「おやおや、これは何ですか」あるお宅に潜入していた火星人は驚きの声をあげた。
「透明の膜のようなもので覆われているな」土星人も目を丸くした。
「開けてみよう」火星人は容器を覆う膜を除けた。
「なんだこりゃあ!」傍で見ていた土星人は中身を見て、さらに驚愕した。「液体の中に白くて長いものがたくさん入っているぞ!!」
「ああ!俺知ってる!これ…」と火星人は言った。「うどんってやつだ!ほら、地球人がよく食べていると宇宙世界でも噂されている、あれだよ!」
「ほむほむ。食べてみようか?」興味津々の土星人を火星人は慌てて止めた。
「やめとけ!宇宙規模の舌を持つ我々の口に合うかどうかわからないぞ!」
しかし土星人は言うことを聞かずに食べてしまった。
「お…美味しい!これ美味しいぞ!食べてみろよ火星もよお!」
薦められると断れないのが火星人の性格。
「うまっ!これ旨いな!」思わず火星人の頬が緩む。「地球にはこんな美味しいものがあったとは!」
「これどこで買って来たんだろう!」土星人がそう言ったとき、家の主である地球人が現れた。地球人は名探偵風に言った。
「くいしんぼ如月…、弁当屋さ」
「オニギリも食うかい?」(地球人)
「う……うん………!」(宇宙の二人)