春の草や感謝祭2013 前編/拾われた子犬のように

2013.04.30

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春の草や感謝祭2013 前編/拾われた子犬のように

2013.04.30

私の生姜だけは何度か参加している「草や感謝祭」
春と秋、年2回開催されているそれに私もいつかは行ってみたいと思っていた。
思っていたけれども、例年その時期は忙しくてなかなか行くことができなかった。

しかし、驚異的な早さでジンジャーランドに生姜を寝かせ終えた今年、ついにチャンス到来。

草や感謝祭 草やさん

4月28日、日曜日。
私は「草や」の緑の暖簾をくぐった。

草や感謝祭 山雀うどん ブース

<えぇっ・・・!めっちゃ人!多い・・・!>
私は一気に萎縮した。<ダメだ!これは想像以上!あまりにも人が多すぎる!>

大量の人でごった返す様に圧倒されて、一旦、暖簾をくぐって外に出た。
草や敷地内、滞在時間2秒。

<いったい俺は何をやっているんだ>
「草や」の外の道路に出て反省。
<ここまで来て中に入れなかったら俺は一生タダのヘタレ!>

自分に言い聞かせる。

<やっと来れた・・・この"草や感謝祭"というチャンス!
ここで掴まなきゃ・・・いつ掴むんだよッッッ・・・!>

私は腹を括って、再度「草や」の暖簾をくぐった。

<やっぱり人が多い!>
と私はまた萎縮した。その瞬間に知り合いのHさんと目が合った。

<やったー!知ってる人がいたー!>
たくさんの人でごった返す中で出会った、初めての顔見知り。

私は、Hさんにしがみ付いた。
大海原で溺れそうになっている最中に、漂流する大きな丸太を見つけて掴むみたいに。

そうしていると、ネット上では何年も前から知っているけれど、
お会いできていなかった「草や」の店主夫人oniyomeさんと初遭遇。

さらには「草や」の店主kusatuneさんにもお会いできて、
皆様に保護していただけるという理想的な流れ。

「くぅーん!くぅーん!」
と私は拾われた子犬のように鳴いた。

ある程度、落ち着いて周りを見てみる。
当初から一番の目当てだった「幻の山雀うどん」のブースには大量の人が並んでいた。

「こんなに並ぶもんなんですね!」と私は驚いた。
「いや午前中はもっと並んでいた、門の外まで・・・」とみんな口を揃えた。

さすがは幻の山雀うどん!

そのあと私はいったいどういうわけか、
誰だかよくわからない方たちにも写真を撮られて、アリャリャコリャリャになっていた。

<もっと俺が酔ってるときに会いたかったね!>
と私は思った。

ふと見ると、「幻の山雀うどん」のブースにできていた行列が、だいぶ落ち着いてきていた。
さっきまで人混みに隠れて見えなかった山雀さんの姿が見える。

私は山雀さんのほうに歩み寄った。
すると、すぐさま山雀さんに発見された。

「おぉ!王子!生姜おろして!」
と山雀さんは言った。

<えぇっ・・・!>
と私は思った。<そ・・・そんな無茶振りをッ・・・!>

湯気の彼方から炸裂する!
山雀さんジョーク!

いまから王子が生姜をおろすので、
このあとの人から、うどん1杯2000円に値上がりね!

みたいなことを山雀さんは明るい口調で仰った。

「生姜をおろすことなんて、年に2~3回しかないんですけど!」
と私は言って慌てた。そして心から願った。

<俺が俺の指をおろして、"血液ぶっかけ"になってしまっても、みんな引かないでねっ☆>

とにかく私はなんとか頑張って生姜をおろした。
携帯カメラのシャッター音が聞こえる。綺麗なお姉さんに写真を撮られている。

<もっと俺が酔ってるときに会いたかったね!>
と私は思った。<ごめんね!リアクションが薄くて!俺いまジキルだから!>

ハイドはアルコールの彼方に眠っている。
コミュ障は、人生の9割を損する。

私は緊張のあまり、意識を失いかけていた。
どこかで聞いた声が遠くに聞こえる・・・。

「にゃーのにゃー!」

「おぉ!お母さん!」
声の主は、「飲んだくれの果て」"お母さん"こと、かえ♪さんだった。

生姜おろし王子
(お母さんが来た直後に撮ってくれた1枚!まさに生姜をおろしている最中!)

お母さんが来てくれたことで、私は恐ろしくて行けなかった
「草や」の建物の裏にもなんとか行くことができた。

草や感謝祭 ちゃびーさん

裏には、お知り合いのチャビーさんがいた。
何か食べていた。チャビーさんのブースも売り切れ寸前で、残り3食だという。

草や感謝祭 ちゃびーさんとこの

<そりゃ!いかん!ざんじ食べんといかん!>
私は華麗なる速攻劇にて、チャビーさんのイケてる感じのパンをGETした。

草や感謝祭 ちゃびーさんとこの2

<なにこれ美味しい・・・!>
と私は思った。パクパク食べた。
<これ絶対お酒に合う!ビールでもワインでも焼酎でもウォッカでもバーボンでも!>

草や感謝祭 ミヤタヤさんのお好み焼

それから「ミヤタヤ」さんのお好み焼も食べた。
お母さんが購入したのを頂戴して食べた。

<ふわっ!ふわっ!>
と私は思った。<これも絶対お酒に合う!>

私の中でナニカが動き始めようとしていた。
ネジが外れそうだ・・・頭のネジが・・・。

<グゥゥゥゥ・・・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
グゥゥゥゥゥ・・・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・>

ああっ・・・!
それにしても酒が欲しいッ・・・!

某ファミーユというbarの某マスター・あっちゃんの顔が脳裏をよぎる。
某ラストチャンスというbarの某マスターと某Sイヤさんの顔も脳裏をよぎる。

けれども、私はまだ帰れない!帰るわけにはいかない!
あの幻のうどんを食べるまでは・・・!

(怒涛の後編へ続く・・・!)
『後編を読む』