【2011年・晩夏の西部珍道中・6部作リンク】
『海洋堂 ホビー館 四万十』 → 『ホビー館・南の田舎道をゆく!』 →
→ 『いろりや 前編/幻のネバネバぶっかけ』 → 『いろりや 後編/魔法のうどん』
→ 『西部ウルルン滞在記 「道の駅・ビオスおおがた」で出逢ったぁー』 → 『この記事』
『本場手打うどん 庄壽庵』
<16時過ぎか・・・!
一番中途半端な時間帯だけど・・・大丈夫かな・・・!>
うどん・・・!
やれんのかっ・・・!
などと、一抹の不安が竜一を襲う。
意を決して入った店内。
奥の座敷に、日に焼けた褐色の肌をした、
サーファー風の若者達が四人ほど座って、
食べながら談笑していた。
<うどん・・・やれそうだな・・・!
ククク・・・それでこそ・・・うどん屋の中のうどん屋・・・!>
庄壽庵のスグ裏には山。
スグ表には雄大な太平洋が広がる。
それを横目に見ながら、
テーブルの上に置かれたメニューに視線を落とした時、
竜一、興奮。
<うおぉぉぉぉ・・・またここにも青さのりの天ぷらがある・・・!
おいおいおい・・・!空前絶後の青さのり祭っ・・・!
しかも・・・!今度のは一風変わっている・・・!>
その青さのり天・・・!
青さのり天にあらず・・・!
川天・・・!!
名を川天と名乗りおおすっ・・・!!
説明書きにはこうある。
『四万十の川エビ、四万十の青さのり、佐賀の天日塩使用』
(※ 編集部注・佐賀=佐賀県ではなく、高知県幡多郡黒潮町佐賀の意)
<川天なんてもの・・・そんじゅそこらじゃ見たことねぇな・・・!
これこそ庄壽庵でしか食べられないメニュー・・・!
ならば・・・!イッとくしかねぇ・・・!>
川天を注文することを早々に決め、
次に食べるうどんを決めてゆくわけだが、
この作業がまた難航した。
庄壽庵のメニューは独特で、
『ぼっこううどん』や『かつカレーうどん』などの
変り種メニューが多いわりに、
醤油やぶっかけ、釜玉などの、
いわゆる讃岐うどん系の店では定番であるメニューが、
ほとんど無いのである。
唯一『特製ぶっかけうどん』という名のぶっかけがあることはあったが、
なにかトッピングが乗っているようで、780円と値段設定高め。
<さっき釜玉だったから・・・今度はあっさりシンプル・・・!
醤油で行こうと思っていたが・・・醤油なんてねぇ・・・!
ついでに通常のぶっかけも無いという・・・まさかの展開・・・!>
言えば・・・やってくれねぇこともねぇかもしれねぇが・・・!
メニューを逸脱しない・・・!
メニュー内で勝負するっ・・・!
これは俺の流儀・・・!
理念・・・鉄則っ・・・!!
かけ系統が店の基本・・・様式ならば・・・!
我はただその流れに身を任せるのみ・・・!
川天があるから・・・!
その他のトッピングは要らねぇ・・・!
来い・・・!
かけで・・・うどんの基本形で・・・!
ツユダクで攻めて来いっ・・・!
注文を受けてから湯掻いているという、
店内にあった張り紙の記載通り、少し時間が掛かった。
待ち時間に比例して膨らむ、期待。
<どんなおうどん・・・来はるやろー・・・!♪>
サーファー風の若者達が席を立って帰る頃、到着。
『かけうどん(大盛) & 川天』
なんと竜一・・・!
ハシゴ二店目というこの局面で・・・!
頼んでいたのは・・・よもやの大盛・・・!
<ククククク・・・さっきの『いろりや』で食べたのは1玉・・・!
ここで大盛を食べても2玉・・・!合計3玉・・・!>
通常の特盛の量にしか過ぎず・・・!
理論上はイケるっ・・・!
やるか・・・やられるか・・・!
うどん食べ歩きは・・・!
遊びじゃねぇっ・・・!
客と店との実力の魅せ比べ・・・!
勝負なんだっ・・・!!
<コイツが庄壽庵のかけ・・・!
ククク・・・飲み干してやるさ・・・ドンブリの底が見えるまで・・・!>
透明度が高い出汁。
飲んでみると、意外に濃いめ。
白さ際立つ麺は、かなりの細麺。
細いがゆえに、どうしても噛んだ際の反発が弱いけれど、
その分、汁と共にズルズルとススリ込むみたいにして食せる。
ある程度、禁断症状が出なくなる次元まで、うどんを体内に取り込んだ竜一。
いよいよ注目の『川天』に挑む・・・!
タマネギの玉座に、川エビと青さのりが鎮座。
その上から、荒々しい粒をした天日塩が、
パラパラと降りかけられている。
<川エビはウチの近所の小川にも居るが・・・!
これほど大きいのは少ないかもしれねぇ・・・!>
全体的にサクサクとした食感の中で、
柔らかくフンワリとした食感醸す青さのり。
その対比が面白い。
あぁっ・・・あぁっ・・・!
もう四万十川になっちゃいそう・・・!
ただ天日塩は、分量の調節が不能なため、
別皿に盛って客側が好みの分量を、
かけるなり付けるなり出来たほうが良いように感じた。
食べ終えて外に出ると、目の前で太平洋が轟音を立てている。
その波音を聴きながら車を東へと走らせ、長い道のりを帰る。
小麦粉と塩と水、それだけなのに、
それぞれの店でまったく違う表情を魅せるうどん達。
西部にも、うどん屋さんの数だけ、
いろんなうどんがあって、それを味わうのが本当に楽しくて、
「うどんって・・・!
やっぱりオモロイなぁ・・・!」
と思った2011年・晩夏の西部珍道中だった。
(※ 以上の話は、8月下旬のものです。
うどんを食べるペースに書くペースが追い付きません。(苦笑い)
尚、『いろりや』 『庄壽庵』両店とも、以前、このブログのコメント欄で薦めて頂いたのがきっかけで行くに至りました。オススメしてくれた方々に圧倒的感謝!)
◆ 本場手打うどん庄壽庵(幡多郡黒潮町佐賀3132-1)
営業時間/11時~20時(ラストオーダー19時30分)
定休日/無
営業形態/一般店
駐車場/有
(かけうどん380円、かつカレーうどん880円、ぼっこううどん730円、川天200円など)
『本場手打うどん庄壽庵』の場所はココ!
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