前編はコチラっ・・・!
『うどん処 一蓮 前編/急転直下の襲来』
初めて入った店で、まず最初に気になるのは、
メニュー、うどんのラインナップだ。
一口に『うどん』と言っても、
その食べ方は多種多様。
各々の店で提供されるメニューがそれぞれ違ってくる。
そして、はじめの一歩。
未訪の空間に突入する瞬間にいつも思う。
魅せてくれっ・・・!
この店の個性・・・持ち味・・・!!
他の誰もが考え付かぬ独創性・・・!
見たこともない色・・・!
世界をっ・・・!
壁に貼られた『かまなっとう』なるメニュー・・・!
遇期の攻め手に心揺さぶられるも・・・!
夏ですから・・・!
日本の夏ですからっ・・・!
「日本の夏、
ひやかけの夏。」
第四弾・・・!
あぁっ・・・!あぁっ・・・!
一蓮はんの・・・冷たいんが・・・!
食べたいん・・・!!
の巻っ・・・!
「ウンバラバーウンバラバー・・・!
降りて来い・・・降りて来い・・・ひやかけぇ・・・!」
などと小声で呪文を唱えていると、登場。
『ひやかけ(大盛)』
<ふおぉぉぉ・・・!美しい・・・!
麺がグルングルングルングルン・・・描く芸術・・・!
堪らん・・・この斜めり具合・・・曲線美・・・!ヨダレが出る・・・!>
一杯のうどん・・・!
白き麺が跳ね上げる・・・!
興奮のボルテージ・・・!!
<麺が・・・つるんつるんしてやがるっ・・・!
浅い位置にある弾力・・・噛んだ瞬間に弾き返すタイプの攻めっ・・・!>
冷えた出汁を・・・!
ゴクリっ・・・!
すると・・・!
口内に広がり尽くす・・・!
魚・・・!
魚っ・・・!
<なんなんだか詳しいことは分かんねぇけど・・・!
魚の香りが壮絶に強えぇ・・・!>
鼻から抜ける・・・抜ける・・・!
魚が抜ける・・・!
獰猛に突き抜けるっ・・・!
そして・・・姿を現す・・・!
巨大な物体・・・!
<なんっだこれっ・・・これあかんやろっ・・・!>
ドォォォォオオン・・・!
『かき揚げ & ちく天』
ちく天がっ・・・!
ちく天がっ・・・!
かき揚げとちく天・・・!
圧倒的・・・対比・・・!
その時、竜一。
笑いを堪えきれない。
<ちょ・・・おま・・・!
こんなことがあっていいのかよ・・・!
うどんが入っているドンブリよりも・・・でけぇ・・・!>
少し気になることがあって、見やるメニュー。
そこには、やはりあった。
『かき揚げうどん』の文字。
<かき揚げうどん・・・!とてもじゃねぇが・・・!
このかき揚げがドンブリ内に収まり切るとは思えねぇ・・・!
十中八九・・・!どう考えても引っ掛かっちまう・・・!>
ドンブリの縁にっ・・・!
未見のメニュー『かき揚げうどん』の姿を想像して、
ニヤニヤしてしまったが、笑っている場合ではない。
喰わにゃならんのや・・・!
目の前のモンスター・・・!
巨大かき揚げをっ・・・!
竜一・・・!
割り箸で挟んで切り崩しにかかる・・・!
だが・・・!
かき揚げの強さに負けて・・・しなるしなる・・・!
割り箸がしなる・・・!!
<あかーん・・・!
このかき揚げ・・・本気やっ・・・!>
本気で折りに来ている・・・!
俺の割り箸・・・心までもっ・・・!
<クッ・・・通常のかき揚げを食べる要領で戦っていては・・・!
コチラの箸が持たねぇ・・・!
ここは合成の弱い部分を狙って・・・ピンポイントでの縦攻撃・・・!>
勝ちへの道を開くには・・・!
それしかねぇっ・・・!!
箸で挟み切ろうとすると、箸が折れそう。
そこで、岩塩を採掘するみたいにして、
縦に「ガリガリ」と少しずつ切り崩して口へと運ぶ。
「サクッ」というよりも、「カリッ」とした食感放つ表面。
しかし、中はフンワリとしていて表面よりも柔らかく、
表面と中とで異なった食感を持っている。
<一蓮のかき揚げが大きいことは・・・!
情報戦の結果あらかじめ知っていた・・・!
だから驚愕は最小限に抑えられたが・・・!>
まさかこれほどまでとはっ・・・!!
<もしも何も知らずに注文していたとしたら・・・!
おそらくはトラウマ・・・!
十年・・・!いや・・・二十年は・・・!
他店でもかき揚げを注文出来なくなっていただろう・・・!>
( ↑ 死闘の途中。食べかけの画像で申し訳ないんですけど、
ドンブリとの対比でかき揚げの大きさがお分かり頂けるかと!)
うどんをいつもの『特盛』ではなく『大盛』にしていたから、
量的な問題は感じなかったけれど、表面がかなりカリカリに揚がっている関係で、
上手く切り崩せず、常に割り箸がヘシ折れる危険と隣り合わせだった。
だが、食べ進むに従って、巨大だったかき揚げも徐々に小さくなり、
最後はガブガブと被り付き、ついにはその全量を胃の中へと制圧することに成功。
<ぐはぁっ・・・やっと全部無くなった・・・!
なんでも継続は力なりだぜ・・・あの巨大なかき揚げも・・・!
食べ続けると・・・いつかは全量を食べおおせ・・・!
完食という名のゴールに辿り着くんだ・・・!>
かき揚げの大きさも含めて、メニュー、値段設定。
それらの特徴が何処かの店に酷似している気もしながら食べたが、
食べ終えて一番強く感じたのは、やはりかき揚げの攻撃力の素晴らしさである。
毎年、いくつかのうどん屋さんが新規に開店して、
新しい個性を魅せてくれる中で、
短命に終わってしまううどん屋さんもある。
しかし、この強烈な巨大かき揚げは、
今後も一蓮の大きな武器になるのではないだろうか。
『かけうどん(大盛)』
<今回は・・・内心迷った末にひやかけにしたが・・・!
次回は・・・!かまなっとう・・・行くしかねぇな・・・!>
そんなことを思いながら、夜の土佐市を後にした。
◆ うどん処 一蓮(土佐市)
営業時間/11時~15時・18時~21時
定休日/不定休
営業形態/一般店
駐車場/5台(店から数メートル東にある、おもちゃ屋跡の駐車場)
(かけ380円、ひやかけ380円、中盛50円増、大盛100円増、かき揚げ150円、ちく天80円など)
『うどん処一蓮』の場所はココっ・・・!