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唇にフンワリと触れる、大根おろし。
シャキシャキとした食感で応える、青ネギ。
あとから入れた、生姜が、
流れを変える役割を果たす。
丼内で強く主張する、
奇、衒いし、麺。
正統派の、柔らかく入って固く返すアルデンテとは一線を画すけれど、
固く入って、柔らかく通して、固く弾くアルデンテ。
これだ。
これが私の"ツボ"をグイグイと押す。
「今までに味わった事が無い」
そんな、多くの者によって使い古された表現が、
パズルの最後の1ピースを「カチリ」と押し込むみたいに、
的確に当て嵌まった。
『かけ(大)』
メニュー表では、
「330円」という表記に線が引かれ、
驚きの価格、「230円」に訂正されていた(大は100円増)。
<昨今・・・値上げはよく聞くけれど・・・!
値下げとは・・・!!>
神様っ・・・!
ワカメ、初期状態からの鎮座。
<しょうゆに乗っていても不思議は無い・・・!
大根おろしとネギが・・・別盛りだったことから察するに・・・!>
『アナタの好みに合わせてお入れ下さい』
<常にそういう傾向の・・・!
いわゆる"お気の召すままにスタイル"の・・・!
攻め方をしてくるのかと思っていたら・・・!>
ところがどっこい・・・!
ここに来てのワカメ・デフォ・・・!
<感じる・・・!
感じるぜ・・・ちっ子さん・・・!>
「ネギは譲っても・・・!
ワカメだけは譲れねぇっ・・・!」
そういう煮えたぎるほどに熱い・・・!
ワカメへのコダワリ・・・情熱をっ・・・!
「かけ」だと「しょうゆ」に比べて全体が幾分柔らかくなるものの、
独創的な麺食感は相変わらずで、表面部分がパワフル。
イリコ・・・!
裸単騎っ・・・!
香川チック・・・!
讃岐香る・・・イリコ出汁・・・!
それが前面に押し出て強烈に主張する・・・!
「俺が主役やぁっ・・・!」
『かき揚げ』
シッカリとした厚みがあり、
一般的なかき揚げと変わらないぐらい大きなかき揚げ。
奥さん・・・!
これっ70円っ・・・!
<具も「タマネギだけ」なんてこたぁねぇ・・・!
いろいろ入ってんのに・・・70円っ・・・!>
物価、相場、
完全無視。
安すぎて、嬉しすぎて、
思わず聞きたくもなる。
ここは本当に日本かっ・・・!
このかき揚げ、棚に並べられていてトングもあったから、
てっきり「トッピングはセルフ」だと思って、自分で取って来ていた。
がっ・・・!
どうやらセルフではなかったようで、
店のおばちゃんが、うどんと一緒にかき揚げを持って来てくれて、
1個しか注文していないハズのかき揚げが、目の前に2個並ぶという珍事が起きた。
この局面で、1個しか注文していないハズのかき揚げを2個とも食べてしまうと、
「ちっ子亭のスグ向かいにある交番お世話になるかもしれない」と考えて、
さすがに、1個はお返しした。
食べ終えて、食器をカウンターに持って行くと、
そのままで構いませんよ、と店のおばちゃんが言う。
食器を持って行く必要が無いことは分かっていた。
しかし、料金前払いシステムの場合、
"返却"という動作をしないと、どうにも帰り辛かったのだ・・・。
ちっ子亭を後にした私は、
仁淀川沿いを上流へとひた走った。
<ククク・・・しょうゆで冷やした体・・・!
温めて帰らねぇとなぁ・・・!>
◆ うどん食堂 ちっ子亭(吾川郡いの町天王北3丁目)
営業時間/10時30~14時30分
定休日/確認し忘れ → 月・火・祝日との情報有り!
営業形態/半セルフ(注文→支払→席で待機→うどん運ばれて来る→食べたら帰って良し)
駐車場/4~5台分
(しょうゆ300円、かけ230円、大100円増、かき揚げ70円など)
『うどん食堂ちっ子亭』の場所はココ・・・!
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