2010年に開店された、知る人ぞ知る、高知うどんの名店『麺房 まつみ』・・・!
同じく高知うどんの老舗にして人気店『麺房 三宅』で修行された大将が生み出す本格的な手打ちうどんは、師匠譲りの滑らかな舌触りとプリプリした独特の食感を魅せるも、その味は『三宅』に勝るとも劣らない・・・!
<要するに『まつみ』はうまい!けれども子連れになった昨今!カウンター席のみで営業される『まつみ』から足が遠のいてしまっている!だが食べたい!『まつみ』のうどんが食べたい!だったらせめて画像を見るだけでも、『まつみ』のうどんを感じていたい・・・!>
そこで竜一は考えた・・・!
<過去に俺が『まつみ』で食べたうどんを、メニューごとに整理する!そうすれば俺はワンタッチで、家にいながらにして『まつみ』のうどんを食べた気になれるっ!名案だ・・・!>
いまこそ語ろう・・・!
俺と『麺房まつみ』の歴史のすべてを・・・!
◆ 麺房 まつみ
(高知県高知市塩田町12‐14)
営業時間/11:00~15:00、17:00~20:00
定休日/木曜日(水曜は夜営業なしで16時まで)
営業形態/一般店
駐車場/有(店舗に向かって右側、数メートル先に2台)
座席状況/カウンターのみ数席
* うどんが食べやすくて、よほど小食でない限り「1玉」だと絶対に足りないので、「中盛り(1.5玉)」以上を注文されるのをおすすめします。竜一はいつも「大盛り(2玉)」か「特盛り(3玉)」です。
アクセス/高知駅を北口から出て「およねさん弁当」がある通りを北(山のほう)に向けて真っ直ぐ歩く。「高知銀行」がある交差点を右折して100メートルくらい東へ。「高知銀行」の並びに見えてくる緑色のテント。「オムライス」と書かれた飲食店がある交差点まで行くと行きすぎ。
天ぷらうどん・冷やかけ
初手から、メニューに記載されていないうどん!温かい出汁に浸かった通常の「天ぷらうどん」はあるが、冷たい出汁に浸かった「天ぷらうどんの冷やかけ」は『まつみ』のメニューに存在しない・・・!
灼熱の夏!8月に訪れた竜一!意を決して聞いた・・・!
「天ぷらうどんの冷やかけってできます・・・?」
すると「可能」とのことで注文・・・!
この機会、やや平打ち気味だった『まつみ』の麺にカツオの香り漂う濃密な、ひやかけ出汁が染み渡る・・・!
<出汁のパンチは強いが、麺は優しい・・・!>
元々『まつみ』は讃岐うどんの世界で、いわゆる「女麺」と呼ばれるうどんの系統で、弾力の強さで押すタイプではなく、しなやかな麺線の中に、やわらかなコシを生み出すタイプ・・・!
<強力な噛み応えを持つ麺ではない!しかし喉越しの良さ!飲める感覚!これは「男麺」、あるいは一般的に「剛麺」と呼ばれるうどんにとっては、到達することが難しい領域・・・!>
人間にも「男性だからできること」、「女性だからできること」があるように、うどんにも男麺だからできること、女麺だからこそできることがあるのだ・・・!
人間は1人1人が、顔も違えば性格も違う・・・!
<うどんだって同じこと!手打ちうどんはそれぞれの店!それぞれのうどんで表情がまったく違う・・・!>
つまり!うどんは人間と同じ!むしろ・・・
うどんは人間なのだ・・・!
冷やし天ぷらぶっかけ
前述の「天ぷらうどん・冷やかけ」との違いは「出汁」・・・!
冷やかけ用の出汁と異なる味わいの「ぶっかけ出汁」を水で締めた麺の上にかけて食べる仕様・・・!
現在紹介しているこれは"冷やされた"ぶっかけ出汁だが、注文すれば温かいぶっかけ出汁をかけて食べることも可能・・・!
「冷ぶっかけ」は、おもに暑い夏向きのメニュー!しかし冬場に暖房の効いた店内で食べるのも粋・・・!
たくさんのった天ぷらは、本職の天ぷら屋さん顔負けの仕上がり・・・!
あらかた食べておいて、添えられたレモンをうどんの上に絞ると味が変化!それまでとまた違った世界が楽しめる!さらにレモンを、あえて天ぷらの上に絞る手もあり、そうすると天ぷらの油がさっぱりして食べやすくなる・・・!
<油のしつこさなどとは無縁!『まつみ』の天ぷらは、馬のようにさわやかに草原を駆け抜ける・・・!>
五目うどん
温かい麺に、温かい出汁がかかる「五目うどん」・・・!
高知で歴史の長い「老舗」と呼ばれるうどん店のメニューに大抵記載されていて、年配のかたに人気のある食べかたといった雰囲気・・・!
中央に鎮座する赤い梅干しが印象的なそれ・・・!
たくさんのったワカメや昆布が強める、カツオ出汁のパンチ・・・!
<カツオとワカメは、サザエさん一家においては兄妹!カツオとワカメが手を取れば、出汁が強さを増すのは当然!当たり前のことなのだ・・・!>
山かけぶっかけ(温)
温かい麺に、たっぷりかかった山芋とろろ!そこに温かいぶっかけ出汁をかけて食べる「山かけぶっかけ(温)」・・・!
ブログに書く上でわかりやすくするため「山かけぶっかけ(温)」としたが、メニューには「冷やし山かけ(温あり)」と記載されていて、少し言葉がおかしくなるが「冷やし山かけの温」で注文が通る・・・!
店によれば、とろろの量が驚くほど少なかったりするが『まつみ』の「山かけ」に搭載されたとろろは、麺が見えないほど多量!粘るとろろが麺に絡みついて一気に食べられる、至極の1杯・・・!
同時に注文した「ちくわ天」は「獅子丸」という独特のメニュー名!なぜ「獅子丸」なのか!それを聞くのは野暮・・・!
<何でも知ればいいというものではない!すべての伏線を回収しきるミステリー小説が、必ずしも面白いとは言えないように・・・!>
ねばとろ
前述の「山かけぶっかけ」に納豆がのったうどん・・・!
「温」「冷」が選べるが、このときは「冷」・・・!
納豆が入ったことで、より一層!強力に粘る・・・!
『まつみ』のしなやかな麺と具材を全部まとめてかき込めば、即座に幸せが訪れる・・・!
<納豆が入っていると匂いが強そうな印象を受けがちだが、ぶっかけ出汁の香りで納豆の匂いはほとんど打ち消され、まったく気にならない!まあもっとも俺は日頃から納豆の匂いが気にならないどころか、臭ければ臭いほどいいとさえ思っているが・・・>
うまいうどんを「かけ」や「醤油」でシンプルに食べるのもいいが、うまいうどんをあえてジャンクな食べかたで食べる!それもいい・・・!
あんかけ卵とじうどん
メニューには「卵とじ」と記載されているが、「卵とじうどんのあんかけ!」と注文すると、同料金で「あんかけ卵とじうどん」にしていただける・・・!
温かい麺に、あっつあつの餡がかかったうどんは、寒い冬に打って付け・・・!
<これを食べれば上着なんていらないほど、十分に温まる・・・!>
ジャンパーの代わりになる、温かさ・・・!
<二日酔いのときにも、きっと効く!これを食べれば体内に残るアルコールは全部消し飛ぶに違いない・・・!>
冷やしぶっかけ
2010年にオープンした当初の『まつみ』で竜一!始めて食べたうどんが、これ・・・!
水で締めた麺に、冷たいぶっかけ出汁をかけて食べる・・・!
トッピングにエビ天を注文すると、シシトウの天ぷらがさりげなくのせられていて、当時の竜一は歓喜した!何を隠そう、竜一は元シシトウ農家なのだ・・・!
<生姜と違って、毎日収獲できるシシトウ!栽培していた3年間!雨の日も風の日もシシトウを収穫していると、シシトウなんて見たくもなくなるかと思いきや、不思議なものでますますシシトウが好きになった・・・!>
味を見るための手段だが・・・
仕舞いには、シシトウを生で食べるまでにいたった・・・!
<もう味を見る必要がなくなったため、生では食べないが、いまもシシトウは大好きだ・・・!>
かきあげうどん
メニュー名は「かきあげ」となっているが、要するに「野菜天うどん」・・・!
先述の「天ぷらうどん」と何が違うのか!比較してみよう・・・!
答えは、天ぷらの盛り・・・!
「かきあげうどん」よりも「天ぷらうどん」のほうが、価格も100円高いだけあり、盛りが豪華・・・!
<とはいえ「かきあげうどん」にも、たくさんの天ぷらが搭載されている!これだけ天ぷらを食べれば十分だろうと言えるほどに・・・!>
『まつみ』の、かけ出汁が天ぷらの衣にしみる・・・!
<衣にたっぷりと出汁を含んだ天ぷらのうまいこと!小籠包のように中からあふれてくる、旨味を含んだ汁が・・・!>
和食の部類に入るうどん!それでいて中華・・・!
高知でありながら横浜中華街の要素も取り入れているとは・・・!
『麺房まつみ』!抜け目ない・・・!
肉おろしぶっかけ(温)
わかりやすくするために「肉おろしぶっかけ(温)」としたが、メニューには「冷やしおろし肉(温あり)」と書かれている1品!その「温」・・・!
温かい麺に、温かいぶっかけ出汁をかけて食べる・・・!
大抵のうどん店が、肉の上にそのまま大根おろしをのせる中、大根おろしの下に、生のキュウリを敷くのが『まつみ』流か・・・!
<肉の味付けは決して甘すぎず、麺の主張を妨げない!具材と麺が調和した、仲良しうどん! キュウリが肉を!肉が大根おろしを支え合う!助け合いの精神っ!>
冷やしおろし肉
「肉おろしぶっかけ(冷)」にあたる、「冷やしおろし肉」・・・!
水で締めた冷たい麺に、冷たいぶっかけ出汁をかけて食べるそれ!具材は温バージョンと同じ構成!ただ皿が「冷・仕様!」冷涼感漂うガラス皿に変わる・・・!
<皿が透明であるだけで、体感気温が3℃ほど下がる!だから俺は日頃から、暑い日は透明な皿をただただずっと眺めている・・・!>
ドサッと盛られた肉はパワフル・・・!
うどん全体から、力がみなぎっている・・・!
夏はもちろん、冬でも食べたいスタミナ補給源・・・!
<下手な栄養ドリンクよりも効く!それが「冷やしおろし肉」・・・!>
冷やし五目
一見「冷やしおろし肉」に似ているが、価格は50円安く、具材の構成が違う・・・!
肉の量が減り、代わりにワカメとキツネ(揚げ)が入る!さらに中央に陣取るのは大根おろしではなく、温泉卵・・・!
温玉の黄身を麺に絡めながら食べると、美味・・・!
<とはいえ、いつ温玉を潰すのか!毎回迷う!初手から潰すともったいないような気もするし、途中から潰そうと考えていたら、温玉に気を持って行かれすぎてうどんに集中できなくなる・・・!>
うどんを食べることは遊びじゃない・・・!
<毎回が勝負!『まつみ』に限らず、うどん片手に本気で飛びかかってくるうどん屋さんには、本気で返す!無駄口叩かず、最後まで真剣に食べおおす!これはうどんと俺の戦いだ・・・!>
柚庵(ゆうあん)うどん
一風変わった釜揚げうどん・・・!
桶に入ったうどんを、柚子の皮が大量に散らされた温かい出汁に浸けて食べる・・・!
<おおぉ・・・器の中で宝塚歌劇団みたいに共演している・・・!>
花組!月組!雪組!星組!宙組に加えて・・・
柚子組を勝手に新設したい・・・!
<うどん本来の小麦の香りと柚子の香りが混じり合って、体の中が柚子風呂!冬至の温泉のように温かい・・・!>
カレーうどん
うまいうどんは、カレーをかけてもうまい・・・!
<出汁感の強いカレー!昔遊んだ超合金の合体ロボ!あるいは新幹線みたいに、カレーと出汁がシッカリと連結されている!このカレー出汁に、ちく天やエビ天をくぐらせて食べると極上!むしろ自分がエビ天になりたい!カレーの海に飛び込みたい!そう思える・・・!>
まとめ(うどんとは何か。うどん店とは何か)
とにかく!再三言うが・・・
うどんは、人間なのだ・・・!
同じ『まつみ』のうどんでも、「温」「冷」「釜揚げ」でまったく表情が違う・・・!
冷たい麺は、温かい麺よりも弾力が強くなるし、釜揚げの状態で食べると、麺を水で洗っていない分、小麦の風味が強く感じられ、食感はモチモチとしたものになる・・・!
『麺房まつみ』という一家に、「温・お父さん」「冷・お母さん」「釜揚げ爺ちゃん」が住んでいるようなものなのだ・・・!
想像すると、お母さんは冷たいし、お爺ちゃんは釜揚げ状態って、ちょっとイヤだが本当に俺の中で「うどん」というものはそういうもの・・・!
うどんが人間ならば、店は家!そこに住んでいるのは、うどんの家族・・・!
家族でも1人1人がそれぞれ違うように、"まつみ家"に住むうどん家族も1人1人が違う・・・!
どの店でも同じことが言えるのだが、たとえば「かけうどん」を食べてその店をわかった気になってはいけない!それはただ単に、お父さんを知っただけにすぎない!お母さんはどんなうどんか!釜揚げお爺ちゃんからは、どんな香りが漂うのか・・・!
すべてを知って、始めて「あの店のうどんは…」という話ができるのだ・・・!
うどんと家族になろう・・・!
キャンペーン実施中・・・!
◆ 麺房 まつみ
(高知県高知市塩田町12‐14)
営業時間/11:00~15:00、17:00~20:00
定休日/木曜日(水曜は夜営業なしで16時まで)
営業形態/一般店
駐車場/有(店舗に向かって右側、数メートル先に2台)
座席状況/カウンターのみ数席
* うどんが食べやすくて、よほど小食でない限り「1玉」だと絶対に足りないので、「中盛り(1.5玉)」以上を注文されるのをおすすめします。竜一はいつも「大盛り(2玉)」か「特盛り(3玉)」です。
アクセス/高知駅を北口から出て「およねさん弁当」がある通りを北(山のほう)に向けて真っ直ぐ歩く。「高知銀行」がある交差点を右折して100メートルくらい東へ。「高知銀行」の並びに見えてくる緑色のテント。「オムライス」と書かれた飲食店がある交差点まで行くと行きすぎ。