野菜栽培

ニンニクの定植

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生姜畑の灌水チューブをすべて引き抜き終えたころ、集落に午後五時を告げるサイレンが鳴り響いた。日没まで、あと約一時間といったところだ。

家に帰って軽トラから道具を降ろし、納屋の所定の場所に片付けながら考えた。
<もうお風呂に入って晩酌してもいいんだけど…、んー>

個人経営の生姜農家。労働時間に決まりはない。まだ働くか、働かないか。それは自由。しかし基本的に誰も助けてくれたりはしない。自分がやらなかった仕事を誰かがやってくれたりはしない。

<日が暮れるまでにニンニクを植えておこうか>ズボンのポケットに入れていた手袋をはめる。<明日に残しても面倒だし…>

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私が生姜の世話をしたりしているあいだに、オバ=アが割っておいてくれたニンニクの球根を手に、菜園へ向かう。

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ニンニクは普段みんなが食べている、あのニンニクそのものを、一かけ、あるいは二かけほどに割って植える。生姜に似た植え方だ。

このとき私は慌てていた。
<いかん…!禁断症状で手が震える…!はよ帰って晩酌せにゃならん…!>

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「おりゃーおりゃー」と一つずつヤケクソ気味に土の中にめり込ませ、十五センチメートルくらいの間隔で菜園の空き地いっぱいにニンニクを植えていく。

しばらくすると、ニンニクの隊列が出来上がった。横が八列、縦は…何列あるのか数えたくもない。

土から頭だけ出したニンニクたちは、釣りたてのメジカみたいに可愛らしいが、私ほどではない。

そこに先日の稲刈りで取っておいた藁を被せる。もうニンニクたちは藁に隠れて見えない。"かくれんぼ"だったら勝ち残れる。
さらにその上に軽く土を被せて定植終了。

<よし!晩酌!帰ろう!>
私は逃げる馬みたいに失踪して菜園をあとにした。

ニンニクは寒い冬のあいだ、土の中で子育てする。

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竜一

1982年生まれ。高知で生姜農家をしています。うどんをかぶって寝たいほどうどんが好き。ラーメンとカフェも好き。農業家/ブロガー/農業界のうどん野郎/農業は生姜一本で稼いでます。

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