外食といえば「うどん」で、こうも「うどん」ばかり食べていると、
さすがにたまには別のモノも食べてみようか、とも・・・あんまり思わないのだけれど、
この時は、なんとなく「チャーハン」が食べたかった。
すでに日も暮れて辺りは暗く、誰が見ても夜だったし、
夜も開いているうどん屋は少ないし、それだったら、なんとなくチャーハンが食べたいわけだし、
中華料理屋もいいけれど、なんとなくラーメン屋に行ってみようか。ラーメン屋にもチャーハンはあるし。
などという、なんとなくな動機で、
南国市の「りょう花」へ急行した、ユラユラと。
『らーめん工房 りょう花 南国店』
店の前を走る国道をよく通るため、
よく見かけていて、よく食べに行っている印象があったのだけれど、
歴史を紐解けば、なんと約1年半ぶりであった。
去年は一度も来ていないなんて驚きである。
中に入ると、男性の店員さんが歩み寄ってきて、
「ラーメン」か「お好み焼」かどちらだと聞いてくる。
<そういえば、お好み焼を焼ける席もあるんだったな・・・>
当然、「麺狂」の異名をとる私は、ラーメンエリアを選択しようとしたが、
入店直後にこの2拓が待ち構えていることをスッカリ忘れていて、「ららら・・・ラーメン!」などと、
「らららラーメン祭♪」でも開催するのか!という勢いで珍しくドモってしまった、不覚だった。
まぁ、気にしていても始まらないので
何事も無かったかのように、お好きな席へと向かう。
一瞬私が見せた、カウンター席へ行くと見せかけてテーブル席へ行くというフェイントは、
果たしてどれほどの効果があったのだろうか、あとでデータを分析してみなければならないが、
それは本部に帰らないと出来ないことだから、今はとにかく見つめる、メニュー。
<とりあえずチャーハンと・・・って・・・ぇ・・・>
「チャーハンが無い!」
オープンしたばかりの頃から、
もう何度目かわからないほど「りょう花」に来ているのに、
このとき初めて気が付いた。
「りょう花」には「チャーハン」が無いのである。
どこのラーメン屋にも「チャーハン」はあるものだと思い込んでいたから、意外だった。
改めて、常に柔軟な思考を持つことの大切さを感じながらも、諦めた、チャーハンは諦めた。
人生は諦めが肝心だ・・・!
「あきらめんな!」と「シューゾー・マツオカ」は言うが、
ここで諦めずに粘って、メニューに無い品を万が一にでも作らせてしまうようなことが仮にでもあると、
いつぞやの申し訳ない気持ちが復活してしまうかもしれないではないか!
無性に食べたかったもの。「チャーハン」は無いが、
まぁ、気にしていても始まらないので
何事も無かったかのように、お好きなラーメンを選択する。
選択しているあいだにも、「りょう花」には続々とお客さんがやって来て、
どういうわけか、みんな奥の「お好み焼エリア」へ行く。
<お好み焼・・・いま流行っているのか・・・!>
わからないけれど、みんな手前の「ラーメンエリア」を素通りして「お好み焼エリア」へ行くし、
仕舞いに、あとから来た人たちは「只今お好み焼きは満席でして・・・」
などと次々に断られている状況だから、これはもう、「時代はお好み焼だ・・・!」ということなのだろう。
あらゆる角度から検証しても、そうとしか考えられない。
そんな「お好み焼エリア」
「りょう花南国店」オープン当初の頃には無かった。
無論、紀元前の頃から「りょう花」に通う私は、
ある日突然に「お好み焼エリア」が出来た当時の頃をよく覚えているのだけれど、
その頃は、みんな入店直後の2択で「ラーメンエリア」を選択していて、
どこの誰が見ても「お好み焼エリア」は、いわゆる"閑古鳥"であった。
1年半ぶりに訪ねた「りょう花」で、そんな「お好み焼エリア」の圧倒的人気ぶり。
これには紀元前から通う私も感無量である。
<ついにきたぜよ!お好み焼ブームがっ・・・!>
蕾は今まさに花開いたのだ!
しかしながら、私はすでに「ラーメンエリア」の住人。
今更「お好み焼エリア」に移り住むことなんて出来ないし、
チャーハンが無いとわかったときから、私はとっくに決めていた・・・。
ラーメンと共に生き、"りょう花"の塩湖を飲み干す・・・覚悟を・・・!
(後編へ続く・・・!)
『らーめん工房 りょう花 南国店 後編/肉のちイタリア』