前編はコチラっ・・・!
『中華料理 鳳来 前編/逆心の夜』
数あるメニューの中から選りすぐった一品。
それを、あえて"おすすめ"と記載されていない『天津メン』に決した竜一。
いよいよ注文の刻を迎えようとしていた。
<店員のお姉さんは・・・!
注文が決まったらインターホンで呼べと言っていたな・・・!
って・・・!インターホンって・・・!アレか・・・!>
鳳来、中二階。
注文方法、独特。
カラオケボックスにあるみたいな、
受話器型のインターホンで、店員さんを呼ばなければならない。
<インターホンで注文を伝える方式・・・!
んんんっ・・・!それは・・・!ちょっぴり恥ずかしい・・・!
ナゼか・・・ナゼだか分からねぇけど・・・それはちょっぴり恥ずかしいっ・・・!>
だが、インターホンで呼ばないことには、
店員さんはいつまで経っても来ない。
無論、店内に響き渡るほどの大声を張り上げて、
店員さんを呼ぶなどと言うこと、竜一には不可能。
<何度も言うが・・・!
俺の声量は・・・蚊の羽音ほどだからな・・・!>
肺活量が無さ過ぎて・・・!
風船も膨らませやしねぇ・・・!
(参考記事)
自力で店員さんを呼ぶのは無理。
壁の隅に掛けられた受話器を、おもむろに取る。
取った瞬間・・・!
鳴るっ・・・!鳴り響くっ・・・!
インターホン・・・!
「プルルルル・・・!」
圧倒的っ・・・!
呼び出し音・・・!
"すると・・・即っ・・・!
振り向くと店員のお姉さん・・・来たっ・・・!"
<速いっ・・・!
背後を取られた・・・!>
おい・・・これ・・・!
インターホン越しじゃなくて・・・!
直で来るのかよっ・・・!
「ご注文、お決まりですか?」
インターホンで呼び出して、インターホン越しに注文。
そんなカラオケボックスでお馴染みの流れを思い描いていた竜一。
完全に意表を突かれて、シドロモドロ。
「うぇっ・・・ぁ・・・うぇっ・・・うぇっ・・・!」
終わった。
注文のち、
暫し待つ。
<天津飯や中華そばは当然食べたことがある・・・!
けど・・・!天津メンは食べた記憶がない・・・!>
生まれて初めて味わう次元からの攻撃・・・!
未曾有のアプローチに付きまとう不安・・・!
それはあるさ・・・俺の本音として間違いなくある・・・!
<ただ・・・食べたことが無いからこそ・・・食べてみたかったのさ・・・!>
未知の不安や恐怖に身を委ねてこそ・・・食べ歩き・・・!
明日への扉も開かれるというもの・・・!!
『天津メン(大盛)』
真っ直ぐ。
「ズンッ!」と伸びたストレート麺。
固めで強めの歯応え。
<フニャってなくて・・・アゴを強く弾く感じ・・・!
猪木も納得のファイティングスピリッツ・・・!>
褐色の湖面に浮かぶ、黄金色した玉子。
一見、固そうに見えるが、
食してみると、中はトロトロ。
<驚くほど・・・スープから魚介が香る・・・!
中華料理屋さんの汁麺で・・・ここまで魚介風味が強力なのは記憶に無い・・・!>
その魚介風味こそが、
この一杯最大の個性であるように思うけれど、
それがまた好みの分岐点になりそうでもある。
『半チャーハン』
他よりも若干少なめに感じる量。
皿が平ら過ぎてレンゲでは食べ辛く、
見ると、もう少し深い取り皿があったから、
途中からそちらに移し変えて食べた。
『担々麺』
巷でよくあるみたいな担々麺の味とは、まったく異なり、
天津メン同様、やはり魚介の香りが強く、辛さはそれほどに無い。
『焼餃子』
<パリパリタイプというよりは・・・!
どちらかといえばモチモチ主張の皮・・・!
存在感たっぷりのニンニク・・・!香りがいい・・・!>
食べ終えた。
席を立つ。
<ククク・・・!
勝負のあとには・・・野口一人残さない・・・!>
「お会計お願いしますっ・・・!」
◆ 中華料理 鳳来(高知市葛島)
営業時間/11時~15時(OS14時30分)・17時~22時(OS21時30分)
定休日/月曜日
駐車場/有(店の周囲と電鉄線路を挟んで向かい側)
(天津メン740円、担々麺840円、半チャーハン[麺類+250円]、焼餃子420円、大盛250円増)
『中華料理鳳来』の場所はココっ・・・!