とにかく中華が食べたかった。
アジアのパワー、魂。
感じさせてくれる中華を、ガッツリと食べたかった。
久し振りに、遠出した。
住所がスゴイ。
なんとっ・・・!
高知市・・・!
本町5丁目・・・!
『中華家庭料理 中国菜館』
店のすぐ西側にあるコインパーキングに車を停めた竜一。
車を降りる前に、深呼吸。
「ただでさえ初めての店は緊張するのに、
本町とかっ・・・!どんだけ中心部なんだっ・・・!
お手手がプルプルと震えるぜよっ・・・!」(アルチューで)
これは本当の話、何年も田舎に住んで、住み慣れてしまうと、
周りに田んぼや畑、土が無いのは何だか不安になってしまうのである。
しかし、
店の前まで来て、
緊張緩む。
黄色い看板に赤い文字。
こう書かれていた。
超安いの店・・・!
壮絶なる出オチに感銘を受けながら、入店。
店内は、小さくて可愛らしい造りで、
4人掛けのテーブル席4つと、カウンター席が少し。
「中国に行ったことは無いけれど、
きっと中国にもこういうお店、あるんだろうなぁ~」
そう感じさせる雰囲気。
何処と無く、アジアの香りを感じる。
そんな空間が広がっていた。
ご夫婦だろうか。
カウンターの手前に、男性。
向こう側に、女性がいた。
二人とも中国系の方のようで、
中国語で会話をしている。
コチラに気が付いて、
「イラッシャイマセ!」
と言ってくれた時の二人の笑顔がとても素敵で印象的だった。
そして日頃、活舌の悪さを自覚している竜一。
注文する時、相手のことを考えて、
聞き取り易いように、
活舌良くシッカリと言葉を発しようと思った。
注文は4品。
3品目までは、スムーズに言えて、
男性も、「ハイッ!ハイッ!」と聞いてくれていた。
(良し良し。やっぱり俺はやれば出来る子や)
それは、最後の4品目を注文する時だった。
「あと、餃子!」
言った直後に気が付いた。
(いかん・・・!餃子は三種類あるんやった・・・!
ちゃんと『ニラ餃子』と言わないかんわ!)
焦った。
慌てた。
そして、そんな時に人間はミスを犯す。
「ニ・・・ニニニ・・・!」
("ラ"が出て来ねぇ・・・!)
「ニニニ・・・!ニン!ニラ餃子!!」
(あかーん!ニンニラ餃子とか言うてもうた~!)
(でも伝わってはいる様子。
これで注文は終わり・・・やり遂げた・・・)
その時、男性。
「ヤギデ?」
ヤギ・・・!?
(ああ・・・!)
「焼きで・・・!」
(活舌も耳も悪くてスミマセン。(;ω;))
※ 長過ぎたので、前後編に分けました。
続けて読み易くする為に、先に後編を更新しています。
続きはコチラっ・・・! → 『中華家庭料理 中国菜館~後編~』