以前は数週間単位だったのが、今や余裕の数ヶ月単位、
という激しいタイムラグでお届けしている『生姜農家の野望Online』
昨年、11月のことである。
野良仕事を終えて、夜、
先日記した『中華料理・鳳来』の前まで達した竜一。
しかし、鳳来、
真っ暗、定休日。
鳳来にはその半月後にまた出向いて、
天津メンやら半チャーハンやらを喰らう運命にあるのだけれど、
とにかく、この日は定休日だったのである。
「鳳来定休日だったから、
もう今日はご飯いらねぇや!」
というわけにもいかない。
<何かを食べてないことには・・・!
「ギュルギュル」と鳴く腹の虫も収まらぬっ・・・!>
代替の店を考えながら、鳳来から西向き、
フラフラとアテも無く高知市内方面へと車を走らせる。
<鳳来が閉まっていた時点で・・・中華は消えたっ・・・!
完全に水入り・・・中華への熱は冷め・・・この局での選択肢から消し飛んだ・・・!>
こうなったら・・・
うどんにするか・・・ラーメンにするか・・・!
<駄目だっ・・・!決められない・・・!
どっちも・・・捨てがたいっ・・・!>
それは竜一にとって、"中越典子"と"満島ひかり"、
どちらかを選べと言われたのに匹敵するほど難解な選択だった。
くそっ・・・くそっ・・・!
どっちも好き過ぎて決められねぇっ・・・!
しかし、
なんとか決定しないことには、
晩ご飯抜きである。
懸かってんだよ・・・!
今・・・ここ一番・・・この瞬間に・・・!
俺の晩ご飯・・・!
今夜の命運のすべてがっ・・・!!
鳳来の西、
電車通りまで来て、
ふと思い出した。
<そういえば南に・・・夜もやっているといううどん屋があった気が・・・!
考えてみれば・・・!あの辺り・・・ラーメン屋も結構あるよなぁ・・・!
とりあえず・・・!近くまで行ってみようか・・・!>
電車通りから、
鏡川大橋に進路を向けて、
目指す、高知市南部。
ネオン煌く潮江界隈を、
何気なく通り抜けようとしていると、
視線に飛び込んで来たカタカナ文字。
「 ス テ - キ 」
この一撃・・・!
この四文字の破壊力・・・!
あまりに強烈・・・!
空腹の竜一・・・!
グラッと来たっ・・・!
<ダメっ・・・!ダメっ・・・!
脳が揺らぐ・・・!崩れ落ちる・・・!
下半身からっ・・・!!>
「とてもじゃないが・・・!
立っていられないっ・・・!!」
直後・・・竜一・・・!
一旦ステーキ看板を行き過ぎていたにも関わらず・・・!
まさかのUターン・・・!
そして進入するステーキ屋の駐車場・・・!
落ちた・・・!
カウントをするまでも無い・・・!
即・・・レフェリーストップ・・・!
麺屋に達する前に・・・!
暗肉面・・・!
ダーク肉サイドに堕ちたっ・・・!
『ステーキガスト 高知潮新町店』
(後編へ続く・・・!)
『ステーキガスト 高知潮新町店 後編/入魂のサラダ』