【閉店】本場讃岐セルフうどん 桃山製麺所

2013.09.28

  1. TOP >
  2. 高知グルメ >
  3. 高知市グルメ >

【閉店】本場讃岐セルフうどん 桃山製麺所

2013.09.28

雨を凌ぐための傘を、私は持っていなかった。
どこへ行くにも車に乗るので、傘を持つ習慣があまりない。

雨はさらに勢いを増す。
<これだけ降ってると、一瞬でズブ濡れになっちゃうな>
私は高級な軽自動車の車窓から外を見つめていた。<もうちょっと小降りにならないか・・・>

しばらく待つ。
屋根にうるさく叩きつけていた雨音、少し静かになる。

ドアを開け、ドアを閉め、全速で駆ける。
『桃山製麺所』へ。

桃山製麺所
(※ 豪雨にて、車内から撮影しています!)

走ったので暑い。
私はTシャツの襟を持ち、中に空気を送り込んだ。

「はじめまして・・・」
初見なので挨拶する。無論、自分にしか聞こえないぐらいの声量で、だ。

しかし桃山製麺所には私の声が聞こえていたのか、挨拶を返してくれる。
「いらっしゃいませ」と店員さんは言った。

他の店員さんも口々に、「いらっしゃいませ!」「いらっしゃいませ!」と言う。
どうやら歓迎されているようだ。ありがたい。

セルフ方式の店だということは、事前に調べて知っているので、セルフレーンの入口に積まれた盆を迷わず取る。

上方にメニューが貼られている。
<何にしようか・・・>
『恵屋』で焼肉ランチを食べてきたあとだった。

<冷ぶっかけ・・・んんー、温かいうどんのほうがお腹に優しいかも>
セルフレーン越しに店員さんが私の注文を待っている。<早く決めないと・・・>

でもやっぱり夏だし、「日本の夏、冷やかけの夏」だし、と思った。
私は満を持して発声した。

「ひやひや・・・の・・・」
メニューには「並」と「大」の記載がある。
一瞬、迷った。一瞬、腹の中で焼肉ランチがうずいた。でも止められない。「大で・・・!」

いっぱい食べて大きくなります。

<おそらく並は1玉・・・大は2玉だろう・・・価格はそれぞれ250円、350円・・・!100円出すだけで、価格は倍になっていないのに、量が倍になるんだ・・・!賢い・・・大を頼むのは賢い選択・・・!むしろこの局面で大を頼まないなんて俺にはできないっ・・・!>

静止芸を披露しながら、うどんの出来上がりを待つ。
<♪ きーてーよー ♪そーのー釜ぁー飛び越えてー>

桃山製麺所 冷やかけ(大)&紅生姜天

きたっ!多いっ!

<わりと・・・量・・・多いんですね・・・>
私は空いていた席に『ひやひや(大)』を運んでいき、腰を下ろした。<セルフ店だと思って甘く見ていたっ・・・!>

焼肉ランチ後に、これはさすがにツライかもしれない。
<でも自分で注文した以上は・・・なんとか残さず食べなきゃ・・・もちろん・・・最後の1滴までっ・・・!

プレッシャーに押し潰されそうだ。
桃山製麺所の皆さんも、私がこのうどんを前に、危機的状況に置かれているとは夢にも思うまい。

桃山製麺所3

<綺麗・・・>
揃った麺線に目を奪われる。<綺麗なお姉さんと綺麗なうどん、どちらが好きかと言うと・・・俺はもちろん・・・>

綺麗なうどんだっ・・・!

桃山製麺所2

麺、喉を越し、薄めの出汁と共に胃に落ちる。
そしてトッピングに取ってきた『紅生姜天』を一口・・・。

<おおっ!生姜がピリッと、いい仕事してるっ!身体が温まりそうだ・・・!>
生姜には身体を温める作用があるのだ。

紅生姜天で身体を温めつつ、冷たい出汁を胃へ流し込む。
<うわぁーっ!身体が温まったり冷えたり、忙しいっ・・・!>

桃山製麺所1

半量ほど食べたところで、一気にペースダウン。
<どうして並にしなかった!>俺はアホか、と思いながらも、なんとか完食。

盆を手にフラフラと席を立ち、ヨタヨタと返却口へ歩いた。

桃山製麺所

◆ 本場讃岐セルフうどん 桃山製麺所
(高知県高知市河ノ瀬町町42 )
営業時間/11:00~15:00
定休日/無(年末年始除く)
営業形態/セルフ
駐車場/有