深かった。

(第17話へ続く…!)
『第17話を読む』

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著者

竜一

農場経営とブロガーをしています。農協系露地ショウガ農家。1982年高知県生まれ。農業界のうどん野郎/2歳児のパパ/ブログ歴14年/特技は草刈り。ブログとTwitterで「食と農業」をテーマに発信していて、最近は日本の食文化、とくに「家庭料理」に興味があります。


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