夏らしい青空に白い雲が、風に飛ばされたティッシュペーパーみたいにユラユラ浮かんでいる。 僕の約12.195メートル先には、香川県善通寺市の名店『オハラうどん』が佇んでいる。 「目の前にうどん屋さんがあるという現状……」と僕は『オハラうどん』の駐車場に、ただただペンギンみたいに呆然と立ち尽くしながら漠然と思った。 「目の前にうどん屋さんがあるのならば入るしかない。そう、目の前に山があれば上らざるを得ないように……」 だけど。誰にだって生理現象は訪れる。 「中へ入る前に、トイレ……!」 トイレ勝負だっ! 僕は ...