室戸では、
サバのすき焼きが、
当たり前らしい。
すき焼きの具材といえば、肉と野菜が一般的だと存じます。
しかし高知県東部の室戸市では、昔からすき焼きに肉ではなくサバを入れる「サバすき」が当たり前なのだそうです。
サバすき?
なにそれ?

調べてみると「サバすき」は他県でも食べられているようで、大手食品メーカーの公式サイトにもレシピが記載されています。
もともとは、いわゆる"漁師飯"として広まった料理のようです。
それにしても
食べてみたい。
サバすき、
食べたい。

2020年2月1日〜3月8日(サバの日)までの期間限定で、高知・室戸市の飲食店10店が参加して、室戸特産のサバをPRする企画「サバらしい日々」が開催されます。
「サバらしい日々」は、室戸市内10店の参加店が、サバを使った料理を提供するといった内容で、価格は全店一律1,000円。
サバすきを食べる
絶好の機会。
"サバを使った料理"という括りですから、どのお店でも「サバすき」が提供されるわけではないようですが……
以前"キンメ丼"を食べに行ったことがあり、ハイレベルなお店だと知っている"ここならきっとおいしいサバ料理が食べられるはずだ"と、ランチに「料亭花月」を予約して訪れました。
料亭花月の場所
料亭花月の場所
〒781-7102 高知県室戸市室津2586(地図)
料亭花月は、国道55号線を西(高知市方面から訪れた場合は右)に入った漁港の近くにあります。
少しわかりづらい場所ですから、初めて訪れる際はナビ推奨です。

料亭花月の外観
室戸の老舗、
料亭花月。
料亭花月の創業は大正14年(1925年)とのことで、100年近くの歴史がおありになる、とにかくすんごいお店です。
建物自体が素敵。


料亭花月の店先に立てられた「サバらしい日々」ののぼり
やってる、
サバらしい日々。

料亭花月の内観
趣ある店内。
入口で靴を脱いで上がります。

2階の座敷
案内していただいた、
2階の大広間。
座敷に座布団とイス、
両方の席が用意されています。

座敷のテーブル席
テーブル席もあります。
座布団に長時間座っているのがしんどいかたも、ゆっくりできます。
料亭花月のメニュー
メニューの主体は、
室戸名物「キンメ丼」

今回は、もう一つの室戸グルメ「サバすき」が食べたくて室戸にやってきたわけですが、
ただ、一つ心配事が……
「サバらしい日々」の企画上の括りは、"サバを使った料理を提供する"ということですから、花月が確実に「サバすき」を提供されているとは限りません。
私としては、電話予約する段階でお聞きしようと思っていたサバ料理の内容を、うっかり確認し忘れてしまったため、果たして「サバすき」が食べられるのか……と結構不安でした。
がっ。
テーブルに置かれたメニューの文言を見て、安心しました……。
やった!
サバすきだ!!
涙腺の強さに定評があり、ドラマ版「世界の中心で、愛をさけぶ」を観ても、毎話泣く程度にしか泣けなかった私も嬉しくてちょっとだけ泣きました。
サバすき定食(税込1,000円)
最初に用意されたのは
固形燃料。
しばらく待っていると、注目の「サバすき」が運ばれてきた。
着火。
お店のかたが火を点けてくれる。8〜10分ほど経ってから食べてください、とのこと。
サバすきが、
待ち遠しい。
フタがされているため、この時点ではまだ「サバすき」がどんなものであるかわからない。
お店のかたに言われた通り、8分ほど経った頃……
期待に心弾ませ、
開ける、フタ。

サバすき
これが室戸、
料亭花月の
サバすきだ。
立ち昇る湯気とともに、
かえしの香りが漂ってくる。
「すごい……」
それしか言葉が出ない。

サバすき定食(税込1,000円)
サバすきほかも、
嬉しい構成。
刺身、
キンメのお吸いもの。
室戸でこれが食べられるとはありがたいと嬉しくなる、室戸らしい料理で構成される定食。
とくにキンメダイは、きょうは食べられないなぁ……と諦めていたから余計に嬉しい。
室戸産のサバ浸かる、
すき焼き風呂。
サバからいこう、
迷わずいこう。
だってお前に、
会いたかったんだ。
まずはそのまま食べてみる
こんなサバ、
初めてだ。
サバと野菜の旨味が、
かえしと一緒に
サバの身から染み出てくる。
身から出た旨味。
旨味の噴水。
見たことがない、
サバの一面、
見せられた。
二口目は、ごはんと共に
なんだこれ。
食べれば悶絶。
本来誰がどう考えてもごはんに合うサバが、濃いめに味付けされたかえしをまとって、さらに強くなって世界を席巻する。
焼肉+白飯ペアに戦いを挑みたくなる……
最強の飯の
食べ方だ。
お子サバランチ(税込900円)

お子サバランチ(税込900円)
その名も、
お子サバランチ。
布団もふっとぶ、素敵なネーミングじゃないですか。
スープは「サバすき定食」と同じ、キンメダイのお吸い物で、アラの代わりに錦糸卵を入れたものかと存じます。
(※以上は私が味から推測したもので、もし違っていたら申し訳ありません。魚のアラ出汁は間違いないかと)
サバの竜田揚げ、
エビフライ、
タコさんウィンナー。
魅惑の布陣。
子どもの心をカリオストロの城のルパンみたいに奪い去る。
(私も子どもが食べているのを一口分けてもらいましたが、竜田揚げもエビフライも衣が軽くてサックサク。控えめに言ってめちゃくちゃおいしかったです。老舗料亭の揚げ物の技術、ちょっと次元が違います)

ご馳走鯖券
いっぱい食べて、
ご馳走鯖。
「サバらしい日々」の期間中に、参加店でサバランチを食べるともらえる「ご馳走鯖券」。
料亭花月から車で15分ほどの距離にある「むろと廃校水族館」で、このご馳走鯖券を使うと、水族館の魚にあげられるエサを無料でプレゼントしていただけるようです。
編集後記
いつ訪れても、たくさんのお客さんで賑わっている、室戸の「料亭花月」。
建物自体がとても素敵なお店で、とくに入口から2階へと続く階段や廊下に漂う情緒は素晴らしく、歩くときしむ木の音色に癒されます。
県外からも多くのかたが訪れる人気店ですから、訪れる際は電話で予約されるのが無難です。
「サバらしい日々」の開催期間は、2020年3月8日(サバの日)までです。
- 花月は「室戸キンメ丼」もかなりおいしい
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料亭花月 - 高知・室戸キンメ丼の人気店(ランチは予約必須)
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料亭花月の店舗情報
店名 | 料亭 花月 |
所在地 | 〒781-7102 高知県室戸市室津2586(地図) |
営業時間 | 11:00〜14:00(LO.13:30)、17:00〜22:00(LO.21:30)*ランチは予約必須 |
定休日 | 不定休(夜は日/祝休み) |
駐車場 | 有 *店舗周辺に3か所ありますが看板が設置されているため 行けばわかるはず |
店内 | ■カウンター席/無 ■テーブル席/有 ■座敷/有 |
シレストむろとにもサバすきあり