もうひとつの景福宮 前編/沈思の果て

2011.08.09

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もうひとつの景福宮 前編/沈思の果て

2011.08.09

南国市にある、
韓国料理の人気店、『景福宮(きょんぼっくん)』

私は、まだ香美市にある時代からその存在を知っていながら、
今の今まで行くことが無かった。

韓国料理が嫌いだとかそういうわけではない。

うどん屋巡りが忙しいだけである。

<行きたいうどん屋がいっぱいあって困ってんだよ・・・!>

しかし、ここに来て、景福宮で働く"カドロット"こと、
門田氏とフュージョンをしたりする機会にも恵まれて、
そろそろ行ってみようかなという気にもなってきた。

いや、むしろ猛烈に行きたくなってきた。

<また・・・門田クンと・・・!
したいな・・・!>

フュージョン☆

景福宮までの道のりは険しかった。

山を越え、谷を越え、川を渡り、海を泳いで、
ひたすら目指したが、なかなか着かない。

<はぁ・・・!はぁ・・・!
古文書によると・・・この辺にあるはずなんだけど・・・!
見付からないなぁ・・・!景福宮・・・!>

道端に貼られた・・・景福宮までの道順を示す矢印・・・!
それを頼りに進み・・・やがて達す・・・それらしき場所・・・!

景福宮の近くでキラッ☆

<やや・・・こんなところに景福宮の看板がある・・・!
てことは・・・!近い・・・!
景福宮は恐らくこの辺り・・・!>

景福宮の近くでジャーン!

看板をよく見ると、「この奥」と書かれていて、その脇に矢印が示されていた。

常人なら・・・矢印通りに進行する展開・・・!
だが・・・竜一の思考は10手先を行く・・・!

<フフッ・・・その手には引っかからねぇ・・・!
俺は・・・!そんなに素直じゃねぇのさ・・・!>

この世の物事には大抵・・・!
表があれば・・・裏がある・・・!

<おそらくこの局面の正解も・・・!裏・・・!
つまり・・・!この矢印はダミー・・・!
おそらく・・・本当に景福宮がある場所は・・・逆・・・!>

矢印の反対側だっ・・・!

竜一・・・!
逆転の発想・・・!

難解だったのは、そこから。
いくら矢印の反対方向に車を走らせても、景福宮は見当たらない。

<な・・・何かが・・・おかしい・・・!
景福宮なんて何処にもねぇ・・・!
まさか・・・!正解は裏の裏で・・・!
矢印に従うべきだったと言うのかっ・・・!>

疑心暗鬼。
迷いに迷った。

大丸!

気が付くと、『高知大丸』の前まで来ていた。

<ここで聞こう・・・景福宮の場所を・・・!
なにか手掛かりが掴めるかもしれない・・・!>

動く階段に乗って、地下へ降りた。

すると・・・目前・・・!
捜し求めていた漢字三文字が踊る・・・!

なんと・・・景福宮が・・・!
あの景福宮の店舗が・・・!
目の前に現れたのである・・・!

<えええっ・・・衝撃の展開・・・!
ここにあったのか・・・景福宮・・・!>

瞬間。
ピンと来た。

<あぁっ・・・!ここってもしかして・・・!
噂に聞いた景福宮大丸店・・・!>

南国市にある景福宮を目指していたはずなのに、
大丸の景福宮に来てしまうなんて、自分でもすごく不思議な気分だった。

しかし、物は考え様。

<これはもしかしたら・・・運命の悪戯なのかもしれない・・・!
きっと・・・キムチの神様が言っているんだっ・・・!>

まずは景福宮・・・!
その外堀から制圧しろと・・・!

(後編へ続く・・・!)
『もうひとつの景福宮 後編/景福宮大丸店』

愛をください。(;ω;)