<中学生時代・・・
友人達とここでよくうどんを食べたなぁ・・・!>
その店の前を車で通るたび、
いつも私は少しだけセンチメンタルな気分になって、
セピア色の回想に耽ってしまう。
<ここのうどん・・・好きだったなぁ・・・!>
それは・・・まるで・・・!
昔好きだった人との甘い蜜月を・・・
想い起こすみたいに・・・。
好機は突然やってくる。
ある日、うどん屋さんでうどんを食べた帰りだった。
<まだお腹一杯じゃ無いなぁ・・・少し小腹が空いているというか・・・。
あぁ・・・!そうだ・・・!
ちょうどいいから・・・この機会にあの店に行ってみようかな・・・!>
ラブストーリーの続きを書くのに、
大した弊害など無かった。
その店には、一人の店員もいない。
"屋号"には、「うどん」の「う」字も入っていない。
『coin snack PLAZA』
(コインスナック プラザ)
<最後に食べたのは・・・たしか10代後半だったから・・・
約10年ぶり・・・!>
久し振りに訪ねたその店は、改装されて昔よりキレイになっていたけれど、
そこにある『うどん自販機』は、
時が止まっているかのように、昔のままの姿で佇んでいた。
<230円か・・・俺が中学生だった頃は・・・!
たしか・・・200円だった気がする・・・!
15年間で・・・日本の物価は30円分上がったのか・・・!>
ちなみに、このうどんの自販機では、蕎麦も買える。
隣には、ラーメンの自販機もある。
「チャリン・・・!ポト・・・!
チャリン・・・!ポト・・・!」
と自販機の中に落ちる硬貨の音を懐かしみながら、
お金を入れて待機、数十秒後。
来たっ・・・!
俺の・・・おもひでぽろぽろ・・・!
『自販機うどん』
<懐かしい・・・溢れ出る涙で前がよく見えねぇ・・・>(嘘)
この自販機うどんが、侮れない。
容器内には、かき揚げ、きつねが入り、
230円の限界まで攻め込んだ作りになっている。
遠い記憶の中の味を確かめるようにして、食す。
<あれ・・・こんな風だったかな・・・?>と感じる部分。
<あぁ・・・!これこれ・・・!>と感じる部分。
長き日にわたり、
降り積もった感情、入り乱れる。
<舌と脳と心が・・・てんでバラバラなことを言っていて・・・
上手く言葉に表現できねぇや・・・>
だが・・・!
食べていると確かに見えて来るんだ・・・!
源・・・!
俺の源泉の沸く場所がっ・・・!
産業道路を走る車を見ながら食べる自販機うどんも、また風流。
少し調べて分かったのだけれど、この自販機うどん、
日本全国に点在していて、それぞれの自販機によって麺やトッピングが異なるらしい。
自販機うどんの世界も奥深いものである。
さらに、『トーストサンド』の自販機もある。
ハムサンドか、
チーズサンドかを選べて、
いずれも、200円。
俺は昔からチーズ一拓っ・・・!
チーズは俺のド本命っ・・・!
銀紙を外すと、香ばしく立ち昇るパンの香り。
あぁっ・・・!
あぁっ・・・!
圧倒的・・・トローリっ・・・♪
2011年度、『とろけるチーズ大賞』に選ばれました。
食べ終えて、昼下がりの店外に出る。
高級な軽自動車を走らせ、帰りながら思い耽る。
これからも、私はいろんな手打うどんに出逢うだろう。
だけど、時々ここに来て、自販機うどんと語らいたい。
無人の店は、自分の心をまっさらにしてくれる。
原点、忘れるべからずなのである。
◆ coin snack PLAZA(コインスナックプラザ) ※高知市
営業時間/確認し忘れ!(とにかく朝早くから夜遅くまでやっている)
定休日/無
営業形態/自販機
駐車場/有(店の東側)
(天ぷらうどん230円、天ぷらそば230円、ラーメン250円など)
『コインスナックプラザ』の場所はココ!
優しく押してください。♪~(´ε` )