高知大丸 横浜・中華街展 後編/刀削麺

投稿日:2012.06.30 更新日:

『前編を読む』


私は、腹を括った。
"待つ"と決めた。

それは、"待てない高知県人"にとって、
壮大な覚悟と決意だった。

ところが、だ。
待ち時間は拍子抜けするほど短かった。

簡易的な衝立に仕切られて中が見えない、
イートインコーナーの入口。

そこで舌代を前払いで支払って、
舌代と引き換えに食券を貰って中に入ったときに初めて、
やけに待ち時間が短かった理由がわかった。

行列を見て、無意識の条件反射で、
満席だと信じきっていたイートインコーナーの中は満席ではなく、
わずかではあるが、まだ空席があったのだ。

つまり、長く解消されそうにない行列に見えたそれは、
偶然、同時に複数の客が押し寄せてしまっただけ、という、
"前払いシステム"ならではの現象だったのである。

高知大丸 横浜中華街展 和風グラス

中にいたお姉さんに食券を渡して、
空いていた席に座って待つ。

一口に「刀削麺」と言っても、一種類ではなく、数種類の中から選べるようになっていて、
私が注文したのは、「坦々刀削麺」という、「杜記」のイチオシらしき品。

いつもと違う場の雰囲気の中で、
しばらく待っていると、ついに未曾有の大陸麺が姿を現した・・・!

高知大丸 横浜中華街展 坦々刀削麺

よくある担々麺と同じように、赤茶色したスープ。
そこに、"うどん"のようでもあり、"きしめん"のようでもある白い麺が沈む。

<これが坦々刀削麺・・・!>

高知大丸 横浜中華街展 坦々刀削麺 麺アップ

玉にした生地を削いで麺としているというだけに、
麺を持ち上げてみると、同じ一本の麺でも、両端で、幅、太さがまったく違う。

そして、太い部分と細い部分、噛んだ場所によって食感が違う。
太い部分は非常にモチモチしていて、細い部分はクニュクニュの食感。

やはり見た目の印象は、何処となく"うどん"を思わせるのだけれど、
食感は根本的にうどんと異なり、つなぎを使っていない蕎麦のように、
反発力が低くモソモソとした感じがある。

けれども、一本の麺が、
幾通りもの食感を魅せながら攻めてくる感覚は、
刀削麺ならではで面白い。

高知大丸 横浜中華街展 坦々刀削麺 アップ

長さの問題か、食べていると麺がブランブラン暴れて汁を飛ばしてくるので、
「デパートメントストア・大丸」ということで、若干に高級な服を着て来ていた私は、
服に汁を付けないように、汁の代わりに気を付けて、慎重にいただいた。

高知大丸 横浜中華街展 チャーシュー刀削麺

『チャーシュー刀削麺』

最初は空いていたイートインコーナー内は、
段々混んできて、いつしか完全な満席状態に。

狭い中に、たくさんの人がいるので、
湯気が出そうなほど、熱気が充満している。

私は、途中から相席してきた老夫婦の隣で、額に汗を滲ませながら、
噛む場所によって食感が異なる、大陸の不思議な麺を噛み締めた。

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竜一

1982年生まれ。高知で生姜農家をしています。うどんをかぶって寝たいほどうどんが好き。ラーメンとカフェも好き。これまでに食べ歩いた飲食店は数千件。高知のグルメ情報はおまかせください。農業家/ブロガー/農業界のうどん野郎/農業は生姜一本で稼いでます。

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