もうひとつの景福宮 後編/景福宮大丸店

投稿日:2011.08.10 更新日:

前編はコチラっ・・・!
『もうひとつの景福宮 前編/沈思の果て』

【前編までのあらすじ】
韓国料理の人気店『景福宮(きょんぼっくん)』を目指した竜一。
しかし、途中からなんだかワケの分からないことになって、
結局、『景福宮大丸店』に来てしまったのであった・・・!


様々な商品を陳列したカウンターの向こう側に、
韓国の方なのだろうか、赤い民族衣装を着た女性がいた。

景福宮大丸店

「オベント・・・イカガデスカ・・・!
アト一個デス・・・!」

と、片言の日本語で言う。

<あと一個・・・!
そんなに売れてんのか・・・!>

竜一は、『限定』という言葉に弱い。
『あと一個』という言葉にも弱い。

<あと一個・・・!
買わなかったら・・・人生の9割を損しそうなほどの響き・・・!
そんなこと言われたら・・・なんだか買いたくなっちまう・・・!>

だが、弁当購入に傾きかけた、
竜一の脳内を揺るがす強敵がもうひとつ。

<うわぁぁぁ・・・隣のビビンパも美味しそう・・・!
どうしよう・・・!決められねぇ・・・!
弁当か・・・!ビビンバかっ・・・!>

迷っている竜一に、
おばちゃん、畳み掛ける。

「オベント500円・・・トッテモお得デスヨ・・・!
ビビンパも・・・オイシデスヨ・・・!」

双方で迷っている竜一の心の内を詠み切ったかの如く・・・!
その両方を薦め放つ・・・おばちゃん・・・!

<そこまで押し込まれたら・・・逃げられねぇ・・・!
もう買うしかないっ・・・!>

弁当も・・・!
ビビンバも・・・!

「じゃ・・・じゃあ・・・!
こ・・・これと・・・これ・・・!」

「アリガト・・・ゴザマス・・・!
アト・・・!」

<あと・・・!?>

「コチラのキムチもオイシデスヨ・・・!」

そう言いながら、楊枝に刺したキムチの試食を渡してくれる。
どうやら、イカのキムチのようだ。

モグモグ・・・。

<おおっ・・・イカのシュコシュコとした弾力・・・!
噛み込む度にイカの甘さがジワジワ・・・染み出てくるっ・・・!
さらにピリッとキムチらしい辛さが弾けて・・・!>

超絶キムチィィィ・・・!

<これは本当に美味しい・・・!
お世辞抜きの・・・マジ馬っ・・・!
これ・・・買って帰ろうかな・・・!>

などと思いながら、食べていると、
今度はまた別のキムチを渡してくれる。

<ほむほむ・・・!
これは何のキムチだろう・・・!>

実は、説明してくれたのだけれど、
話を聞いていなくて分からなかった。

※ 竜一は、うわの空で生きております。

エンジンが掛かったおばちゃん。
さらに、別のキムチを渡してくれる。

「コチラもドウゾ・・・!
メズラシイ・・・リンゴのキムチデス・・・!」

「リ・・・!リンゴ・・・!?」

「ハイ・・・トッテモ・・・オイシデスヨ・・・!」

モグモグ・・・。
モグモグ・・・。

<ああっ・・・たしかに・・・リンゴ・・・!
ファーストインパクトはキムチの辛さ・・・!
それを噛み込むと柔らかく溢れ出す・・・リンゴの甘み・・・!>

例えば、白菜キムチでも甘さと辛さが混在するけれど、
その対比を、さらに強烈に感じられるのが、リンゴキムチである気がした。

おばちゃん、
まだまだ止まらない。

「オクラのキムチもアリマスヨ・・・?」

竜一の大好物・・・オクラで・・・!
完封を狙う・・・おばちゃん・・・!

だが・・・!
竜一は・・・それを跳ね返す・・・!

「ま・・・まぁ・・・!
キムチはいいです・・・!」

『限定』には弱いが、『試食』には強い竜一。

結局、弁当とビビンバを購入することに決めて、
その二つを手に取り、おばちゃんに差し出す。

「じゃあ・・・これと・・・これ・・・!」

しかし、おばちゃんは受け取ろうとせず、
違う場所にあるレジを指さした。

「あ・・・オカイケイはアチラでオネガイシマス・・・!」

<しまった・・・ここで裏を突いて来たか景福宮・・・!
くっ・・・!油断していた・・・!
お金は大丸のレジで支払うシステムだったか・・・!>

動揺する竜一を尻目に、
おばちゃんは、微笑みながら言った。

「アリガト・・・ゴザマシタ・・・!
カムサハムニダァ・・・!!」

最後に飛び出たマジ韓国語に、
ちょっぴり興奮しながら帰った。

<生で韓国語を聞いたのって初めてかもしれない・・・!>

夜。

<ククク・・・!
日は暮れ・・・機は熟した・・・!
そろそろ食うか・・・!>

景福宮と竜一・・・!
閉ざされた運命の扉が・・・!
今開くっ・・・!

大丸景福宮 ヤンニョムチキン弁当

弁当の・・・!
蓋と共にっ・・・!

景福宮大丸店 ヤンニョムチキン弁当

『ヤンニョムチキン弁当』(500円)

景福宮大丸店 弁当に飴ちゃん付いてた!

飴ちゃん付き・・・!

大丸景福宮 ヤンニョムチキン弁当 おかずアップ

<凶悪な赤を纏った鳥・・・!
コイツが恐らくこの弁当の主役・・・!>

それを一口・・・!

<おぉおぉおぉおぉおぉおぉ・・・!
感じるっ・・・!感じるっ・・・!>

韓の風・・・魂・・・!
ソウル・・・!

情熱の息吹を・・・!!

鶏肉に衣が付いていて、
少し酢豚の肉の食感と似ている。

それに、コチュジャンだろうか。
一般的なチリソースの味を数段階濃密にしたような、
強主張の甘辛ソースが絡められている。

<甘さと辛さのダブルアタック・・・!
ジワリ・・・ジワリ・・・染み出る汗・・・!>

開きまくるぜっ・・・!
体中の毛穴がっ・・・!

大丸景福宮 ビビンバ

『ビビンバ』(580円)

大丸景福宮 ビビンバアップ

<なんだかわかんねぇけど・・・!
この赤いタレ・・・なんたらジャンが・・・!
これまた甘辛で・・・!んんんんんっ・・・!>

マシッソヨ☆

モグモグと食べながら、
私は昼間のことを思い起こしていた。

<それにしても・・・景福宮本店は・・・!
あの看板の矢印に素直に従って行けば良かったのか・・・!
俺としたことが・・・とんだ不覚・・・考え過ぎちまったぜ・・・!>

そして誓を刻む・・・!
心の中に・・・!

本店には、また今度行こう☆

愛をください。(;ω;)

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竜一

1982年生まれ。高知で生姜農家をしています。うどんをかぶって寝たいほどうどんが好き。ラーメンとカフェも好き。これまでに食べ歩いた飲食店は数千件。高知のグルメ情報はおまかせください。農業家/ブロガー/農業界のうどん野郎/農業は生姜一本で稼いでます。

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