高級な軽自動車から降りて、『手打ちうどん・たも屋南国店』の入口へ向かおうとしているところだった。
<あらっ!まだやってたんだ>
駐車場の脇に「おくら山かけうどん」と書かれた、白い"のぼり"が立てられている。
<夏期限定・夏フェアって・・・もう10月だけど・・・>
のぼりに書かれた言葉の違和感は、店内に入るとすぐ解けた。
店内に貼られた「おくら山かけうどん」の写真には、このような旨が記載されていた。
「好評につき、期間延長」
<なるほどね・・・!>
納得して注文カウンターへ進み、注文した。
「おくら山かけうどん!」
元々「釜玉」を食べようとしていたのにそうしたのは、これが"おくら山かけ"を食べる今年のラストチャンスかもしれない、と思ったからだ。
大きさを訊かれたので、「大(2玉)」にした。
いつもは「特大(3玉)」にするけれど、うどんの強さがわからない。
「温かいのと冷たいのとありますけど」
と男性の店員さんが言う。
食べ方を選べるのか!と驚く。
「冷たいので!」と私は言った。
さらに、"ぶっかけ"か"醤油"か"ひやひや"を選べると言うので、「ひやひや」を選択した。
山かけは冷蔵庫から自分で取り、レジでオクラと海苔を渡してもらう。
以前は自分で入れていた"ひやひやの出汁"を、このときは店員さんが入れてくれた。
「もっと入れますか?」
出汁を入れながら訊く女性店員さんに、私はドモリながら積極的にアピールする。
「も・・・もっと・・・!ももも・・・もっと・・・!」
<出汁の量は譲れない・・・!>
マケマケ一杯まで入れてもらった出汁を溢さないように注意して歩き、空いていた席に腰を下ろした。
そして作業に取りかかる。
<オクラを載せてぇー、トロロを載せてぇー、最後に海苔・・・!>
完成・・・!
夏期限定!おくら山かけうどん!
10月でもあるよ!エディション!
はい!絶景っ!
<すごい!すごい!これまた麺がロクに見えない仕様!全体的に緑っ・・・!>
麺を食べると、オクラがトロロに絡め取られて付いてくる。
<オクラ!食感!シャッキシャキ!>
トロロと出汁の香りが混じりあう。<いいなぁー!夏って感じがする!>
10月某日。
私はたしかに、たも屋で夏を感じていた。
トロピカルでハワイアンな、さわやかな暑さの夏。
さすがは『南国店』だ、と思った。
◆ 手打ちうどん たも屋 南国店
(高知県南国市明見958-1)
営業時間/8時~15時
定休日/無
営業形態/セルフ
駐車場/有
(おくら山かけうどん・ひやひや大610円、かけ、ひやひや、しょうゆ、釜たま、釜バターなど)
『手打ちうどんたも屋南国店』の場所はココ・・・!