あの日から、
みそカツラーメンは徐々に私を侵食していった。
生姜の収穫が始まる前。
私は昼だというのに"みそカツラーメン"が食べたくて仕方がなかった。
<みそカツぅぅぅ・・・みそカツぅぅぅ・・・!>
営業しているうどん屋さんが少ない夜なら、まだしもだ。
営業しているうどん屋さんだらけの昼に、ラーメン。
<うぉぉぉぉ・・・心がっ・・・体がっ・・・!
みそカツラーメンをくれと叫んでいるっ・・・!
食べたい・・・!みそカツラーメン・・・食べたいっ・・・!>
決壊・・・!
これまで堰き止めていた"心の味噌スープ"が、止め処もなく溢れ出す。
もう私には、どうすることもできなかった。
私は完全に狂った・・・。
みそカツラーメンに狂ったっ・・・!
白昼堂々、狙い打つ、
よもやの"昼のラーメン店"。
『ラーメンの豚太郎 大津店』
(高知県高知市大津乙1210―5)
数多くのラーメン店が凌ぎを削る大津バイパス沿いにある、
その店の暖簾を潜るのは初めてだった。
時刻は、14時を回ろうとしていた。
大型バス2台分ほどの広さの店内には数人の先客がいて、
空いている席は、わずかだった。
私はテーブル席に腰を下ろして、
メニューを確認した。
<ある・・・!あった・・・!
千載一遇のみそカツラーメンっ・・・!>
店のオバチャンが、水が入ったコップを手に歩み寄ってくる。
私はオバチャンが、コップをテーブルの上に置くか否かという瞬間に発した。
「みっ・・・みみみっ・・・!
みそかっ・・・!つっっ・・・!」
そんな調子でも、みそカツラーメンは、ちゃんと現れる。
それが、いわゆる豚太郎のソコヂカラ。
『みそカツラーメン(大盛)』
一口カツではない・・・!
ロングカツであるっ・・・!
<すごい・・・長い・・・!
九州みたいっ・・・!>
活火山のように白い湯気を上げるその姿。
まさに・・・!
桜島ぁっ・・・!
桜島ぁっ・・・!
(参考記事)
少し固めに湯がかれた麺。
その固さが、さらに桜島の雰囲気を強めて、
味噌の香りと共に胃に落ちた。
豚太郎 大津店の店舗情報
店名 | 豚太郎 大津店 |
所在地 | 高知県高知市大津乙1210-5(地図) |
営業時間 | 11:00~22:00 |
定休日 | 木曜日 |
駐車場 | 有 |
店内 | ■カウンター席/有 ■テーブル席/有 ■座敷席/有 |