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昨年末の話。
佐川町にある『とがの藤家』に行った。
竜一の中で、とがの藤家は、
他のうどん屋と少し違う。
<遊園地に行く子供の気分というか・・・!
うどんを"食べに"行くというより・・・むしろ"楽しむ"・・・!
雰囲気やうどんを"楽しみに"行く・・・!そんな感覚・・・!>
他の店に行く際には、
あまり無い感覚である。
家を出た竜一。
桂浜から宇佐方面に続く海沿いの道を通って、西へ進出。
途中、太平洋、
えらく綺麗。
<これは・・・!一枚撮っておくか・・・!>
記念撮影・・・!
圧倒的っ・・・若大将・・・!
その後、南側から、
斗賀野方面へ続く山を登る。
『斗賀野トンネル』の手前2キロぐらいの辺りで、
また景色が綺麗な場所を見つけて、記念撮影。
キメ顔・・・!
微妙に失敗っ・・・!
<いやぁ・・・!ありがたいなぁ・・・!
とがの藤家に着くまでの道のりは絶景の宝庫だ・・・!
農場カメラマンの血がうずいて・・・ついつい記念撮影しちまう・・・!>
「ありがたいなぁ・・・!
うどんの前にこれだけの絶景を魅せていただける・・・!
ありがたいなぁっ・・・!」
などと、阿呆なことを言っていると、
とがの藤家へ右折するポイントを行き過ぎた。
行き過ぎた瞬間、
竜一、気付いてUターン。
<しまった・・・!
斗賀野トンネルを抜けてスグの道を右折するんだったな・・・!
前回はトンネルの上の旧道を走って・・・今回は行き過ぎる・・・このパターンかっ・・・!>
簡単に辿り着けると思ったら大間違い・・・!
とがの藤家は・・・一筋縄では攻略できない・・・!
「うどんを喰いに・・・!
来れるものなら来てみろっ・・・!」
完全にそういう体制・・・!
必死こかなきゃ辿り着けやしねぇっ・・・!
一杯のうどんに賭ける情熱を・・・!
客側も魅せなきゃなんねぇんだっ・・・!
『手打ちうどん とがの藤家』
門を潜るとある庭に、
身長170センチ前後、推定年齢40才前後、
白い服を着た痩せ型の男性がいた。
大将だ。
「いらっしゃいませっ・・・!」
明るい。
根暗な竜一とはまったく違う、明るい声。
しかも、笑顔。
「えへへ・・・!」
なんて愛想笑いをしながらも、
竜一の心のアルデンテ魂は煮えたぎっていた。
<大将・・・!・竜一は・・・みたび・・・!
アナタのアルデンテをいただきにあがりました・・・!>
(エピソード2へ続く・・・!)
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