【第5話】竜一の高知放浪記 / 梼原町「くさぶき」キジ肉は外せんぜ

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【第5話】竜一の高知放浪記 / 梼原町「くさぶき」キジ肉は外せんぜ

津野町の「布施ヶ坂公園」をあとにした我々は、大した理由もなく生半可な気持ちで国道197号線を走って、梼原町ゆすはらちょうを目指していた。

「そらあんた、せっかく津野町くんだりまで来たからには、ついでに梼原町も行っとかないかんわ」

「誰に言いゆうが」
「いや別に……」

時刻は13時半ほどだった。

ソルティ「お昼ごはんどうする?」

竜一「どうすると聞かれても、ここは山の中や。見ての通り山しかない。さすがに木は食えんわなぁ……」

ソルティ「当たり前やない!アホかっ?くだらんことえいき、はよ考えや」

竜一「アホは言い過ぎやろが!」

車内が殺伐とする、そのときだった。

ソルティ「ごはん屋さん?いまなんかあった」
竜一「むむーん?」

華麗にUターンして、元来た道を引き返す。
そこにあった看板にはこう書かれていた。

"ゆすはらの里 御食事処 くさぶき"。

草葺き屋根の「くさぶき」と、眼前に広がる風光明媚な庭園に見とれる

農家レストランくさぶき外観

駐車場に車を止めて「くさぶき」へと歩く。

竜一「ここ何?すごい庭園やん」
ソルティ「すごい庭園やね」

竜一「庭園すごい」
ソルティ「庭園すごいね」

竜一「庭園すごい」
ソルティ「庭園大好き」

……って、

ハズキルーペのCMか。

ハズキルーペの拡大率は3種類。
「ハズキルーペ、大好き☆」って……もうええわ!

なにはともあれ、本当にすごい庭園だったのだ。

砂利が敷き詰められたその片隅には池があり、コイが泳いでいる。

ソルティ「バイオレットちゃん見て。人面魚がおるかもしれん」

竜一「たまにおるよね……池でコイを見るなり、すぐ人面魚を探し始める人

同じくらいの割合で、クローバーを見たら四葉を探し始める人も生息していると思われる。

農家レストランくさぶき外観

池のコイを鑑賞したあと、庭園に敷き詰められた砂利をザクザク言わせながら歩いて「くさぶき」の入口に達した。

ランチには遅い時間だったため「すいませーん。まだ大丈夫ですか?」とソルティが聞くと、「構いませんよ、どうぞぉ」とお店の方は快く受け入れてくれた。

かつて実際に人が住んでいた民家を移築したのだと聞く「くさぶき」の建物。

屋根は「くさぶき」の名の通り"草葺くさぶき"で作られている。

綺麗にそろえられた草葺き屋根は、なんだか手で触ってみたくなる。

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農家レストランくさぶきのキジグルメ

農家レストランくさぶきメニュー

※メニューは2020年6月時点のものです

店内の座敷に腰を下ろしてメニューを眺めていると、お店のおばちゃんが冷たいお茶が入ったピッチャーを持ってきてくれた。

「脱藩定食って、どんな定食ですか?」
とソルティが聞く。

「キジ飯にお蕎麦と、あと小鉢が何個か付く定食です」

キジ飯 = 梼原町特産のキジ肉!

キジ飯とは、キジ肉が入った炊き込みごはんであるようだ。

この局面、竜一は心の中で即決した。
<絶対キジ飯にしよう!>

ただ……と、おばちゃんは続ける。
「きょうはもうお蕎麦が売り切れたがですよ。ほんで、定食のお蕎麦をうどんに代えてもかまんかねぇ?」

「あああ!えいです!」
と竜一は返答した。

<特産のキジ肉が食べられれば、お蕎麦はまあええわ>

広い座敷、昔の日本家屋らしく窓ガラスがない開放的な店内。

縁側で、バイオレットとホーリーがキャッキャと遊んでいる。

「素敵なお店やなぁ」
くつろいでいると、おばちゃんが厨房がある土間のほうから告げる。

「ごめーん、キジ飯もないとぉ!」

ええ!いかん!

お蕎麦はなくてもええけど、キジ飯は必須

特産のキジ肉だけは、
売り切れでも食べる!

<でも、ないものは食べれんよな?>
どうしよう……と泣きそうになりながら、おばちゃんを見つめた。

すると竜一の心の声を察したのか、おばちゃんは言う。

「ほいたら、"キジ丼"とうどんの脱藩定食にしようか?」

"キジ丼"は、キジ肉を卵でとじたドンブリとのこと。

「き、キジ丼やったらできるがですかっ!」

「うん、できるよ」
そう言って微笑む、おばちゃんが天使に見えた

どうやら、時間のかかる炊き込みごはんのキジ飯は無理でも、キジ肉の在庫はあるからキジ丼ならすぐに作れるということらしい。

「じゃあ、それで!」
「メニューの脱藩定食より値段がちょっと上がるけどかまんかね?」

「かまんです!」

おばちゃんが厨房のほうに去ったあと、竜一は胸をなでおろした。

「よかったぁ、キジ肉食べれんかと思ったわ」

それにしても……と続ける。
「そんな特別な、スペシャルな脱藩定食を作っていただけるとは……」

ソルティはドヤ顔で言った。

「脱藩定食の脱藩やね!」

「なんじゃそれ、微妙に上手いこと言うなし!」

その後、提供していただいた「キジ丼」は格別のおいしさだった。

農家レストランくさぶきランチ

「うわ!キジ肉!味が濃い!」

「キジ、すごい」
「キジ、すごい」
「キジ、大好き」

ハズキルーペのCMか。

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▼ほかのメニューや料理の画像等は、こちらでご確認ください。

農家レストランくさぶき内観
農家レストランくさぶき - ランチに高知梼原町名物キジグルメ

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農家レストランくさぶきの店舗情報

店名農家レストランくさぶき
所在地〒785-0621 高知県高岡郡梼原町太郎川3799-3(地図)
営業時間 10:00~15:00
定休日
駐車場
店内■カウンター席/無 ■テーブル席/有 ■座敷/有(40名までの団体予約も可)

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