前編はコチラっ・・・! → 『釜揚げうどん 遊 前編/大豊の遊(雄)』
『釜玉山かけ & かき揚げ』
<あ・・・あれ・・・俺・・・大盛を注文したハズなのに・・・!
これは・・・並・・・!
ま・・・まぁいいか・・・このあとまだもう一軒行く予定だし・・・!>
こまけぇこたぁいいっ・・・!
帳尻は次で合わすっ・・・!
久し振りの、山かけ。
私は山芋が大好きだ。
なのに、山芋が掛かったうどんはあまり食べない。
麺の舌触りが誤魔化されるっ・・・!
なんていうコダワリ、あるわけもなく、
ただ単に、山芋を掛けることによって代金が数十%単位で跳ね上がるのが、
財布の中身的な問題で、
受け入れられないのである。
だがしかし、『遊』の場合、
釜玉400円に対して、山かけ釜玉500円。
その差、わずかに100円。
しかも、現状は秋。
山芋の収穫時期。
いわゆる、旬。
「アンタ・・・ここで山かけないでどうすんだい・・・?
今ここで山かけるのが・・・!
気持ちの良い人生ってもんだろ・・・!」
「逃げんなよっ・・・!
山かけてゆけよっ・・・!」
そう、うどんの女神に諭されているかのようだった。
これに竜一、観念。
腹を括る。
<解った・・・!俺は今・・・遊で・・・山かけるっ・・・!
今ここで山かけなきゃ・・・!この局面で山かけなきゃ・・・!
一体・・・!いつどこで山かけるんだよっ・・・!>
山かけるか・・・山かけねぇか・・・!
迷ったら・・・山かけるだろうg・・・!
はい、とりあえずかき揚げ食べまーす。
『かき揚げ』
花みたいに綺麗な、かき揚げ。
永遠に残したい美しさが、ここにある。
私は料理がまったくの苦手なのだけれど、
このかき揚げを作るには、かなりの腕、
技術が必要であることは、想像に難くない。
しかもこれ、驚愕の80円。
のどかな山間の景観を見ながら、食べるうどん。
こんな贅沢があるかっ・・・!!
過ごす時間のすべてが、幸せだった。
均等に整った麺線。
ちじれ、捻じれは見受けられず、「ビシッ」と揃う。
その麺、口に含むと、
山芋のドロッとした舌触りに包まれて、
独特の世界、遊の世界を魅せ付けてくる。
噛みこんで、表面から浅い位置は「プリッ」とした食感を醸しているが、
そのまま中心に達すると、「モチッ」と魅せて、二段階に可変する様相。
綺麗に揃っているがゆえに、食感の多様性は薄いが、
どの麺を噛んでも、一本一本均整の取れた弾力で応える。
<手打ちかどうかは知らねぇけど・・・!
安定感は抜群・・・美味けりゃ何にも問題ねぇ・・・!>
並盛だと足りないのではないかと心配だったけれど、
かき揚げが80円とは思えぬ分厚さで、なかなかにお腹が張った。
『かけうどん(大盛) & ちく天+オクラ天』
こちらは注文通り、
バッチリ、大盛。
ちく天とオクラ天は、元々同じ皿に入れられていたものである。
他に、『ちく天とミニかき揚げ(1/4~1/6ほどの大きさに切ったかき揚げ)』
というような組み合わせもあった。
値段はかき揚げと同じく、80円。
場所柄、客がわんさか入るとは考え難い。
となると、普通なら、
客一人辺りからたくさんの代金を貰いたいと考えるハズだ。
値段設定は高めにしたいところ。
なのに、それが逆に、
高知最安値を争う次元なのである。
素敵・・・素敵・・・!
素敵過ぎていますよっ・・・!
かけでも、釜玉と大きくは違わない麺食感。
もちろん微妙には異なるが、基本的にはプリモチの傾向。
かけ出汁の中を泳いでも、フニャフニャにならずに、
シッカリとアルデンテを魅せている。
オクラ天は、オクラ好きの私には堪らなかった。
このオクラが人間だったら、是非是非是非是非、
是非もので、嫁に貰いたいところだ。
だが、現実にはオクラなので、
ムシャムシャと食べる。
サクッとした衣・・・!
噛んだ途端に溢れ出すネバトロ・・・!
俺よ・・・堪能しろっ・・・!
これが恐らく・・・二十代最後の・・・!
オクラの・・・!
獰猛なる一撃だっ・・・!!
電流・・・電流・・・!
心身にほとばしる・・・!
圧倒的・・・電流っ・・・!
10万ボルトだっ・・・!!
穴内川の畔に静かに佇む『釜揚げうどん遊』
入口では何故かピカチューの石像が出迎えてくれる、
良心的な価格設定と、のどかな景観で、穏やかなひと時を楽しめる良いお店であった。
◆ 釜揚げうどん 遊(長岡郡大豊町穴内)
営業時間/平日・11時~15時、土日祝日・11時~17時
定休日/木曜日
営業形態/セルフ(詳細は前編の文中で)
駐車場/有
(釜玉山かけ500円、かけうどん300円、釜玉400円、かき揚げ80円、ちく天80円など、大盛100円増)
『釜揚げうどん遊』の場所はココっ・・・!