「ケムリさんに行ったことがない・・・?
そりゃあ人生の9割損してるよ・・・!」
私は笑ってそう言いながら、
またあの空気に身を委ねたいと思っていた。
(初めて訪ねたときの記事はココっ・・・!)
『ダレヤスケ[ゴハン&オサケ] ケムリ』
「マスター・・・生を・・・!」
店に入って着席するや否や、
私は頂いたおしぼりで手を拭きながら、「生ビール」を注文した。
マスターがサーバーのコックを倒すと、
空のジョッキに黄金色した液体が、
砂浜に広がる波のようにスーッと落ちる。
「マスター・・・!
前に来た生姜農家ですけど・・・覚えてますか・・・!?」
私の問いに、マスターはニッコリと微笑んで「えぇえぇ」と頷いた。
<俺のこと覚えてくれてるみたいだ・・・!
やったぁ・・・!嬉しいっ・・・!>
それでは・・・ジョッキ片手に・・・。
イクばいっ・・・!
乾杯を・・・!
すればするほど・・・!
酒が旨くなるっ・・・!
お通し・・・!
マグロの・・・!なんだっけ・・・!
とにかく、マグロをカツオのタタキみたいに炙ったものである。
<なにこれすごい・・・!溶ける・・・!
噛まずとも・・・!至福の彼方へ溶けてゆくっ・・・!>
不覚にも料理名を忘れてしまったけれども、
甘く香ばしい匂いや、とろける食感、広がる旨味は鮮明に覚えている。
私はビールを一口ゴクリと飲んで、
眉間にシワを寄せると、頷きながら言い放った・・・!
「ワサビで酒が飲める・・・!」
ケムリさんのワサビは普通のワサビではなくて、
葉ワサビをどうにかしてあるらしいのだけれど、
これが旨い。本当にワサビだけでもいいと思えるぐらい、旨い!
<ただ辛いだけのワサビじゃない・・・!
食べれる・・・ワサビっ・・・!>
『タコのあぶり』
これはお母さんにご馳走していただいて、前回も食べた一品。
美味しかったから、また注文。
<生の"タコの刺身"を注文するという手もあったが・・・あえての炙りっ・・・!
炙ることで・・・香りが引き立ち・・・タコの表面と内部の食感の差も大きくなる・・・!
吸盤部はコリコリして・・・中はプニプニ・・・この食感の対比・・・!これこそが・・・!>
圧倒的・・・!
タコデンテっ・・・!
『トマトとウィンナースパゲティ』
マスターの手により綺麗に盛られたスパゲティ。
それをフォークとスプーンを使って慎重に小皿に取る。
綺麗なものは、綺麗なまま食べなければならない。
カレーライスを混ぜまくってはいけない理論と同じである。
<タコデンテの次は・・・!
さぁさぁさぁ・・・!イキますぜ・・・!>
表面フンワリ・・・!
中ガッツリ・・・!
圧倒的っ・・・!
アルデンテ・・・!
(決まった・・・!)
これを私と一緒に食べた知人は、それから一週間が経った今でも、
「またケムリさんで、あのスパゲティが食べたいっ・・・!」
と、2分に1回ぐらい、うわ言のように呟いているらしい。
"ケムリ・アルデンテ"の中毒性、おそるべし!
2杯目からは焼酎連打。
足つきのグラス。可愛い。
『親鳥にんにく炒め』
固い食感の親鳥は、焼酎に合う。
<ガシッ・・・ガシッ・・・!
噛めば噛むほど味が出る親鳥を・・・焼酎で流し込む・・・未曾有の贅沢っ・・・!>
ありがたいっ・・・!
ありがたいっ・・・!
相変わらず、ゆったり穏やかに流れる"ケムリ時間"。
美味しい料理を食べながら、焼酎をあおり、マスターと談笑。
隣で座る知人の口から出る言葉は、
いつしか・・・「美味しい」「綺麗」「可愛い」「すごい・・・!」
4通りしかなくなっていた。
(二軒目・・・大波乱!"あの"お店編へ続く・・・!)
「Bar LAST CHANCE(ラストチャンス) 勝負賭け」
◆ ダレヤスケ[ゴハン&オサケ] ケムリ
(高知県高知市はりまや町1-7-13 福永ビル1F中)
営業時間/19時~翌3時(OS翌2時)
定休日/火曜日
「ケムリ」さんの場所はココ・・・!