めん處 雅(みやび) ~再訪~ EP2/優しいおじさん

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高知市瀬戸の閑静な住宅街の中にヒッソリと佇む「雅」

そこに迷わず辿り着くのは至難の業で、
戌年(いぬどし)だから10キロ離れた場所からも出汁の香りを嗅げて、
しかも嗅ぎ分けられる、非常に優れた嗅覚を持つ私ですら、初回はさすがにグーグルマップの力を借りた。

けれども、今回は2度目だ。

<戌年である俺が・・・一度来た場所を忘れるものかね・・・!>

一寸の迷いも無く、完璧なるライン取りでコーナーを曲がりに曲がって、
区間最速のタイムを刻みながら、終点である「雅」に到着。

めん處 雅

『めん處 雅』

駐車の仕方が店前に斜め止めであることは、
前回訪ねた際、店のおじさんに確認済み。

だから勝手に斜め止めを、それも高度な”バック”によって敢行していると、
正に”あの”おじさんが店からソソクサと出て来て、「オーライ!オーライ!」などと、
まるで前回のデジャヴみたいに誘導してくれる。

「はい!オッケーでーす!」

そう言うおじさんの声と共に、
私はブレーキペダルを踏んで、愛車の「フェラーリF40」を静止させた。

ドラゴンズ岩瀬の高速スライダーみたいに、斜めに美しい軌道を描いてエグリ込む
華麗なる斜めバック駐車に、「雅」のおじさんとて、いささか感銘を受けた様子で、

「いらしゃいませ!どうぞ!どうぞ!お入りください!」

と、微笑みながら私を店の中に案内してくれる。

めん處 雅 入口

「ようこそお越しくださいました、
場所がわかりにくかったでしょ?」

<いや、俺、出汁の香りで、うどん屋の場所がわかるんで・・・!>

などと本当のことを言うと、
“面白くない冗談を言う珍客”と化しそうな雰囲気だったから、

「えぇ・・・まぁ2回目なんでなんとか・・・!」

と、デビュー仕立てのアイドルみたいに可愛らしく答える。
すると、おじさんは一瞬慌てた表情を見せて言った。

「あぁっ・・・それはすいませんでした・・・!
以前来られたことがお有りでしたか・・・!」

<あかーん!気を使わせてしもた・・・!
前回来たの、もう8ヶ月も前だから俺のことなんか覚えてなくて当たり前なんだよ!
それだったらまだ出汁の香りがどうこう言って、ボケかましときゃ良かった・・・!>

「大盛勝負」の前に、私は若干の自己嫌悪に陥ったけれど、
コンマ2秒後には立ち直って、前を向いた。

負けられない戦いが、ここにある。
うどんを食べること、それは勝負っ・・・!

(EP3へ続く・・・!)
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著者

竜一

農場経営とブロガーをしています。農協系露地ショウガ農家。1982年高知県生まれ。農業界のうどん野郎/2歳児のパパ/ブログ歴14年/特技は草刈り。ブログとTwitterで「食と農業」をテーマに発信していて、最近は日本の食文化、とくに「家庭料理」に興味があります。


コメント

  • Comments ( 2 )
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  1. By かくれんぼみお

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    癒し系な おじさんですね。『オーライオーライOK牧場~』なんて 笑いも入れてくれそう

    ジミー大西さんも 鼻が効くらしく警察犬並みらしい 芸術家は 鼻が 効くんですね
    竜一さんも絵が上手いですもんね

  2. SECRET: 0
    PASS: 5b90e6ad183357a027ec0d0443bc9637
    癒し系ですね、間違い無しに!
    「OK牧場」なんて言われたら、笑った瞬間にブレーキから足を離してしまって、
    オートマ車やったら後ろの壁に激突します。(T▽T)アハハ

    自分も絵、めっちゃ上手いんですけどね、
    ここ最近は仕事が忙しいのもあって、描く時間が無いです。(;ω;)

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