<うそぉっ・・・!閉まってる・・・!
なんたる不覚・・・失態・・・!
営業時間・・・ちゃんと確認してなかった・・・!>
夜も営業しているということで行った高知市長浜の新店は、
日曜日のみ、夜の営業をしていないようで、既に閉店していた。
そこで急遽、土佐市の新店『一蓮』へと向かうこととなり、
史上最大級にデカイかき揚げと麺史に残る激戦を繰り広げたわけだが、
その数日後、胃の再調整を終えた私は思っていた。
<結果的に一蓮に行く良いキッカケにはなったが・・・!
長浜の新店には行きそびれちまった・・・!
くそっ・・・当然・・・ここままじゃあ終われねぇ・・・!>
そして、決意。
<中3日・・・!肩の張りはもう取れた・・・!
今日・・・!もう一度浜心戦に先発する・・・!
今度こそ・・・今度こそ未見のセルフうどんを完封するんだっ・・・!>
元来の優柔不断で、
いつもメニューを見ながら私は壮絶に迷ってしまう。
だけれど、長浜の新店はセルフ。
店に入ってから考える時間的余裕は無い。
そこで、店に着く前に注文を決定しておこうと、
長浜方面へと車を走らせながら、考究していた。
<醤油にするか・・・ぶっかけにするか・・・!
いや・・・日本の夏は・・・やっぱひやかけか・・・!>
そんな風に考え始めたら、
思考がグルグルグルグルと無限ループするみたいに巡り始めて、
もう自分でもどうにもこうにも収拾が付かなくなった頃に、着いた。
『さぬき自家製麺 浜心うどん』
<おおっ・・・良かった・・・!
さすがに平日の今日は開いている・・・!>
時刻は、18時半ほどだった。
(クリックすると拡大表示されます。品切れ中のメニューは『明太玉子かけうどん』です)
実は、この時、まだ注文を決定出来ていない竜一。
店の入口付近に立てられたメニュー板を見て、さらに迷う。
チーズ玉子かけうどん・・・!
心が揺らいだ。
<釜玉ではなく・・・玉子かけうどんとされているのは・・・!
釜揚げ麺じゃないからだろうか・・・!
それにしても・・・うどんの上にチーズ・・・チーズかぁぁぁぁぁ・・・!>
面白そうっ・・・!
<クク・・・初めての店だから・・・無難にかけでも・・・!
そういう守りの気持ちもあったが・・・!
そんなものは今この瞬間・・・全部消し飛んだっ・・・!>
攻める・・・!
俺は攻めるっ・・・!
<うどん好きとして・・・玉子かけご飯好きとして・・・!
チーズはそれほど好きじゃねぇけどイッてやるっ・・・!>
チーズ玉子かけうどん・・・!
浜心・・・コイツで勝負だっ・・・!!
店の入り口は、
最先端のテクノロジーを結集して作られた、自動ドア。
それを潜り抜けて、
内壁に沿うようにコソコソと歩いて、注文カウンターに達す。
カウンターの向こう側で、
体格の良い男性店員が待ち構える。
このタイミングで思った。
<たまには・・・"チーズ玉子かけうどんくれや・・・!"
なんて・・・チョイ悪ぶって注文してみようか・・・!>
うどん屋との心理戦は既に始まっているのだ。
が、現実は厳しい。
「ご注文どうぞぉ・・・!」
「ち・・・ちちち・・・ち・・・!
チーズ玉子かけうどん・・・!」
いつも通りの竜一であった。
(後編へ続く・・・!)
『さぬき自家製麺 浜心うどん 後編/チーズの強攻』