<相変わらず…お客さん入ってるな…>
壮絶な駐車場を争奪戦を、運よく一撃で制し、入店。
『本手打ち讃岐うどん さかえ』
中央にある、数人が相席して座る形の大きなテーブル席。腰を下ろす。
<牛すじ…美味しそう……>
眼前に発見。おでんの牛すじ肉をムシャムシャ食べるオジサン。
オジサンの持つ串、絶景。
竹串に肉が、竹串の限界まで刺さっている。
<あれ…1本100円…?>
口の中にヨダレ、充満。<さささ…3本も取ってるし!>
私は『さかえ』で、おでんを食べたことが一度もない。
『さかえ』のみならず、他のうどん屋でも食べたことがない。
<あの牛すじのおでん…美味しそう…俺も食べてみたい…>
しかし、まったく別の考えも浮かぶ。
<ここで食べたら…いままで守り続けてきた…
うどん屋でおでん食べたことがない伝説が崩壊してしまう…!>
牛すじの誘惑。
オジサンの誘惑。
誘惑のオジサン。
<ダメだ……ダメっ…この局で折れたら…
いままでの日々が何だったのかということに……!>
そのとき炸裂する、音速のさかえ。
葛藤しているあいだに、きた。
『しょうゆ(冷)』
今回、大盛ではない。並盛。
<大盛を頼むと…いつも死闘…!時は年末…師走なんだ…今日はお互い穏やかにいこうぜ…>
もう闘いはイヤッ…!
今日は優しくしてっ…!!
<久々に見たが…相変わらずだな…>
見てくれ!このエッジ!
直角…!断崖…!
絶壁の如く…切り立っているっ…!!
高知うどん界屈指の固い麺。
まず摘んだ時点で、箸が折れそう。
次に、噛むとアゴが外れそうになる。
<大げさじゃない…いま俺のアゴは確かにガクッと鳴った……顎(あご)と書いて顎(がく)とも読むだけに…ガクッ…!ガクッッッ…!!ガクッッッ…!!ゴリ押しで!ガクッッッ…!!>
温かい麺もいいけれど、『しょうゆ』や『ぶっかけ』など冷たい状態で食べると、さらに増す、弾力と破壊力。
その力強さを…!
噛んで噛んで噛んで…噛み締める…!
すると…出るっ…出るっ…出てくるっ…旨味っ…!
圧倒的…!
旨味…大放出っ…!!
<並盛は良い選択だったかもしれない…程よくお腹が張った…>
帰りの車内で思った。<だって…いつも大盛で死闘だもの…>
◆ 本手打ち讃岐うどん さかえ
(高知県香美市土佐山田町北組西466-1)
営業時間/11時~麺切れまで(閉まる目安は15時ぐらい)
定休日/木曜日
営業形態/一般店
駐車場/有(店舗前と、向かって左隣の空き地もOK)
(かま玉380円、かけ・ひやかけ330円、しょうゆ330円、ぶっかけ380円、かまあげ380円、
【トッピング】→ちくわ天100円、えび天150円、肉200円、生卵50円、大は100円増)
うどんメニューは上記5種類のみ。ですが、トッピングを組み合わせることでいろいろ出来ます。
『本手打ち讃岐うどんさかえ』の場所はココ!