「マルトクラーメン」魔王との死闘 | 生姜農家の野望Online

「マルトクラーメン」魔王との死闘

マルトクラーメン

例によって昼どきを外したが、香南市野市町『マルトクラーメン』の駐車場はたくさんの車で埋まっていた。

今日は魔王を倒さなければならない。

マルトクラーメン 魔王1

店に入ると、すぐさま魔王の存在を確認した。
<ホントだ。たしかに前はいなかった魔王がいる>

しばらくすると、魔王がやってきた。

マルトクラーメン 魔王3

<赤い…!>なんという赤さだろう。
魔王は『魔王』という名のラーメンだった。

太い麺の上にてんこ盛りにされた野菜、ひき肉、さらにきざみニンニク、中央に卵黄。

それらを覆うように真っ赤な唐辛子の粉のようなものが大量に振りかけられていて、全体的にとにかく赤い。

マルトクラーメン 魔王2

スープは入っていない。いわゆる『油そば』の系統だ。デフォルトで白ごはんが付いている。

赤い沼の真ん中に鎮座する卵黄に箸を突き刺す。

始まったのだ。魔王との戦いが。

マルトクラーメン 魔王5

まずは魔王を豪快に混ぜおおす。魔王はヌチャヌチャと声にならない声をあげている。
<よしよし効いてるぞぉ…!>

マルトクラーメン 魔王6

元々魔界の王に相応しく華やかなルックスをしていた魔王は、いまや見る影もない。グチャグチャだ。

<覚悟しろ!赤い悪魔め!>
私は口を大きく開け、魔王を喰らった。

<からい…!噂通りからい……!だが食べられないからさではない!これなら勝てる!魔王に!>

1から3、選べるからさは『1辛』にした。当たり前だ。初めての魔王に3辛なんかで挑んだら何をされるかわかったものではない。

<楽勝だ>
そう思ったのも束の間。魔王の比類なき反撃が開始される。

<がはっ…!急にからくなってきた……!>
勇者竜一、額から汗が流れ落ちる。

しかも、からいだけにとどまらない。

臭い。ニンニクが臭い。

『はなまるうどん』の期間限定『台湾まぜうどん』もなかなかのものだったが、魔王はそれを凌ぐ臭さだ。

からさと臭いで思考が停止する。むしろ正確には動いているのだが、「からい」「臭い」それしか考えられない。

<シャキシャキと歯応えのよい野菜の甘みが救いだ>そう思った。
だがそんなの最初だけで、野菜の甘さなんか吹き飛ぶくらい、全体的にからい。からくてたまらない。

「1辛」でこれか。「2辛」「3辛」になるとどうなるんだ。地獄か。いやすでに地獄だ。「1辛」の魔王で、すでに完全に地獄だ。

からい!からい!からい!くせぇっ……!

痔になるんじゃないか。
そんな恐怖に脅えながら、麺を制覇。

けれども、まだ器の底に赤い汁が大量に溜まっている。
ここからが本当の勝負だ。

マルトクラーメン 魔王7

白ごはんをその赤い沼に投入。また混ぜる。

昔よくやったロールプレイングゲームで、倒したと思ったボスが形態を変えて、数段強くなって再度戦いを挑んでくる、というものがあったが、それと同じようなことだ。

真価を発揮する魔王。
赤い汁と混ぜ合わさった白ごはんは、真っ赤っ赤。

ごくりを唾を飲み込んで食べ始める。
からいを通り越して舌が痺れる。ヒリヒリする。頭が痛い。そして臭い。

目の前が白みがかって見え始める。
<危ない!ここで倒れるわけには!>

遠のく意識。必死で体勢を立て直し、再び赤い飯に喰らいつく。

からい!臭い!からい臭い!でも………!

臭いのがいいっ………!

ただ、からくて臭いだけではなく、きっちりうまい。うまいけれど、からい。うまいけれど、臭い。それが魔王。魔王なのだ!

マルトクラーメン 魔王8

半ばヤケクソで最後の米の一粒まで食べおおし、渾身の力で魔王を倒したときには息が乱れ、汗は垂れ、鼻水も垂れて目には涙がにじんでいた。

マルトクラーメン 魔王4

事件はその夜、日付けも変わろうかという頃に起きた。

「お腹が痛い」

トイレに駆け込んだ。よくある腹痛とは違い、内臓が焼けるようにヒリヒリと痛い。
<魔王が…まだ腹の中で生きているっ……!>

用を足してトイレから出てきたら、また魔王の内部からの攻撃が始まり、トイレに駆け込む。三回ほどその流れを繰り返した。

肛門が熱い。
肛門が燃えている。

肛門が火炎放射器のようだ。

翌日も、朝から晩まで内臓の具合が芳しくなかった。ずっと息も自覚できるほど臭いままだった。

<ラーメンを食べてこんな大ダメージを受けたのは初めてだ…>
魔王は私の心に大きな傷跡を残していた。

ボクをおしていってね!(笑)
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