さゔぁ・・・
さゔぁ・・・
サヴァ缶に出会ったのは、寒い冬の日だった。
「サヴァ?サヴァってどういうことだ?」
一体どういうことだよっ……!!
サバ缶に見えるが、それはサバ缶ではなかった。
サバ缶ではない
サヴァ缶なのである。
サヴァ缶は、全部で3種類
サヴァ缶全3種類
- レモンバジル味
- パプリカチリソース味
- オリーブオイル漬け
この世に存在するサヴァ缶は、3種類。
いろんな味があるのだ。
そのすべてを購入して、ピラミッド状に積み上げた。
じつに美しい……。
缶の側面に「Ça va」と書かれている。どうやらこれで「サヴァ」と読むようだ。
「カバじゃなくて、サヴァなんだ」
さすがに「カバ缶」はないか……。
どの味から食べようか……
名前に惹かれて3種類のサヴァ缶をすべて購入したはいいものの、どのサヴァ缶から食べようか迷う。
「バジルか……パプリカか……オリーブオイルか……」
決められない……!
決められないっ……!
誰かに勝手に決めてもらいたい!
私が食べるサヴァ缶……!
その味をっ……!!
サヴァ缶 レモンバジル味を食べる
結局、レモンバジル味を食べることにした。
べつにパプリカチリソース味や、オリーブオイル漬けでもよかった。
ただ……
私はちょっとだけバジルが好きだった。
理由はそれだけだ。
サヴァ缶 レモンバジル味、缶詰の中にはサバがたくさん入っている
サヴァがいっぱい入っている。
……当たり前である。
だってサヴァ缶なんだもの。
バジルが織りなす緑の海。
その中にサヴァが浸かっている。
どうも、サヴァです。
私は当然サヴァですよ。
ただのサバではありません、サヴァなんです。
そんな顔して、バジルの海に浸かっている。
サヴァ缶 レモンバジル味を、ごはんにのせて食べる
サバといえば、白ごはんでしょう。
私は当然のように、サヴァを白ごはんにのせた。
これまで私は人生において、すべてのサバ缶を白ごはんにのせて食べてきたのだ。
もちろんお前もこうしてやる。
ほくそ笑みながらサバ缶を白ごはんにのせた。そして食べた。
がっ……。
なんか……レモンバジル味だからか、白ごはんよりもっと相性のよい味がある気がする。
「サバの味噌煮缶ならまだしも、レモンバジル味は白ごはんではないな……」
サヴァ缶 レモンバジル味のアレンジレシピ
- サヴァ缶のマヨネーズチーズ焼き
そうだチーズ焼きしよう。
材料
- サヴァ缶レモンバジル味⇒ 1缶
- シメジなどキノコ⇒ 適量
- タマネギ⇒ 小1/4個を薄切り
- マヨネーズ⇒ 具材が見えなくなるほどいっぱい
- チーズ(ピザ用がなくてスライスで代用)⇒ 2枚
「サヴァ缶は、きっとチーズ焼きにすると、よりおいしい」
料理はできない……。
でも、こちとらには1億2,000万軒の飲食店を食べ歩いてきた経験と、ATフィールドがあるんだからっ!
(サヴァじゃなくて、エヴァのアスカちゃん風に)
チーズ焼きにすると、きっとおいしい、もっとおいしい。
おいしいを、缶からスキレットに詰め込んで。
作り方
- サヴァ缶の中身をスキレットや耐熱皿などにのせる(缶に入っているオイルも全量移す)
- 残りの材料を空いたスペースにのせる
- 最後にマヨネーズ→チーズの順でのせて、材料にフタをする
- オープンでチーズに焼き色がつくまで焼いて完成
材料をのせて焼くだけ。
「誰にだって作れるんです」
そう、サヴァ缶ならね。
完成した「サヴァ缶のマヨネーズチーズ焼き」を食べる
これがサヴァンゲリオンの進化系。
サヴァ缶が、いまここに圧倒的進化を遂げた。
チーズを帯びたサヴァ。
パソコンに入ったインテルが見えないように、サヴァの姿もまた見えない。
しかし、サヴァはたしかに底に入っているのだ。
「いでよ!サヴァ!うんばらばー!」
私はサヴァ目掛けて、マヨネーズチーズ焼きにフォークを突き立てた。
中の見た目は悪いが、味はうまい。
味を具体的に言うと……
スキレットの底には、サヴァ缶に入っていたレモンバジルオイルが溜まっている。
言うなれば、それはさながら……
アヒージョグラタン。
スキレットの底のほうはアヒージョで、上方はグラタンなのだ。
グラタンとアヒージョの感じを両方楽しめる。
かつてそのような料理があっただろうか。
いや、ない。
サヴァ缶のマヨネーズチーズ焼きは、夢。
夢の食べものなのだ……!!!
サヴァ缶のマヨネーズチーズ焼きは、お酒に合う
酒!酒っ……!!
焼酎でも日本酒でもビールでもいいっ!
ワインにだってきっと合う……!
マヨネーズチーズ焼きは……!
サヴァ缶のマヨネーズチーズ焼きは……!
お酒に合うんだっ……!!
比類なき酒への好相性。
これをアテに酒を飲めば……
飲みすぎて……
比類なき悪酔い!
恍惚の泥酔必至っ……!
かえって、それがいい。
サヴァ缶が明日への活力と……
EPAを与えてくれる……!!
サバに含まれるEPAは、血液粘度を低下させ……
血液をサラサラにする効果がある。
さら・・・さら・・・
さゔぁ・・・
健康面もさることながら……
- お酒のアテに
- 献立の一品に
サヴァ缶を使った手軽な料理は、忙しい日々の助け……!
圧倒的!救世主となる!
お酒を飲みながら私は、サバ……
もとい、サヴァの世界に飲み込まれようとしている。
サヴァは人を救うのだ。
そう、エヴァが人を救うようにね。
サバと農民の物語として……
後世に受け継がれる物語が……
いま始まろうとしていた。