今日は雨やき休むぞね | 生姜農家の野望Online

今日は雨やき休むぞね

雨。収穫を休みにして、納屋でオビ=ワンと二人で親生姜の荷造りをしていた。

親生姜 コンテナ

午前中に一度目の出荷を終えて帰ってくるとオビ=ワンがいう。
「ちと人も持ってきゆか」

出荷はすべて、ゴールデンタイムに三十秒のテレビCMを流せる圧倒的財力で知られる巨大組織『JA(農協)』におこなっているのだが、雨の日の出荷場は、ほとんどの農家が収穫を休んでいるため当然のことながら暇そうだ。「暇しゆき、もっと持ってきてや」と出荷場のおじさんもいっていた。

「ボツボツきゆみたいなけんど」
「昨日とり溜めちょったがを持ってきゆろ」

私が直前に出荷したのも、前日に収穫しておいた新生姜だった。

「コンテナをよう抱えんき、秤へ載せてくれ」そういってオビ=ワンは腰を伸ばした。

一箱一箱、規定の重量に親生姜を荷造りしていく。秤に載せる以前に、見た目で大体何キログラムあるのかわかるので、秤に載せたあとはほぼ誤差調整だ。

「娘は夜泣くか」ひ孫とオビ=ワンは出産数日後に産婦人科で会ったのが最初で最後だから気になるらしい。
「泣く日もあるけど泣かん日もある」
「ほうか」
「段々慣れてきた」

「これからぞ、夜、泣きだすがは」

コンテナの中には袋が敷いてあり、重量を量り終えたら口を閉じた袋にマジックペンで生産者番号を記入してできあがり。それを延々繰り返し、全部で三回出荷場まで運んだ。

最後の出荷を終えて帰ってくるとオビ=ワンがまた訊く。
「ちと人も持ってきゆか」
「もうあんまりきやせんみたいな」
「ほうか。雨やき、みんなあ休んじゅうろう」

私が降りた軽トラの運転席に乗り込みながらオビ=ワンはいった。
「ちょっこり菜園を見てくる。イノシシがきちゅうかもしれんきに」昨日の晩、近所のおばさんの菜園にイノシシが入ったらしい。「どこもかしこもイノシシがきだいて、ものは作れんがあ」

軽トラの開いた窓越しに声をかける。
「まあ、ほいたら、オラぁ帰るぞね」
「ほいほい」

ボクをおしていってね!(笑)
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