高知駅近くにあった、おいしい中華料理店『アジア・デ・チャイナ』が、しばらく前より高知市大谷公園町、"土佐道路沿い"に移転している。
『とんかつ源三』や、『毎日屋 土佐道路店』の向かいである。
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なかなか機会がなかったのだが、やっと来られた……。
1階が駐車場、2階が店舗になった建物は、以前『客家(はっか)』という中華料理屋さんがあった、その跡地。
アジアデチャイナ、ランチ・メニュー。
セットが4種類、ほかにいくつかの単品で構成される、『アジアデチャイナ』のランチ。
「飲茶のセットがある!」
高知の中華料理屋さんで、飲茶のセットは意外と見かけない。
担々麺、あるいは中国粥に、点心、小菜(シャオツァイ)、サラダにデザートまで付く豪華セット。
「迷うことはない……」
駆けよう……!
万里の道を……!
アジアデチャイナ「飲茶のランチ」
先陣を切って現れたのは、サラダ。
「中華料理屋さんだから当たり前かもしれないけれど、中華風のドレッシングがかかっていて、すでに中国4000年の歴史の1年分くらいを感じさせる気配……!」
小菜4種。
なんだ、あの塔は!
「太陽の塔」かもしれない、疑念を抱きながらと食べてみると、なんとその塔は「生春巻き」だった。
しかも、かなりうまい。
「ソースがよくあるスイートチリソースじゃない!強く揺るぎない、ドッシリとした大黒柱みたいな味!」
おいしい……。
(* この生春巻きは本当に声が出るほど、おいしかったです)
そして、こちらのエビ。
これがまた………
よくわからないほど、うまい。
「こんな○○食べたことがない」なんて食リポでよく聞くフレーズがある。
「それは言いすぎやろ!」と、いつもツッコミを入れたくなるセリフだが、いま私はあえて言いたい。
こんなエビ料理、食べたことがない。
「異界のおいしさ……!」
時空の壁を突き破って、未来のエビが来た感じがする。
「こんにちは、エビさん。2017年の日本へ」
私がそう言うと、エビは答える。
「え?いまは2017年なの?さっきまでエビがいたのは、3526年の中国だよ」
映画の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」みたいだ。
「3526年というと、何年後だっけ」
「ええと……6引く7で、1繰り下がって……」
話がややこしい。
この会話は、やめよう。
ほかには鶏のササミだと思われる肉に、中華風のソースがかかったものもある。
特筆すべきは、コロッケのような料理。
コロッケに見えるが、中身は餃子!
正確には餃子かどうかわからないが、とにかく餃子の餡にソックリな姿形のものが詰められている。
食べても、餃子の味がする。
見た目は「コロッケ」、中身は「餃子」……!
その名は、名探偵コロッケ餃子!
たぶん事件は解決できない。
しかし人を幸せにできる探偵だ。
点心3種。右下から時計回りに「小籠包」「エビ餃子」「シュウマイ」。
点心界の三銃士が一同に介す。
それを生姜が浸かったタレにつけて、食べるのである。
想像してみてほしい。この味を。
レンゲの中に入れた小籠包、あふれる肉汁がタレと交わって、極上の旨味を誘ってくる。
そのとき思うのだ。
「ああ、これがアジアデチャイナか」
アジアの、風が吹いているなぁ……と。
ふと後ろを振り向くと、エアコンがある。
その局面で、初めて気づく。
「ああ、冷房か」と。
メインは「担々麺」という選択。
赤く燃えるような「担々麺」。
あるいは私の心も、燃えていたのかもしれない。
赤は、食欲をそそる色である。
赤い湾の中央に、挽肉の山がある。
ほとんど「火山」のような見た目と言える。
あるいは、元々担々麺は「火山」だったのかもしれない。
山椒が強く効いていて、山椒が苦手なかただとどうかな、というのはあるけれど、とてもスパイシーな担々麺だった。
デザートはゴマ団子と、ライチ味のシャーベット。
ランチに1,500円は、どうかな?と二の足を踏むかたもいらっしゃるかもしれませんが、むしろ1,500円でもお得に感じる構成でした。
とくに、序盤に出していただいた「小菜4種」がすごくおいしくて、小菜を「大菜4種」にして、ごはんと卵スープ付けて欲しい。本気でそう思った。
「アジアデチャイナ」の所在地、営業時間、定休日、駐車場。
所在地/高知県高知市大谷公園町15-3(地図)
営業時間/11:30~14:30(L.O.13:45)、17:30~22:00(L.O.21:30)
定休日/水曜日
駐車場/有
一人行きやすさ/△ 全席テーブル席。
子連れ行きやすさ/△ 大人しくしていられる子ならといったところ。