<どれほど多いんだろう・・・!
勝てるかな・・・あるいは・・・ソイツは俺を潰すのか・・・!>
2012、夏。
にわかに熱くなってきた仁井田~三里界隈にできた、うどんの新店「ささ家」
先行したうどん好きの皆様の感想に共通していたのは、
「量が多い」ということだった。
燃えていた。
"重量級うどんハンター"の血が、燃えるようにグラグラと煮えたぎっていた。
<潰せっ・・・!
俺を潰せっ・・・!>
並でも他店の大盛ぐらいある、とも聞いた。
<まるで山田の"さかえ"みたいだ・・・!
しかもうどんの値段まで・・・さかえと同価格らしいじゃないか・・・!>
面白い・・・!
<久し振りにうどんに溺れる感覚を味わい・・・!
死線を彷徨うことができるかもしれない・・・!
いいなぁ・・・!ゾクゾクするなぁ・・・!>
夜もやっていると聞いて二度ほど夜に行ってみたが、
両日とも閉まっていたので、夜営業はやめられたのだと確信して、昼間に挑戦。
開いていた。
(※ 店舗画像は、帰り際に麺切れになってから撮った関係で、暖簾が片付けられている)
『ささ家うどん』
<三度目の正直・・・!やっと戦えるね・・・!>
元々はコンビニだったという「ささ家」の店内は、
セルフうどん店によくあるみたいな造りで、
条件反射的にカウンターの方に行こうとしてしまった。
<まずは・・・お盆を取らなきゃ・・・!>
けれども、「空いているお席へどうぞー」と言う店のオバチャンの声が耳に入った瞬間に、
事前にここは一般店だと聞いていたことを思い出して、空いているお席へ向かった。
広いのだか、広くないのだか、なんとも言い難い面積に、
4人掛けのテーブル席が6つほどあって、小上がりも数席ある。
「一般店は、まず着席・・・!」
鉄則に従って、腰を下ろすと、
先程のオバチャンが歩み寄ってきて、
注文が決まったら呼んでくれと言う。
<うーん・・・何にするか・・・!>
丼物もあるが、うどんメニューは、三択あるのみ。
「かけ」か、「ぶっかけ」か、「ざる」か。
<悩ましいな・・・!
"醤油うどん"の気分だったけれど・・・醤油の記載は無い・・・!>
そのとき、私の脳に電流走る。
<あぁっ・・・そうだ・・・いいこと思いついた・・・!
ぶっかけを頼んでおいて・・・ぶっかけ出汁をかけずに卓上の醤油をかける・・・!
そしてそのまま・・・ぶっかけ出汁はゴクゴク・・・ジュース感覚で飲んじゃえばいいんだ・・・!>
天才の発想だと思った。
だが、世の中はそんなに上手くは行かないようにできているみたいだ。
周囲を見回して、それを悟った。
<無いっ・・・卓上に醤油が無いっ・・・!無いっ・・・!
そんな・・・!そんなぁっ・・・!そんなことってあるのかよっ・・・!>
戦略は破綻した。
万事休す。
卓上に醤油が無いのでは、私のセコイ・タクティクスは機能しない。
<仕方が無い・・・こうなったら"ぶっかけ"を注文して・・・!
普通にぶっかけとして食べるしかない・・・!
それが俺に残された唯一無二の道・・・!道なんだっ・・・!>
しかし・・・。
メニューの次のページを開くとあった、「お子様うどん」
これを食べても良いように思えた。
<お・・・おおお・・・おにぎりに唐揚げ・・・!
悪くない・・・!悪くないどころか・・・イイッ・・・!すごくイイッ・・・!>
でも私は三十だから「ぶっかけ」にするべきだ。
毎日、晩酌して一人で酩酊している場末の農民なのに、
なにが「お子様うどん」だ!とも思えて自分を叱咤した。
<ま・・・まぁ・・・お子様うどんは自重しておこう・・・!
ここでお子様うどんを注文することは羞恥プレイとして平気だが・・・!
それをやると完全に俺は馬鹿確定・・・!竜一は馬鹿だっ・・・!ということになる・・・!>
思い直した。
オバチャンを呼んで、「ぶっかけ」を注文する。
<この局面・・・当然・・・"大"・・・!
潰せ・・・俺を潰しに来いっ・・・!>
暫し待つ。
日曜日ということもあってか、
14時が近付いても大きなガラスの向こう側には次々と車が停まって、続々と客が入って来る。
<繁盛・・・繁盛・・・!>
『ぶっかけうどん・冷(大)』
オバチャンが運んできたそれを見て改めて思った。
<ドンブリまでもが・・・さかえテイスト・・・!
欲しい・・・!このドンブリ・・・!欲しいっ・・・!>
注目の麺量は、そんなに多く見えなかった。
<減らしてきたか・・・!?
す・・・少なくとも見た感じ・・・!勝てる予感がするっ・・・!>
薬味、投入・・・!
別皿に盛られた薬味は、「ネギ」「天カス」「生姜」
<Yさんのブログ記事の画像では・・・ワカメや手動でする大根も見かけたんだが・・・!
たしかに"ささ家"のうどんの価格は・・・高知の一般店としては安い・・・それは事実・・・!
諸事情で仕様を変えたのか・・・あるいは・・・わ・・・忘れられているわけではないよな・・・!>
対峙する、初見の麺線。
<目立って太くもなく細くもなく・・・!
標準的な仕様の麺に思える・・・!
やはり量的にはそれほど多くない・・・これなら楽勝・・・!>
『とり天 & ゲソ天』
トッピング、つまんでガブガブガブ。
切って串に刺してくれているゲソ天は、
イカがよくあるゲソ天に使われるものより小さいが、食べやすい。
衝撃は、とり天。
<衣サクサク・・・中クニュクニュ・・・!
揚げたての鶏は・・・ふんわり柔らか・・・溢れ出る肉汁・・・!>
これが120円・・・!
このとり天に換えられるんだったら・・・!
120円も本望だろう・・・!
ドンドンと食べ進む「ぶっかけ・大」
他の方が行ったオープン当初よりも量を減らしたのか、
よくある「大」の量でしかなく、ドンブリの底まで余力を残して駆け抜けた。
『かけうどん』
ぶっかけとはまた違った食感が楽しめる、かけ。
出汁は少し濃いめにも感じた。
食べ終えて店を出る。
<死線を彷徨うほどの量でなかったのは残念だが・・・!
新たなる麺線に出会えて嬉しかったぜ・・・!
そしてなにより・・・!とり天が秀逸・・・!>
三度目の来店で、ついに食べることができた「ささ家」のうどん。
高知のうどん界に誕生した新たなる星の輝きを味わって、高級な軽自動車を走らせた。
◆ ささ家うどん
(高知県高知市仁井田187-3)
営業時間/11時~麺切れまで (※自分が行った日は14時で麺切れ看板が出ました)
定休日/不明
営業形態/一般店
駐車場/有
(ぶっかけうどん380円、かけうどん330円、大100円増、ゲソ天100円、とり天120円など)
「ささ家うどん」の場所はココ・・・!