帰りに買ってきた小説をめくりながら、私は焼酎を煽っていた。
<ラーメン屋・・・と一言で括ると違和感があるな・・・>
そう思うぐらいに感じた、
独特の雰囲気や新鮮さ━━━━。
『麺屋こぶし』
夜の高知市・愛宕商店街。
以前、一ツ橋にあった頃には行けないままでいた、こぶし。
その前に私は立っていた。
<たしか3月の頭に移転されてきたばかりなんだよな!
初めての店・・・店自体に人見知りしちまうぜ・・・!>
入店。
<おおっ・・・想定外・・・!
変わった造りッ・・・!>
入ってすぐの位置にテーブル席が二組ほどあって、
ずっと奥にカウンター。さらにその奥に六人掛けのテーブル席がある。
<うぐッ・・・こうきたかッ・・・!
テーブル!テーブル!カウンター!テーブル・・・!
手前と奥のテーブルでカウンターを挟み込む方式・・・!>
メニュー!熟考!
<どうする・・・何を食べる・・・!
フニャフニャの書体・・・味がある・・・!
ラーメンを食べる前にすでに味がするぞッ・・・!>
初めてなので安全策。メニューの一番上にある、
"中華そば"あるいは"塩中華"を選択するのも手だと思えた。しかし!
<"あえそば"に"つけそば"・・・!
この未知なる攻撃力は魅力的・・・!食べたことがないから!
食べたい・・・どんなのかわからないけれど・・・食べてみたい!>
謎のつけそばを注文。
鍋敷きとタレ、登場。
<ぬっ!よくある"つけ麺"を想像していたが!
これは明らかに違う展開・・・ツケダレが・・・!
つけ麺のツケダレとは明らかに違っている・・・!>
数分後・・・鍋敷きの上に・・・!
未曾有の一杯・・・!
ぶたしゃぶつけそば大盛、乗る・・・!
鎮座・・・熱々・・・!
グツグツ・・・沸騰・・・!
土鍋・・・!
圧倒的!土鍋ッ・・・!
<気を付けろ俺・・・!フチに触っちゃダメだ・・・!
フチに触るとヤケド確定の超絶熱気・・・!>
立ち昇る湯気の中から現れた黄色い麺は!
魅せる!魅せる!魅せおおす!マグマ的!高火力・・・!
タレにつけて食べる。
<なんだろう・・・これ・・・麺が旨い・・・!
味がする・・・!麺の味がすごくする・・・!>
麺をタレにどれほど"つける"かで、また雰囲気が変わる。
<麺全体をつけるんじゃなくて、
麺の一部をほんの少しつけたほうが、
麺の味と土鍋の中のスープに溶けた出汁の味がしていい感じ・・・!>
「鍋焼きラーメン、ツケダレ仕様」
そんな風にも思える、一杯。
初めて食べるそれは新鮮で、私は食べ終わるまで終始ワクワク。楽しかった。
『ゆずのあえそば・温(大盛)』
器のフチに添えられた、ゆず味噌?で味の調節ができる。
さらに・・・!
卓上に置かれた"ゆず酢"で、"追いゆず"も可能!
<これもこれで・・・!
高知の他のラーメン屋では見かけない仕様の一杯・・・!
新感覚・・・新幹線ッ・・・!>
『ぴり辛とりそぼろごはん』
卓上に置かれた、ナンプラー?
それをかけると、さらに攻撃力が上がる雰囲気!
前述の「ゆずのあえそば」も、
ナンプラーをかけると、同じく強さが増す感じがした。
ぶたしゃぶつけそばの土鍋の中のスープも、
全部飲み干して、完食!
<帰りに小説を買って帰ろう・・・
小説を読みながら焼酎を煽ろう・・・>
◆ 麺屋こぶし
(高知県高知市愛宕町1-9-13)
営業時間/11時~21時
定休日/月曜日
駐車場/有(店舗北隣コインP東側に2台、店舗北隣のコインPに停めた場合でも40分100円分の無料券をいただける)
「麺屋こぶし」の地図!