日本の夏……!
冷やかけの夏……!
夏は、やっぱり「冷やかけ」なんです!
暑い夏。灼熱の外界から、冷房の効いた店内に入り、冷たい出汁がかかったうどんを食べる。
ああっ!風流……!
夏に冷やかけ……!
粋ねぇ!とっつぁん!
冷やかけに「山芋とろろ」を入れたら美味しいんだよ。
今回は夏にピッタリ「山かけひやひや」を、香川発、世界に羽ばたくセルフうどん店『たも屋』にて、ご紹介します。
セルフうどん「たも屋」高知南国店で「山かけひやひや」を食べる。
『たも屋』に「山芋とろろ」が存在することを知らない人も多いのではないかと思う。
南国店の場合は……
入口くぐって、すぐ右側に冷蔵庫があって、その中に「とろろ」が隠されているんだよ……!
ちなみにこの中には、「ビール」も同梱されている。
飲んでも良いかたは、飲んだほうがいいと思う。
夏の暑い日に、うどんとビール!
最高だろう……!
器に入った「山芋とろろ」を冷蔵庫から取って、うどんを注文する。
「ひやひやの大……って、ええっ……!」
(*「冷やかけ」の呼称、『たも屋』では「ひやひや」)
そのとき竜一、気付く。
「ちゅ……『中』サイズができている……!」
『たも屋』のうどん、これまでのサイズは「小(1玉)」「大(2玉)」「特大(3玉)」この3つで、「中」などなかった。
なのに、目の前に掲げられたメニューを記す木札に「中」と書かれているのだ。
「ちゅ、中だと……!?」
不意を突かれ、しばし、かたまる。
「中って何玉?1.5……?」
ままま、まぁいいや。
「ここは大!いつもの大にしておこう!」
以前は「特大」が当たり前だった竜一。
(腹が)大きくなってからは、「大」で自重している。
「ひやひや」と「肉ぶっかけ(冷)」を注文。
いっぱい取ってきたよ!
席に座って食べる。
座敷があるため、子連れでも大丈夫。
冷たいぶっかけうどんに、肉をのせる!
「肉ぶっかけ」の完成です!
おほほほっほっほっほ……。
取ってきたトッピングは、唐揚げ、ちく天、ゲソ天!
ここからが本番。竜一のおすすめ!
「ひやひや」に「山芋とろろ」を入れる食べ方がこれだ……!
美味しそうな「ひやひや」ちゃん。
これに……。
「山芋とろろ」を入れちゃうよぉ……。
天カス、ネギ、生姜、さらにゲソ天をのせることで迫力を増した「ひやひや」。
美しい麺線……!
ゲソ天……!
いきます………!
とろろ投入ぅぅぅ……!
これが非常にうまいんです!
「山かけうどん」と呼ばれる、「かけうどん」に「山芋とろろ」の組み合わせは、よくある。
けれども「ひやひや」に「山芋とろろ」は、あまりやる人、いないでしょう!
「え?わりとやる?」何?聞こえない。
ひやひやに、山芋とろろ、うまいんだよ!
冷えた出汁、うどんと「とろろ」が絡み合って、飲むようにどんどん食べられる。
夏場にこれを食べると……
うますぎて、ちょっと頭が狂う。
そのくらいうまい!
加えて、今回はゲソ天をのせたけれど、ちく天とか、ナス天などをのせても、
出汁が
衣に
染み込んで、
めちゃめちゃうまい!
天ぷらの衣の中から、美味しい油と出汁が……
あふれてくるんだよ……!
天ぷらが揚げたてだったら、なおさら最高なんです。
熱い油と、冷たい出汁。
ここで「あつひや」と同じ現象が起きるんです!
讃岐うどんにおける「あつひや」とは、温かい麺に冷たい出汁をかける食べ方のことを言うのだけれど、冷たい出汁に熱い天ぷらは、似た状況を生み出す。
天ぷら熱い!でも出汁は冷たい!
これが最高なんだよ……!
食べものの温度は、すごく大事。
冷えたごはんと、温かいごはん、
同じごはんでも、まったく違うでしょう。そういうことなんです。
話が脱線して、天ぷらの話になったけれど……
とろろは、いいヤツなんだよ!
こうして、派手な天ぷらに話題が持っていかれても、ただひっそりと出汁に浸かり、ニコニコと笑っていてくれる。そういうヤツなんだよ!
だから俺は前々から言っている。
付き合うなら、天ぷら。結婚するなら「山芋とろろ」。
最後、冷たい出汁に溶けたとろろを一気に飲んでごらんなさい。
ヘタすると、失神するよ。
「ひやひや」に「とろろ」、うまいんだよねぇ……。
俺、あんまり温かい出汁に「とろろ」を入れたりしないけれど、「ひやひや」には気が付けば無意識に入れているからね。
冷たい出汁と「とろろ」の交わり……。
四万十川に匹敵する……!
高知にある、おそらくは全国的に有名な清流「四万十川(しまんとがわ)」。
四万十川といえば、綺麗な水……!
川魚!アユ!青さ海苔!そして美しい周辺の風景!人々!
それらが一体化している。それが素敵なんだよ……!
「山かけひやひやは、四万十川」なのです。
耳をすませば、出汁のせせらぎが聞こえる。
うどんの弾力、天ぷらの熱量、出汁の冷たさ。
「ありがとう……」
一言だけ、そう言って、私は箸を置きました。
たも屋関連記事:手打ちうどん「たも屋」高知全店完全攻略ガイド
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