草や スマガツオの章 後編/好きになってはいけない

2013.12.10

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草や スマガツオの章 後編/好きになってはいけない

2013.12.10

『前編を読む』


MISSION : 『マスターに気付かれないように食べて帰る』

破綻。

失意に打ちひしがれ、ぼんやり窓の外を見やる。
庭がある。門がある。門には草色の暖簾がかかっている。
暖簾の向こう側を、自動車が往来している。

<どこからきて…どこに行くんだろう…みんな…>
ぼんやり考えた。

草や3

窓際に植物あり。
小さな鉢の縁に、小さな立て札。

『はまぼう』と書かれている。

<食べれるのかっ…この…はまぼう…!食べれるのか…!>
『はまぼう』を食べようとしていると、背後から声。振り向いた。

草や4

マスター!!!

カレーを手に……!
華麗に現る………!!

草や5

『牛すじカレー』

カレーに小鉢、デザート、新鮮なお水まで付いて、700円。
<ありがたい…ありがたいっ…!>

しかし私にとっては…当然…!
これすべてが…
前菜…!

<ではでは……!>スプーンを手に取り食べる。<トマトの香り…味…それからブンッブンッくるっ…!香辛料…スパイスっっっ…!!>

ありがちなカレーじゃないっ…!!

トマト畑とインド畑…!
それから日本の畑が合体して煮込まれた…!

そんな雰囲気……………!

全体的に…世界的っ…!!

食べる…食べる…食べる…!
世界の畑を…食べおおすっ…!!

カレー完食。

<まだまだ終わらせない…!
こうなったら…やるしかない…!>

やり遂げるのが…!
気持ちのいい人生ってもんだろ…!!

来るっ……!!

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『本日の日替定食』

<言っただろう…カレーは前菜だとっ…!>

草や7

雑穀ごはんに…お漬物…!

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それから………!

草や8

マス=ター汁…!!

草や10

さらにオカズが星の数ほど並んでいる!

草や11

中でもメインは『スマガツオの煮物』!
<まるで波…!スマガツオが太平洋の波のように…ざっぱーん…!盛られている…!!>

その背中に「生姜」と思われる植物。
<そういえば…俺…こういう植物作ってた気がする…>

熟年の恋のように、甘く濃厚な味付け。
<これは…これは…ご飯がいくらでも食べられる…!>

草や12

おかわりだっ…!

『草や』のご飯は、なんと「おかわり自由」!

ランチ時に、ご飯おかわり自由の店は最近高知でも増えてきた。
でも少しためらうことがある。

店の人に「すすす…すいません…!」
とドモリながら手を挙げ、謝るように発声し、さらに「おかわり!」と宣言する必要があるからだ。

その場合、おかわり自由でありながら、精神的な縛りで、じつは自由におかわりできない。

だが『草や』では、そんな心配は無用。

<自分で勝手に…よそっていいんだよ…!>

炊飯器からっ…!!

<素晴らしい…素晴らしいシステム…!いろんなことに気を遣ってしまう…言い換えれば空気が読める…俺みたいな人には…ありがたいシステム…!>

部活帰りの中学生のように、モリモリ食べる。

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「うまい!もう1杯!」

都合3杯…!
食べおおす…!

草や19
(にんじん葉の炒め煮)

草や18
(イカとネギの酢みそ和え)

草や17
(ズイキの白和え)

草や20
(カブの煮物)

ご飯を食べ、オカズを食べ、漬物を食べ…。
<いやぁ…美味しかった…!>

あとはマスターを食べるだけ☆

(※ ここで世にも奇妙な物語のテーマをかけていただくと、シットリします!)

世界はそれを…「恋」という…。
世界はそれを…「愛」とも呼ぶんだよ…。

草や15

◆ 草や
(高知県高知市鷹匠町2-1-41)
営業時間/
11:30~14:30(LO.13:50)
17:30~22:00(木曜日は夜営業なし)
定休日/日曜日、祝日
駐車場/1台(近隣にコインP多数)