『前編を読む』
雰囲気に味のある『くろちゃん食堂』
店内を観察しながら、猛獣イノシシの登場を待つ。
オバチャン、持ってきた。
前菜。
『カツ丼』
猛獣イノシシの前にブタを喰らう。
それは至極当然、普通の流れと言えた。
<いい具合に熱せられた玉子・・・!香る出汁が会長・・・タマランチン・・・!>
充満するヨダレを垂らさないように注意。
いざ黄金色の海を箸で切り裂く。
現れる・・・食堂らしく奇を衒っていないトンカツ!
白いご飯・・・!米っ!米っ!米ぇぇぇっ!
<ニッポンの味っっっ・・・!>
米とカツを口一杯に頬張れる幸せ。
圧倒的!幸福感!
<ミルミル込み上げてくるっ・・・!パワーがっ・・・!大地とブタから貰った・・・パワーがっ・・・!いまなら刈れる・・・!数時間っ・・・!全力の草刈りっ・・・!>
【クライマックス・シリーズ・開幕】
『いのしし鍋焼ラーメン』
ご飯付き。
<ついに現れたね・・・猛獣さん・・・!>
オバチャンは最初にご飯を置き、そのあと猛獣を置き去った。
<米は高知県産か・・・!>
私は米の産地を一瞬で見極めた。<わかるさ・・・俺は農家だからね・・・米の産地なんか見ただけで判別できる・・・!>
間違いない・・・!
この米は間違いなく高知県産だ・・・!
だってさぁ・・・。
書かれてるんだよ・・・。
店内の張り紙にもっ!
御託は以上にして、早速食べる。
褐色の泉の中に箸を入れ、黄色い麺を取り出し、口へ。
<熱いっ・・・!土鍋に閉じ込められた熱気で・・・熱いっ・・・!>フーフーしながら麺を噛み、飲み込む。<郷ひろみじゃなくても歌いたくなる!ゴールドフィンガー'99・・・!>
鍋焼きラーメンの麺。太麺が主流の印象。
でも、くろちゃん。細めの麺。
喉越しがいい。
ビールみたいに。
<それにしてもイノシシはどこだろう・・・!イノシシ鍋焼きラーメンなのに・・・イノシシがいない・・・!>
大捜索した。
発見した。
イノシシは・・・!
玉子と共に現れる・・・!
スープの中からっ・・・!
<いたっ・・・!この黒いのがイノシシだ・・・!>
(※ 上記画像・中央付近)
生ではなく、若干煮てある玉子。
その隣に寄り添っていたのが、イノシシ。
紛れもなく「猛獣・イノシシ」!
<ここで会ったが百年目・・・!>
イノシシを摘み、食べる。
瞬間。
全身を駆け巡る・・・!
圧倒的!猛獣感っ・・・!
<嬉しいっ・・・!イノシシ・・・嬉しい・・・!>
悟りを開く。<ありがたいっ・・・!ありがたいっ・・・!>
〆・・・!
ご飯!投入!
<ありがたいねぇ・・・いやぁありがたいっ・・・!>
雑炊風にして、やりきる。スープも全部。全部!全部!
いかにもハチキンといった空気漂うオバチャンに、ドモリながら代金を払って外に出る。
たくさんの人々が行き交う昼間の柳町通りで、記念撮影。
羞恥プレイの気持ちよさに恥ずかしさが勝り・・・。
反れずっ!
◆ くろちゃん食堂
(高知県高知市帯屋町1-9-18)
営業時間/8時~20時
定休日/日曜日
駐車場/無