ビストロ セルフィーユ 後編/ワンコインの極限

投稿日:2011.07.14 更新日:

前編はコチラっ・・・!
『ビストロ セルフィーユ 前編/まさかの洋食』


ビストロ セルフィーユ 店内

「何名様ですか・・・?」

問う女性店員さん。

「34万名だ・・・!」

タバコを吸わない事を告げて、
光が射し込む明るい禁煙席に座る。

「いやぁ・・・圧倒的・・・射光・・・!」

などと呟いていると、先程の女性店員さんが、
水とおしぼりを手に「サッ」と歩み寄って来た。

「ご注文はのちほどでよろしいでしょうか・・・?」

「あ・・・あ・・・いや・・・この・・・!
ほ・・・ほほ・・・ほっとこうちのやつで・・・!」

オシャレな雰囲気の店内では、貴婦人風マダムや、
絶頂期を迎えたカップルたちが優雅に食事を楽しんでいて、
通常、場末のうどん屋を主戦場にしている私は、少しの場違い感を感じた。

なにやら手間の掛かりそうな料理だったから、
もっと待たされるのかと思いきや、

足早に畳み掛けるセルフィーユ・・・!

ビストロセルフィーユ Aセット カボチャの冷製スープとサラダ

『カボチャの冷製スープ & サラダ』

「アサリスープ」「コーンスープ」「カボチャの冷製スープ」
の中から選択できると言うから、冷静に、冷製スープを指名した。

どうやら、『冷製スープ』とは、
うどんで言うところの、『ひやかけ』のようである。

いざ、その冷製スープを冷静な表情で飲む。

「ズっ・・・ズズズっ・・・!」

ぐはぁっ・・・!

<カボチャ・・・カボチャ・・・きたぁっ・・・!
きたぁっ・・・カボチャぁぁぁ・・・!
突き抜けるぅぅぅぅぅ・・・!>

脳天突き抜けるカボチャ・・・!

圧倒的っ・・・!
クリーミー・・・!

<サラダに入っているレタス・・・甘ぁぁぁい・・・!
肥料が・・・!効いてるぅぅぅ・・・!>

程なくして現れる・・・!
メインディッシュ・・・!

ビストロセルフィーユ Aランチ

『Aランチ』
(1150円 → ランチパス提示で500円、11時~14時30分、期間中2回使用可能)

ビストロセルフィーユ Aランチ プレート ビストロセルフィーユ Aランチアップ1 ビストロセルフィーユ Aランチアップ2 ビストロセルフィーユ Aランチアップ3

こ れ が 5 0 0 円 ・・・!

県民・・・歓喜・・・!
感無量・・・!

<もう・・・!言葉に出来ねぇ・・・!
もう・・・なんて言っていいのか・・・!
とりあえず・・・!この魚うめぇ・・・!>

洋食=高い・・・!
そんな固定観念を根底から覆す・・・!

圧倒的っ・・・!
コストパフォーマンス・・・!

<高くて美味いは当たり前・・・!
安くて美味い・・・!
これを・・・非凡なるバランスで実現しているっ・・・!>

ビストロセルフィーユ アイスコーヒーを飲む竜一

お飲み物まで付いてるし・・・!

ビストロセルフィーユ 食後のアイスコーヒー

優雅にアイスコーヒーを飲んでいると、
ふいに、何か大事なものを忘れているような気がした。

しかし、それは気のせいだろうと思った。
そして、そのままエレガントな午後のひと時を満喫していた。

が・・・!

気のせいだろうと思ったそれは、
気のせいでは無いと気が付いた時。

血の気が引いた。

<あかーん・・・!あかーん・・・!
あかーん・・・俺・・・!>

財布忘れたかも・・・!

<これは・・・不味い・・・料理は美味しかったけど・・・不味い・・・!
これは不味いことになりましたよぉぉぉ・・・!>

思えば思うほど、さらに血の気が引いて行き、倒れそうになってきた。
人生初の『食い逃げ』の瞬間が目前に差し迫る中、脳裏を過ぎった標語。

オカネ・・・ナイ・・・!
ダメ・・・ゼッタイ・・・!

<しかし・・・まだ一縷の望みはある・・・!
車に財布を忘れていた・・・!そのパターン・・・!
糸はまだ切れちゃいねぇ・・・!>

私は一旦店を出ると、
駐車場に停めてある車を足早に目指した。

<あってくれ・・・!あってくれ・・・!
一世一代・・・!最後の希望・・・!>

希望の財布・・・!

<これが無かったら・・・!
四方も八方も塞がり切って・・・終い・・・!>

たぐり寄せろ・・・!
光の糸をっ・・・!

「ガチャッ・・・!」

運転席のドアを開けた。
シートの上に横たわる薄汚い二つ折りの財布。

見慣れたそれを手に取ると、
私は頬を擦り付けて歓喜した。

「あったぁぁぁあ嗚呼・・・!」

<もう少しで閉まり切りそうだった運命の扉を・・・!
最終最後・・・土壇場で・・・!コジ開けたっ・・・!>

頬を伝う大粒の涙。

<やったぁ・・・やったぁ・・・俺はやり遂げたんだ・・・!
このセルフィーユでお金を払って・・・真っ当に退場する・・・!
そういう何気ない行為を・・・定石どおり・・・やり遂げたんだっ・・・!>

もう一度、店に入って、
何食わぬ顔で支払いを済ませて、また外に出た。

新鮮なシャバの空気を肺一杯に吸い込む。

「クク・・・最後に勝手に一悶着やっちまったが・・・!
俺は・・・!ここに来て初めて知ったぜ・・・!
世の中には・・・うどん以外にも美味しいものがあるのだと・・・!」

来た時にはドンヨリと空を覆っていた雲は徐々に散り、
狭間から、強烈な夏の光が射し込み始める。

「美味しい物は、人を笑顔にする」

その根底が、『ビストロ・セルフィーユ』にはシッカリと根付いている気がした。

ビストロ セルフィーユ

◆ ビストロ セルフィーユ(南国市前浜)
営業時間/8時~21時
定休日/無
駐車場/有

『ビストロセルフィーユ』の場所はココっ・・・!

お好きな呪文を唱えながら押してください。♪~(´ε` )

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竜一

1982年生まれ。高知で生姜農家をしています。うどんをかぶって寝たいほどうどんが好き。ラーメンとカフェも好き。これまでに食べ歩いた飲食店は数千件。高知のグルメ情報はおまかせください。農業家/ブロガー/農業界のうどん野郎/農業は生姜一本で稼いでます。

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