『1店目を読む』 『3店目を読む』
セルフうどん店に対する恐怖心を
取り戻すために始まった、今回の3店行脚。
行き慣れている店では恐怖心が芽生えないので、
1店目に、まだ一度しか行ったことのなかった、
高知市神田の「さぬきや」を指名。
さらに2店目も、
"行き慣れていない店"という点を重視。
「さぬきや」と同じく、まだ一度しか行ったことのなかった、
南国市久礼の出来たてホヤホヤ。新店を目指した。
着。
『セルフ 讃岐うどん屋』
大粒の雨が降る日だった。
高級な軽自動車を駐車場に停めた時点で、
すでに私の中にある種の違和感があった。
<なぜだろう・・・!
まだ一度しか来たことがないのに!
全然怖くない・・・!>
ダメだっ・・・!
これではダメっ・・・!
<もっと怖がれッ!
相手は!まだ攻め手のすべてを知らぬ!
新店なんだぞッッッ・・・!>
入り易いっ・・・!
何の気も使わずに・・・!
入れてしまう!この新店ッッッ!!
入店。
とにかく「カレーうどん」が食べたい。
むしろ「カレーうどん」になりたい。そんな気分だった。
注文可能な玉数は、「1玉」か「2玉」
その二択である「セルフ讃岐うどん屋」
当然、私の注文は、
「カレーうどん・2玉」
だが、先方も
簡単には注文を通さない。
「すいません、カレーうどん・・・
1玉やったらできるんですけど・・・!」
そう言う店のオバチャン。
さらに続ける。
「他のメニューやったら、
2玉にできますけど・・・」
どうやら、まだ麺はあるのだが、
カレーうどんに使うカレーが1玉分しかない、
ということのようだった。
それならば、麺を2玉入れて、
カレーは少なめでも私は良かったのだけれど、
店側が難色を示す現状。
時刻は14時半が近づいている。
<ピーク時を避ける作戦が裏目に出た!
完全にピークを避けすぎたッッッ・・・!>
私は迷った。
カレーうどんを1玉発注するか、
他のうどんを2玉発注するか。
<1玉ではお腹が張るか不安だが!
気分はカレー!俺のすべてがカレーになっている!
もはやカレーうどん以外は食べる気になれない・・・!>
こうなったら!この局面・・・!
カレーうどん1玉に!賭けるッ!賭けてやるッ!
私は発声した。
「じじじじじ・・・じゃあ・・・!
かかか・・・カレーうどん1玉でっ・・・!」
でき上がったカレーうどんを受け取って、
とくに何事もなく、セルフレーンを抜ける。
着席。
『カレーうどん
& かき揚げ』
<いよぉぉぉっ・・・!
茶色いなぁ!カレーの香りがする!
当たり前だけどッッッ・・・!>
実食!
<麺とカレーの相性!なかなかイイな!
両者が上手く絡まりあっている・・・!>
中には、麺も強いし、カレーも美味しいのだけれど、
両者が仲良くできていない、というか、
相性が悪いように感じるお店もあるのだが、
「讃岐うどん屋」のカレーうどんは、仲良し。
漂わす出汁感ッ!
駆け抜けるスパイスッ!
<寒い冬に・・・!
温まるぅぅぅッッ・・・!>
結局、カレーうどんの玉数を巡って、
熾烈な駆け引きを展開した以外は、
大した緊張や恐怖を感じることもなく、
和やかにうどん食べることができてしまった。
<"華麗"に"カレー"うどんを食べおおして!
果たしてこれで良かったのだろうかッ・・・!>
自問自答しながら、
私は高級な軽自動車に乗り込んだ。
(3店目へ続く・・・!)
『1店目を読む』 『3店目を読む』
◆ セルフ 讃岐うどん屋
(高知県南国市久礼田117)
営業時間/11時~15時
定休日/水曜日
営業形態/セルフ
駐車場/有
『セルフ讃岐うどん屋』の場所はココ・・・!