「よう麺のことを書いちゅうけんど、
他のもんは食べにいかんかえ・・・?」
ブログを読んで下さっている方にお会いすると、よくそう聞かれる。
決まって、私は答える。
「どうせ外食するがやったら、
家では食べれんもんを食べたいがですよね・・・!」
「え・・・!?
うどんは家でも食べれるやん・・・!」
「いや・・・でも・・・!
ま・・・まぁ・・・!」
などと言いながら適当に笑って誤魔化して、
よくある質問に対する、私の"よくある答え"は終了するのだけれど、
この時、口では上手く説明できない事柄がある。
それは、うどんに人生を賭けている職人さんが拵えたうどんは、
「ナニカが決定的に違っている」ということである。
ナニカが違っていなければ、私も車で片道数時間かけてまで、
わざわざ一杯のうどんを食べに行くなんて、物好きな事はしないだろう。
しかし、外食の際、
麺以外は一切食べに行かないのかというと、そうでもない。
そりゃあ、私にだって、
たまには麺以外のものを食べに行きたいと思うことぐらいある。
例えば、『お肉』とか・・・。
<いつも家で食べるお肉よりも上等なお肉を・・・!
香り豊かなタレにつけて・・・!
「クッチャクッチャ」言わせながら食べたいっ・・・!>
そう思うことだってある。
うどんやラーメンとの数ヶ月間に及ぶ連戦が続いた後だった。
闇夜を翔る流れ星みたいに、「ヒュッ!」と突発的な衝動に駆られた。
「今日こそ・・・お肉だっ・・・!」
思い立ったが、吉日。
慎重かつ入念な検討に入る。
<さて・・・どこの店でお肉を食べようか・・・!
カルビに・・・ロースに・・・ホルモン・・・!
赤身にクッキリと浮かぶ極上の霜降りっ・・・!>
くぅぅぅぅぅぅぅ・・・!たまんねぇ・・・!
想像しただけでダラッダラ滴る・・・!
ヨダレがっ・・・!
"思慮と考察の果て・・・!
立てる・・・白羽の矢・・・!"
<お肉を喰いたいという・・この欲求・・・!
喰わずして満たされるものかっ・・・!>
俺に与えろっ・・・!
飛切の牛肉をっ・・・!!
"肉"を想像して浮かんだのは・・・
焼肉屋では無く・・・この店だった・・・。
『手打ちうどん まるしん』
店前に車を停めて、
開ける度に「キー!キー!」と鳴ることは解りきっている
入口のドアノブを回しながら、しみじみ思った。
<まるしんの・・・肉・・・結構美味いんだよなぁ・・・!>