2016年の生姜栽培が終わった。
しかしこの土地、約1年前はただの耕作放棄地だった。
耕作放棄地の開墾
一つ目の開墾畑
ジャングル・・・!
初めてその土地を見たとき、思わずそう呟いた。
ここに生姜を植えるなんて、ほとんど冗談みたいな話だった。
一人で何日もかかって畑の草を刈り・・・
ジャングルを畑の形に近づけていった。
機械化が進んでいる現代農業。
草や斜面に生えた木々を伐採し終えてからは早かった。
乗用のトラクターを入れて、通常と同じ要領で畑を形成。
植えた生姜は40日ほどで芽吹く。
その頃にはジャングルの面影はなくなっていた。
病害が出たりもして、いろいろあった平成28年産の生姜栽培。
だが、開墾畑については順調で、11月には予定通り収穫を迎えることができた。
収穫機を入れたときは感慨深いものがあった。
収穫終了した開墾畑は、もう誰が見ても収穫後の生姜畑。1年前の姿は想像できない。
二つ目の開墾畑
開墾畑は一つではなかった。
もう一つの畑も同じような状況で、2015年末にはジャングルだった。
一つ目の開墾畑同様、草刈機を使って、草と細めの木々を刈っていく。
二つ目の開墾畑の難関は、岸にあった。
石積みの根元に存在していたはずの排水用の溝は、イノシシに掘り返されてグチャグチャ。おおよそ溝の原型は留めていなかった。
さらに岸自体はこの状態。
草というよりも、半分はカジなどの木。
いちいちノコギリやチェーンソーを持ち出していられないから、細い木は草刈機で無理矢理刈る。
そして無理矢理刈ると、こういうことになる。
数枚の草刈刃をお釈迦にしながら、作業は進んだ。
太い木々はさすがにノコギリで伐り、岸を綺麗にしたら、次は溝の復旧。
鍬(くわ)を使って人力で溝を掘っていく。
骨の折れる作業だが、溝を拵えておかないと、段々畑では上の畑からの雨水の流入が防げないので、しっかりやった。
暑い夏場なら死にそうになるが、寒い冬場なのがまだマシな要素ではある。作業していると体は自然と温まる。
溝を復旧し終えたら、さらに追加で内側にもう1本溝を拵えた。
根が水にやられると、それで終わる生姜栽培。1本の溝だけでは上の畑、および山からの水の流入に対応しきれないと考えたからだ。
刈った草や木々は畑で焼く。
背負いの動噴に水を入れ、万が一の際にもすぐ消化できるようにした。
畑を形成して生姜を植えると、見違える様相。
二つ目の開墾畑の生姜も順調に成長していって、収穫。
2016年の生姜栽培の全工程を終了した。
現在はすでに来年、2017年に向けた作業が開始されている。