高知県は香南市野市町にある老舗食堂『曽我』。おもむきのある佇まいからは想像が付かない「大盛メニュー」が客を迎え撃つ。
空前絶後の満腹処「曽我」(香南市・野市町)。
風になびく暖簾をくぐって、店内に入る。
子連れの竜一。それを見た大将、「奥の部屋へ」と案内してくれる。
「曽我」の店内は子連れも安心、完全個室あり。
大人数の宴会もできる『曽我』。店内には完全個室になった畳の部屋があり、子連れも非常に行きやすい。
曽我のメニュー。
▲ アルコール飲料もそろっていて、やろうと思えば昼酒も可脳。
▲ 一見、普通のメニュー構成。だが『曽我』の「大盛」は半端ない。
「きょうの日替わりは、トンカツです」と女将さん。
トンカツ?
メニューを見やる竜一。
「日替わり定食の隣に記載された『トンカツ定食』…1100円って書いてあるぞ」
日替り定食は、700円。
「きょうの日替わりはトンカツ、ってことは『トンカツ定食』が700円で食べられるのか?あるいはトンカツの量が少ないのか……。
いずれにしても、お得であることは間違いなさそうだ。
「ならば『日替り定食』、それから『カツ丼』を注文……!」
今回は『曽我』のトンカツ!その牙城を崩しにいく!
曽我の「日替わり定食」。
「並盛」で注文した「日替り定食」。
「お重」で出てきた!
並盛でも、ご飯はなかなかの量。茶碗2杯分は、ゆうにある。
▲ メインのトンカツ。
▲ 脇を固めるは、魚の煮付けと、明太子ウインナー。
「明太子ウインナー。初めてだぞ!そういうの……!」
食べてみる竜一。
明太子とウインナーの味がする!
「フキの煮物がまたいい。ほっこりするんだよ!こういうのを食べると!」
日本人は、昔から魚と野菜を食べて生きてきたんだ。
フキとか最高じゃないか!
「フキの煮物でご飯が食べられる……」
むしろフキがあったら、トンカツいらない!
身も蓋もない……!
竜一は自分をしかりつけた。
「適当に思い付いたことを言うんじゃない、俺……!」
▲ メインのトンカツの下には野菜サラダ。小部屋にはフルーツサラダ。2種のサラダがそろい踏み。
「肉に野菜にフルーツ……」
ほとんど完全食じゃないか……!
「この日替り定食を食べたら、1日に必要な栄養素がすべて補完される!」
竜一は、再び自分をしかりつけた。
「『曽我』さんに感謝しろ!『曽我』さんにありがとうって言え、俺!」
曽我さん!栄養満点!ありがたい……!
次順、『曽我』の真価が発揮される。それが現れた瞬間、思わず笑ってしまう竜一。
これが曽我の「カツ丼」大盛。
ドンッ……!
「って、なんじゃこりゃああああ!!!」
ご飯!量にして1合は確実に入っているであろう、圧倒的ボリューム。
これが曽我だ!
これが……!
これが……!
これが曽我……!
ドンブリの限界まで、盛る!盛る!盛りまくって出してくる……!
これが曽我の真骨頂……!
「『曽我』は昔からあって、俺の祖父(オビ=ワン)も飲み会でときどき利用させていただいていた。おそらくは大盛が売りの店ではない。なのに何食わぬ顔で平然とこの量を出してくる……」
「前回の「中日そば」なんか見てみろよ!この量だぜ……?」
(参考記事:香南市の老舗食堂「曽我」デカ盛り!洗面器サイズの「中日そば」)
「奥のオムライスとの対比!遠近法の影響、それを考慮しても……」
おかしいんだよ!ボリュームが!
「しかも『中日』うまかった。俺が子供の頃からの"中日"ドラゴンズファンであることを差し引いても、これ美味しい、また食べたいと思った」
"好きになる何か"が『曽我』にはある。
「好きなんだよ俺は。好きになっちゃんだよ。『曽我』が。いつもはうどんを食べに行くのが忙しくて、正直忘れている。でも気が付いたら、また『曽我』に行きたくなるんだよ!」
汁気は少ないフワフワの卵。
カツと共にいただく……!
ほんのり甘い!
「幸せの味がする……!」
噛み締める竜一。
「日替り定食のトンカツも、衣がサクサクで美味しかったけれど、カツ丼の仕様で、衣につゆを含んだトンカツもまた違った表情を見せるだよ……!」
そう、「かけうどん」と「醤油うどん」の対比のように。
単体の「トンカツ」にも、「カツ丼」にも、それぞれにそれぞれの良さがある。
「人間みたいなもんだぜ……」
「曽我」の所在地、営業時間、定休日、駐車場
所在地/高知県香南市野市町中ノ村389−1(地図)
営業時間/11:00~15:00、17:00~21:00
定休日/月曜日
駐車場/有
一人行きやすさ/○ カウンター席はないが、テーブル数席あり
子連れ行きやすさ/◎ 完全個室の座敷が数部屋あり。とても行きやすくて、おすすめ
アナザーストーリー