<最後に会ったの、いつだっけ・・・>
高級な軽自動車のステアリングを握りながら、私は感慨に耽っていた。
<アイツ・・・元気でやってるかな・・・>
蒸し暑い夏の日だった。窓を開けると海の香りがした。
泳ぎたいと思った。でもクラゲに刺されるからイヤだな、と思った。
ささ家さん。
昨年の夏頃だったか・・・のオープン直後から来れていなかった高知市仁井田のその店に、私は魚のカレイのように、華麗に降り立った。
<いやはや・・・お変わりないようで・・・>
私はそう言って、ささ家さんを見上げた。
ささ家さんはドッシリと仏頂面で構えている。
その顔には、黒地に白抜きの文字で、『ささ家うどん』と書かれている。
<どうも、お久しぶりです・・・>
私は丁重に挨拶したあと、訊いてみた。<覚えてますか、ボクのこと・・・>
すると、どうだろう。
『ささ家うどん』と書かれた6つの白抜き文字の内、「う」と「ん」が、ピョンピョンと上下に跳ねた。
どうやら『ささ家』さんは、「うん」と返事をしてくれたようだった。
つまり、これは「"うん!"覚えているよっ!もちろんじゃないか!」という意味らしい。
<ささ家さん、ボクのことを覚えててくれたなんて・・・>
私は感涙した。<うっ!うっ・・・!ありがたいっ・・・!>
茶番は以上にして、入店する。
水。
一度きて、「一般店の方式」だと知っていた。
それなのに私はセルフ店のように思い、厨房を仕切るカウンターほうへ行こうとしてしまった。
<なぜだろう・・・ささ家の店内の構図には、本能的にセルフだと判断してしまうナニカがある・・・!>
水をゴクゴク飲み、メニューを見る。
<ぐはっ!なんだこれっ!強烈な一品が・・・!>
その瞬間、自分の顔色が変わるのがわかった。
土佐和牛!
すじ煮込みうどん!
<和牛!すじ!煮込み強い単語!3連発・・・!これは堕ちる!堕とされる・・・!是非頼めと言わんばかりだ・・・前はこんなメニュー・・・なかったのに・・・!>
しかし「限定品」と書かれていたので、一応店員さんに確認する。
「すじ煮込みうどんって、まだありますか?」
「ええ!ありますよ!」
ある・・・ある・・・和牛ある!
セーフ!セーフ!やった・・・食べれる・・・!
ならば来いっ!和牛よ!
あまてらすアルデンテよ!
突っ込んでこいっ・・・!
数分後!出ました!
『土佐和牛・すじ煮込みうどん』
上空から見下ろす。
危険、飛び込みたくなる。
麺、どうでしょう。
オープン当初と比べて、変わっているようにも見える。
同じようにも見える。わからん。
モグモグ食べる。
<やはり麺の表面に"ちぢれ"・・・波打つような感じが見て取れる・・・以前は、ちぢれてなかったと記憶しているが・・・わからん>(ちなみにオープン当初に行ったときの話は、コチラ!)
牛すじの"スジらしさ"と、うどんの交わりが絶妙。
<いやぁ・・・!満足・・・!>
おかわりだ!
『ざるすだち』 (with ちく天)
(※ これは今年8月の話です。「ざるすだち」が現在も提供されているかは不明です)
盆の上には、うどんの他に「醤油だれ」と「ゴマだれ」が載っている。
どちらか好きなほうに浸けて食べると良いらしい。
麺は、細麺。
『ささ家』で提供される通常の麺よりも、いくらか細い。
スダチは半玉分が添えられている。
<本音を言えば、「ざるすだち」というからには、もう少したくさんスダチが欲しい・・・!スダチの酸味で眉間が歪むほど欲しい・・・!でも!これで400円!この価格・・・!納得価格!>
丼物メニューも加えられていた『ささ家』
よくよく考えると、おそらく彼是1年ぶりだった。
牛すじのうどんと、スダチのうどんで、十分に大きくなれた。
<ありがたいっ・・・!>
では!最後に!
大阪府のHN.「ポッキーよりプリッツ派」さん、からのリクエストにお応えして、『ささ家』の脇で・・・!
グリコっ・・・!
あれ?なんか違う・・・。
◆ ささ家うどん
(高知県高知市仁井田187-3)
営業時間/11時~麺切れまで
定休日/不明
営業形態/一般店
駐車場/有
「ささ家うどん」の場所はココ・・・!