うどん処 ゆたか 後編/キレた鳥

2012.11.20

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うどん処 ゆたか 後編/キレた鳥

2012.11.20

『前編を読む』


リズム良くドモリながら「とり天うどん」を注文した私に、
女将さんは優しく微笑みながら言う。

「温かいのでいいですか・・・?」

<温かいの・・・!?>

再度、壁に張り巡らされたメニューの記載を見てみると、
「とり天」と書かれた下に、"(温・冷)"と書かれている。

ゆたかの「とり天うどん」は・・・!
2種類ある・・・!!

それに気が付いて、どうしたものか、と思考が入り乱れた。
けれども、とにかく忙しそうな店側のリズムを乱すことだけはしたくない。

私が迷ってしまうことで、
"流れ"を止めてはいけない。

私は即座に「冷」を選択して注文した。

コスプレ好きの農民としては、
やはり・・・綾波レイ・・・。

つまり、綾波が"レイ"であるならば、
とり天も「冷」にするべきだと思えたのだ。

<食べます・・・とり天・冷・・・食べます・・・!
ボクは・・・ボクは・・・!
ウドォンゲリオン初号機パイロット・・・農民・竜一ですっ・・・!>

ウドォンゲリオンのパイロット気分を
ひとしきり味わったあと、ふと思った。

<冷って・・・ひやかけかな・・・!?
それとも・・・!ぶっかけ・・・!?>

すぐに思いつく"冷たいうどん"といえば、
他には「冷やし」や「醤油」があるけれど、
この局面は、おそらく「ひやかけ」か「ぶっかけ」のどちらかだろう。

<まぁ・・・どちらでもいいさ・・・!
いかようなうどんにでも俺は対応する・・・!>

注文してから、しばらく待った。
私は壁に貼られたメニューを、再度確認したりしていた。

なにか良さげな一品があったら、
次回「ゆたか」を訪ねた際に、是非注文したいからだ。

次戦への攻防は、
注文した瞬間から始まる。

店の一番奥に置かれたラジカセから、ラジオが流れていた。
しかし、その音声は店内の賑わいにかき消されて、よく聴こえない。

舞い降りたそれは、ぶっかけスタイル。

うどん処ゆたか とり天・冷(大)

『とり天・冷(大)』

<鶏・・・切れてる・・・!
これはきっと鋭利な刃物で斬られたに違いないっ・・・!
しかも・・・!しかも・・・ゆたか・・・!>

初手からぶっかけてきたっ・・・!

うどん処ゆたか とり天・冷(大) アップ

細めの麺。
切り立ったエッジ。

シッカリ・・・ムチムチ・・・!

スリムな外見から・・・!
想像を超えた強反発の攻撃が繰り出されるっ・・・!

出汁、スッキリ。

抜群の喉越し・・・!
後味・・・キレ・・・!

たっすいがは、
いかんぜよっ・・・!

・・・!そんな雰囲気。

うどん処ゆたか 肉うどん(大)

『肉うどん(大)』

肉の煮汁、混じる、かけ出汁。
だが、それが複雑な味を生んで光る。

うどん処ゆたか 肉うどん(大) アップ

私は「ほぇー」と食べていた。
昼のピーク時を過ぎてきたようで、徐々に空き始める店内。

すると、それまで賑わいにかき消されて
聴き取れなかったラジオの音声が、聴こえ始める。

瞬間、私は口に含んだうどんを
鼻から出しそうな勢いで驚いて、思わず大きな声を出してしまった。

「・・・!」

ラジオのパーソナリティは、
私がネット上で知り合った人のハンドルネームを連呼していた。

<うぉっ・・・すごい・・・!
これがあの人の声っ・・・!>

そのラジオの中にいたのは、
冷たいアイスクリームの話を熱く語る、junjunさんだった。

うどん処 ゆたか

◆ うどん処 ゆたか
(高知県高知市中万々72-14)
営業時間/11時~15時(土日祝は19時まで)※麺切れで終了
定休日/月曜日(祝日の場合は翌日)
営業形態/一般店
駐車場/6台(店舗南側)

(とり天・冷650円、肉うどん650円、牛つけめん650円、とり天・温650円など、大100円増)
『うどん処ゆたか』の場所はココっ・・・!