2012!春の四万十ぶらり旅!
『手打ちうどん たも屋 春野店』 → 『四万十へ、新風追いかけて』 → 『UDON KUA'AINA (うどん・クアアイナ)』
→ 『西の西、足摺岬へ』 → 『道の駅 めじかの里・土佐清水』 → 『足摺海洋館』 → 『竜串海岸』 →
『グッバイ!土佐清水!』 → 「いろりや 肉醤油うどん & 力豚のカレーうどん」 → 『番外編』
うどん屋には珍しい、靴を脱いで上がる形式の「いろりや」
入口で、サーファー風の若い男性数人とすれ違った。
<そういえば、去年の夏に訪ねたときも、
同じように入口でサーファー風の人たちとすれ違ったな・・・>
まさに"デジャヴ"。
それだけ、この辺りにはサーファーが多いということの裏返しでもあるが・・・。
実は、前回座り損ねた囲炉裏の席に、
今回座ってやろうか、と密かな野望を抱いていたのだけれど、
いざ囲炉裏の席を目の前にすると、
現在準備してきて持ち合わせている勇気の量では、
かなり難しいと言わざるを得ないし、
「登山経験ゼロの人が、
Tシャツ姿でエベレストに登ろうとするようなものだ!」
とも感じて考えを改め、囲炉裏の席は諦めた。
17時すぎ。
本来ならば夕飯には、かなり早い時間だ。
サーファー風の若者たちが帰った「いろりや」の店内に他の客はいず、
よもやの貸切、「いろりや貸切!」と相成った。
すなわち、それは言うなれば、
<俺のための、いろりや・・・!>
最高である。
外は薄曇りだが、
大きな窓から光が入って明るい店内。
威風堂々と現れる、うどん。
『肉醤油うどん(大盛)』
ふんだんにドッサリ盛られた肉!肉!肉!
それも国産、四万十牛だという。
運ばれてきたとき、すでに醤油はかかった状態。
こういう形で提供される場合、大抵、醤油は薄めにかけられているから、
味を見て、薄かったら、卓上の醤油を追いがけしようかと思っていたのだけれど、
醤油のかかり具合、絶妙。
さすがは、「西の横綱」(byほっとこうち)である。
時折、店員さん達の穏やかな談笑が聞こえる店内で、ただ黙々と食べる。
エッジが作り出した小麦の川を醤油が流れ、
小麦、醤油、両者の味と香りが、濃密に絡み合って攻撃してくる。
表面でクニュリ。
5割から6割ほど噛みこんだところで、ズン!ズン!と、囲炉裏の反発。
『青さのり天ぷら』
前回食べて、脳天直撃の旨さだった、「青さのり天ぷら」
それを今回も是非是非食べたくて、トッピングで出来れば良いのだがと、
「足摺海洋館」でマンボウを見ているときから思っていたのだけれど、
いざ「いろりや」に来て、メニューを見やると、トッピングすることも可能だと書かれているではないか。
しかし、値段の記載は無かったから、
内気で根暗で、うどん屋の店員さんとあまり話したがらない私が、
意を決して、注文時、店員さんに聞いてみた。
すると、「210円」であると女性店員さんが言う。
210円という値段は、80円~150円ほどが大体の相場であるうどんのトッピングとしては高い設定で、
一瞬、怯んだが、けれども「青さのり天」の相場としては妥当ではないか、とも思えた。
そして、なにより前回食べたあの旨さの感動が忘れられなくて、
少々の奮発をしてでも、絶対に、何が何でも、今回この局面で「青さのり天」は食べておきたかった。
小さく可愛らしい青い皿に乗って現れた「青さのり天」の脇には、赤茶色をした粉。
女性店員さんによると、その名も「黒塩」という「塩」なのだそうだ。
良い名前だなと微笑しながら箸先に付けて、黒塩だけで食べてみると、
たしかに塩で、決して甘くはなく塩辛い。当たり前である。
それを「青さのり天」に付けて食べると、
「青さのり天」の攻撃力、増強。
四万十川と太平洋の歴史的黒潮合体による獰猛なる一撃と相成り、
ついに私は昇天した・・・。
『力豚のカレーうどん(大盛)』
「力豚」と書いて「ちからぶた」と読むのだと思っていたら違った。
正しくは「りきぶた」
メニューの説明書きに仮名がふられていて、
そこで初めて知ったのだった。
もしも、解を知る客が周りにいたとして、
その中で「ちからぶた」と発して、恥ずかしい目に遭うことを未然に防ぐ、振り仮名。
「いろりや」、なかなか親切設計である。
そして、これもまた「肉醤油」と同じく、
タップリと肉がインストールされている。
カレーは、クリーミー且つスパイシー。
「あぁ、まろやか!」と思った次の瞬間に、
「バチバチバチ!」と弾け跳んでくる!!
「カレーうどん」で名を馳せた、
今はなき「さわだ製麺所」を彷彿させるようなカレーで、
何処となく懐かしさも感じた。
☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆
1日で起きたことが、まるで10日のことのように感じる・・・。
それほど密度が濃かった、今回の四万十ぶらり旅。
もう「満喫」以外の言葉が見当たらない。
アクセルを踏み込むと、
「ギュインギュイン」なんて元気に悲鳴を上げる、高級な軽自動車。
青く何処までも続く太平洋を横目に見ながら、
夕暮れの土佐路を東へ走った。
◆ いろりや
(高知県幡多郡黒潮町入野558-2)
営業時間/11時~20時(ラストオーダー19時30分)
定休日/月曜日(月曜が祝日の場合は祝日明けが定休日)
営業形態/一般店
駐車場/25台
(肉醤油うどん735円、力豚のカレーうどん840円、釜玉うどん650円、青さのり天ぷらうどん682円など。大盛105円増)
『いろりや』の場所はココっ・・・!
『手打ちうどん たも屋 春野店』 → 『四万十へ、新風追いかけて』 → 『UDON KUA'AINA (うどん・クアアイナ)』
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『グッバイ!土佐清水!』 → 「いろりや 肉醤油うどん & 力豚のカレーうどん」 → 『番外編』
※ 以上で、今回の四万十シリーズは完結です。
読んでくれた皆様ありがとうございました!